第1中隊に目を移そう。
第1中隊は中隊司令部(Company HQ)以下、Q小隊、S小隊、R小隊の3小隊と工兵隊が1小隊、それと偵察隊3部隊がいた。
しかし今残っているのは、中隊司令部7名、Q小隊が16名、R小隊が15名、S小隊が22名、それに工兵隊の37名である。
このうちQ小隊と工兵隊は右翼を任されているため、教会の右側で奮闘している。
問題は左翼だ。
R小隊とS小隊の37名とシャーマン戦車1台でドイツ軍の反撃を食い止めなければいけない。
S小隊の第2分隊にはリジューン軍曹という歴戦(経験値89、士気90)の隊長がいた。
この分隊だけはまだ1名の死傷者も出しておらず、12名全てそろっている。
このリジューン軍曹の部隊が墓地の真ん中にいる。
雨が降り地面がぬかるんだ墓地は気持ちのいいものではない。
だがここは視界が利かずまた戦車も容易に移動できないため、絶好の待ち伏せ場所でもある。
「軍曹、今度ばかりはまずそうですねえ」
「さあな、俺たちゃ、いつもこうして生きてきたんだぜ」
多分、ドイツ軍は墓地のすぐ手前にいるだろう。
だが教会の中にいたドイツ軍が右側から攻めてくるかもしれない。
そうなればもうタバコを吸う暇さえないだろう。
「おい、タバコは今のうちに吸っとけよ」
そう言いつつ軍曹もとっておきの葉巻に火をつけた
第1中隊のバルビン大尉ももうこれ以上打つ手がなかった。
作戦が始まる前は、まさか自分の中隊がこうなるなんてどうやって想像できただろう。
「もう開き直るしかないな」
この作戦が終われば国に帰れるという淡い期待が今では遠い夢のように感じられる。
ふと部下の顔を見た。
「(なんとしてもこいつらだけは生きて帰したい)」
そう願いながら大尉はチオビタを一気に飲み干した。
(言っておくが、「チオ」「ビタ」と言い合うチオビタのCMは大嫌い。なんだあれ)









