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Stalingrad Train Station2 ~domo戦記外伝1

domo
大佐
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Joined: Sat Oct 22, 2005 14:23 UTC
5名の工兵隊が工場に足を踏み入れる。
視界が利かないので数メートル先しか見えない。
なるべく音を発てないように慎重に一歩ずつ進む。

一寸先が見えない世界
これは戦場という特別な舞台の出来事だけではないことに気付く
あなた自身、我々の日常もそうなのだ
だがそれが悪いと言っているのではない
絶望から目をそむけずに生きることができるかどうかだ


先頭を行く2名のあとを機関銃と爆薬を抱えた兵士がついていく。
わずか50mほどの距離がものすごく遠く感じる。
いや実際に遠いのだ。

敵はいなかった。
VHのある位置までたどり着くことができた。
これで「くぎ工場」のP3、P4のVHを確保したのだ。
一同はほっと安堵のため息をついた。
一人の兵士がたばこの火をつけようとしたそのとき、

「退避 !! 」


「DOM !!」

手榴弾が飛び込んできた。
即座に身を隠す兵士たち

「くそお!やはりいやがった!」

待ち伏せだったのかそれともこちらに気がつかなかったのか知る由もないがとにかく敵の先制攻撃を喰らってしまった。

幸い誰も死傷者はでなかったが、抑圧があがってしまった。

「爆薬は使えるか!」

工兵隊の隊長が訊いてきた。
だが爆薬が使えない。
抑圧があがってしまったのだ。

しかも攻撃をすれば再び敵の反撃を食らい後退する可能性もある。
そうなれば再び工場のVHは敵に奪われるだろう。
工兵隊は決断を迫られた。
domo
大佐
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工兵隊が窮地に追い込まれた。
爆薬で敵を一掃するという唯一の望みもいまやなくなった。
まして敵がどのくらい残っているのかも分からない。

だがやらなければやられる。
工兵隊の隊長はそれでも望みを捨てなかった。
もちろん他の4名の隊員も同じ考えだった。
ソ連軍の捕虜になっても生きて返れないことは十分承知している。

隊長はタバコを吸い、そして覚悟を決めた。

「やるか」

5名の隊員が立ち上がったそのときだった。

戦車のエンジン音が耳に入った。

「?!」

と同時にその戦車に対して激しい銃撃が行われた。

「ラボルペ3号車だ!」

窮地に追い込まれた工兵隊を救うべく戦車が単独で前進をしてきたのだ。
そのラボルペ3号車を先ほどT34を撃破したP7から敵歩兵が銃撃をしている。

ラボルペ3号車を守ろうと応援に駆けつけたC4分隊が一手に敵の砲火を引き受け全滅した。
ラボルペ3号車の主砲がP7にいる赤軍歩兵に火を噴く。
2発目で敵の歩兵部隊を壊滅させる。
(ラボルペ3号車は11個目のスコアになる)

あと一発しか撃てない。
だがそれでもラボルペ3号車は「くぎ工場」に向かって前進する。
だが敵歩兵とは決して隣接はしない。
うまく2へクスの距離をとり敵歩兵の近接強襲を浴びないようにしている。
そして工場に立て篭もるソ連軍歩兵に向かって主砲をゆっくりと照準を合わせた。
Last edited by domo on Fri Aug 14, 2009 12:41 UTC, edited 2 times in total.
domo
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「前方の工場内へ FIRE!」

Ⅲ号突撃砲の75mm榴弾砲がソ連の歩兵部隊に向けて放たれた。
轟音が工場内に響き渡った。
ソ連軍の歩兵が1分隊、崩れた建物の中からたまらず外へ出てきた。

ラボルペ3号車はもう主砲を撃てなかったので、今度は機銃で外に出てきた敵を攻撃する。
道路上で逃げ惑う敵歩兵は散り散りになり向かいの建物に入っていった。

しかしラボルペ3号車はこれで手を休めない。

再び工場の中の敵に対して機銃を乱射する。

「TATATATATA」
閃光が建物に吸い込まれていく。
ありったけの銃弾を浴びせた。

このあと事態が驚くことになるとは誰が予想したことだろう。
Last edited by domo on Fri Aug 14, 2009 12:40 UTC, edited 2 times in total.
domo
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戦車からの機銃攻撃により敵は混乱している。
このチャンスを見逃すわけにはいかない。
5名の工兵隊は再び士気があがった。

「今だ!攻撃」

隣接する敵部隊にライフル銃、機関銃で応戦した。

もう完全に抵抗はしてこないだろうと思っていた。

だがまたしても敵は反撃してくる。

手榴弾が投げ込まれた。

「DOGAN !」

ついに工兵隊がやられた。

「大丈夫か!」

隊長が名前を呼ぶ。
だが2名が被弾し戦死した。

それでも残った3名にはまだ射撃回数が残っている。
やるっきゃない。

最後の攻撃だ。

「BANBAN」

敵は煙幕を張って退散した。

「はあはあ、やったか?!」
「まだだ!!くそっ、やつらこっちに退却してきやがった」

そうなのだ。

退却したと思っていた敵部隊が工兵隊のいるへクスに退却してきたのだ。
しかもそれは敵の司令部ではないか!!

だがもう工兵隊には射撃回数が残っていない。

どうする?!この展開!!!


次回、ついに敵司令官の正体が判明する!!!

お楽しみに!!
domo
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3名の工兵隊は今起きていることを必死で飲み込もうとした。
だが頭では分かっていてもどうすることもできない。
この煙幕の中に敵の司令官がいる。
それも目と鼻の先にいるのだ。

「どうする・・」

そこにdomo中隊長が現れた。
そして向かいの建物から、工兵隊の様子を伺った。
工兵隊もdomo中隊長に気がついている。

「これしかないな」
と言い、工兵隊の隊長は合図を送った。

「こっちを射撃してくれ」と
敵味方が入り乱れているへクスに攻撃をすれば、当然見方にも被害が及ぶだろう。
それを承知で工兵隊は合図を送ったのだ。

「よし、撃て」
domo中隊長らは一斉に射撃をした。
150mほどの距離はあったが十分であった。


一方的な射撃になった。

「射撃止め!!」

辺りが一斉に静寂になる

「どうなった?」
「工兵隊は?」


心配そうに建物から工場を眺める。
domo中隊長も双眼鏡で中の様子を確かめるが、よく見えない。


しかし予想外の結果になった。
なんと敵の司令部が降伏してきたのだ。

司令官を生け捕りにしたのである。


次回ついに最終回!!
domo
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残った5つのVHはどうなっただろう。

さすがに最終ターンになると敵の攻撃も単発になってきている。
H小隊は幾度の敵の反撃に遭いながらもP9を確保した。
このP9のVHは、残りのP8やP11のVHへの足がかりとなる。
本来はもう少し早く到達していたらよかったのだが。

部隊の残りの移動力を計算しながら、どの部隊から移動させるかを考える。

ギリギリでP8を確保した。

だがP7には先ほどのT34が建物を崩壊させており、侵入するのに移動力が重なるようになってしまい部隊を侵入させられなかった。

その先のP10とP11にもいけなかった。


このまま戦闘は終了した。

確保したVHは駅舎の7つとPのついたVHの8つで合計15個。

「domoルール」に基づいて12ターンでは18個のVHを確保しなければならないので、
今回はドイツ軍の負けということになった。

終わってみれば、あと1ターンあればという形になった。
(負けるときはこういう形で終わるように作ってあるのじゃ)

この1ターンはどこで失われたのであろうか。
ということを考えてみる。

序盤(1−4)―中盤(5−8)―終盤(9−12)

序盤は問題なかった。

終盤は期待以上によくやったと思う。

問題は中盤だ。
ソ連軍の2度に渡る駅中央への突撃は予想外であったが、このソ連軍の攻撃に防戦一方になってしまったことが響いた。
このソ連軍の突破を許したことから終始、苦しい展開になったのだ。
結果的にこのソ連軍の突破は防ぐことできたが、それは駅舎の手前でのことである。
こうなるとずたずたになった戦線を立て直すのに時間がかかる。
全ての部隊が防御に回ってしまったツケが回ってくるのである。

だが今回のように2倍のポイント差の戦いでは、それもある程度は予想できたことである。(もちろんソ連軍の戦車がどれほどいるかは分からない)


そのため、その戦局を打開するために戦車が重要になってくるのだ。

この戦いにおける戦車1台の比重は大きい。
そのほかに戦局を打開できるような十分な砲撃要請もないからである。

(よく考えてみると戦車1台が戦局を変えるようなシナリオはあまりなかった)

それではその戦車部隊を率いたラボルペ戦車隊に目を向けてみることにしよう。

戦車の比重の重さもそうだが、テストプレイからも戦車を早い時期に失うことは勝利への道を遠ざけることになるという結論に達していた。

(極端に言えば戦車なくして勝利はありえないように作ったのである。いや多少誤解があるかもしれない。僕がやったところでは戦車なくして勝利できないのであり、上手な方ならできるかもしれない)

そのラボルペ戦車隊であるが、これについてはいろいろと周りの声もあり次回詳しく取り上げるとしよう。


ええ?最終回?そんなの関係ねー
domo
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ラボルペ戦車隊は、
1号車(Ⅲ突)   開始早々T-70を撃破し幸先のよいスタートとなったが、そのあとすぐに爆撃機に主砲をやられ、それでも機銃で敵のクルーを狙い戦果をあげようとするも、9ターン敵歩兵の肉弾攻撃を受け最後モロトフカクテルを車内に投げ込まれ撃破。まったく蚊帳の外であった。
生存者はなし

2号車(StuIG33B) 何度も被弾するもC小隊を援護するために奮闘。移動不能になったあともKV-2を撃破し、残弾尽きるまで敵を苦しめた。最後は乗員全て脱出。

3号車(Ⅲ突)    唯一生き残り。これまで全く無名であったが今回のキルスコア11(戦車10)で後に騎士十字章を受賞する。駅中央の防戦、孤軍奮闘のその戦いぶりは長く兵士の心に刻まれることになった。
          もしかしてdomo戦記史上最高の活躍かもしれない

4号車(StuIG33B) 4ターン駅中央での歩兵を救出するべくT34を撃破するが、そのあとT-70の攻撃を受け被弾炎上、撃破。この行動に対して生き残った2名の乗員が後に軍法会議にかけられることになる。
         


以上が4台の戦闘に関する経過である。
だがこれで終わるわけにはいかない。
なぜならば我々は負けたのである。
もちろん兵士は皆よく戦った。
それを責める指揮官などどこにもいない。
しかし軍上層部はこの負けの責任を誰かにかぶせるのだ。

その軍上層部の格好の的になったのが、ラボルペ戦車隊であった。
だがその責任をかぶるべき指揮官であるサトーニ中尉はもういない。
その代わり生き残った4号車の2名に全ての矛先が向けられたのである。
Last edited by domo on Fri Aug 14, 2009 12:42 UTC, edited 1 time in total.
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そのラボルペ4号車の行動の何がいけなかったのだろうか。

すでにdomo戦記の熱心な読者の方々の中にもお気付きの方がおられるかと思う。

まだお気付きでないあまり熱心でない読者にヒントを与えよう。

それは戦闘開始前に与えられたラボルペ戦車隊への作戦行動である。
そう。もうお分かりであろう。

作戦開始前の命令は「ヒット&ラン」であったはずだ。
そのようにサトーニ中尉が各車に指示を出している。
なのに実際は戦闘が始まり敵の装甲部隊が押し寄せるやいなや、ラボルペ4号車はその命令を無視して危険な行動に出た。
その結果、敵の攻撃を受け撃破されたのである。

このラボルペ4号車を失ったあたりから、私の周辺でも雑音が聞かれるようになった。

この雑音の主こそラボルペ戦車隊のサトーニ中尉本人である。

今回、その名前をお借りして名声に恥じぬ戦いをしようとしたのだが、なんとも情けない結果に終わってしまい逆に名声に泥を塗ることになってしまったのであるが、実はサトーニ中尉(sato氏)と私は家もそんなに遠くなく、お互い地元川崎フロンターレのファンであり、毎日のように携帯でメールをやりとりする間柄であり、寒い日も暑い日も雪の降る日も金のない日もお互い励ましあい44年の東部戦線のようなspwaw戦線を何とか維持しているのである。


このサト氏から、「後退しましょう」「見方が全滅してしまう」「なにやってる」「このへたくそ」などという念がバンバン送られるようになった。(あくまでも念ですよ、念)
domo
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もちろん自分の代身であるラボルペ隊がやられるのをみすみす指をくわえて見ていることは耐え難かったのであろう。
特に今回は動画にてその一挙手一投足を見ることができるようになったことでなおさらだったであろう。

だがそれもあるがそれとは別に彼はこの戦い方に大きな疑問点を抱いていたにちがいない。

サト氏といえばspwaw界ではひと呼んで「守りのサト」の異名を持つ男であることを皆さんはご存知であろうか。

あまり対戦の機会がないためご存知ない方も多いと思うが、この男に守り(ディフェンス)をやらせたら多分世界で3本の指に入るとまで言われている。
(すでに人生までも守りに入っているとの噂もあるほどだ)

そんな氏からのメッセージは軍法会議にかけられたラボルペ4号車の乗員にかけられた罪状と似ている。


「ヒット&ランの命令が出ていたのにもかかわらず、なぜ命令を無視したのか」

戦車1台の比重の重さは十分承知していたはずである。
常に後方に陣取り絶対に歩兵の肉弾攻撃にあわないように注意をし、それでも敵に撃破されたのならそれは仕方のないことであろう。
サト氏もそうしていたに違いない。
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サト氏に限らず、domo戦記をお読みになっている読者の方々も心の中で、「これはちょっとやばいよ」と思ったにちがいない。

ラボルペ4号車のあのときの行動(撃破される直前の行動)は命令無視以前に通常では、あの場面では考えられないものである。

市街戦では戦車を歩兵よりも前に出すことはどう考えても理解しがたい。
それではみすみす敵にやられに行くようなものである。

なのに何故?

では説明しよう。
ラボルペ戦車隊の編成はⅢ号突撃砲2台とStuIG33B(これはⅢ突を改造し150mm歩兵砲を搭載したもの)2台であった。
これはⅢ号戦車やⅣ号戦車の装甲部隊ではなく、突撃砲兵、すなわち突撃砲大隊の所属になるのである。

実はどうしてもStuIG33Bを使いたかったが購入する際にかなり迷った。
というのもこの戦車がスターリングラードで使われたかどうかという確証がなかったのである。
だが実際に製造された24台のうち12台がスターリングラードに投入され、その12台は第199突撃砲兵大隊と第244突撃砲兵大隊に配属されたという事実を確認したために購入に至ったのだ。
(domo戦記はこういう事実関係の裏づけが結構厳しい)

それならばということでラボルペ戦車隊をスターリングラードで壊滅した第244突撃砲兵大隊の一部にして話を進めに至ったのである。

大日本絵画からでている「突撃砲兵」という上下巻の本があるので皆さんも参考にしたらいいだろう。(高いですから立ち読みにしてくださいな)
Last edited by domo on Fri Aug 14, 2009 12:42 UTC, edited 1 time in total.
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いくつかの書物に目を通し突撃砲兵のことを調べながらゲームをしていくうちに僕の中でゲームの中の出来事と実際の戦記とがリンクし始めた。

何かに感情移入させながら書いていると、向こう側から僕に訴えかけてくることがある。
これはdomo戦記を書いていてよくあることだ。
(もちろん書くまではそんなことはわからない。あくまでも書いている最中にそうなるような気がする。特別に霊感が強いわけではないです)

どうしても気になることがあった。
それは突撃砲戦車というのは常に歩兵と共に敵の火点を制圧しなければならないということだ。そのようなことが規範として書いてある。

このことがずっと頭の中に引っ掛かった。

なので「ヒット&ラン」のような戦車の単独での行動はどうしたらいいものだろうか。
と考える日々が続いた。

だが戦場が答えを与えてくれた。
4ターンに敵の装甲部隊の突破により、駅中央を守る我が歩兵部隊は文字通りの近接強襲、肉弾攻撃を強いられた。
拠点に立ち篭り敵戦車の放つ主砲を容赦なく浴びる歩兵たち。
建物には榴弾が次から次へと撃ち込まれ機銃が乱射される。
そして彼らは絶叫した。

「戦車は?!!見方の戦車はどうした?!!」
「こちらH小隊!!大至急戦車を!!」


皆さんはこのような声を聞いたことがないだろうか。
歩兵の声を
もちろんゲーム上のサウンドにはそのような声はない。
しかし僕には聞こえたのだ。
歩兵の叫びが。
(本当なんですよ)

生死を共にし自分の命を他人に預ける戦場には絆というものがある。
突撃砲兵の突撃砲戦車と歩兵たちは常にその固い絆で結ばれていた。
彼らの叫びが聞こえたのだ。
こうなると戦車を後方でもて遊ばせるなんてことはできない。
危険を承知で前線に駆けつけさせた。

戦車が前線に駆けつけるキャタピラ音を聞いた兵士の心境はどうだったのだろう。
それだけで勇気がでたにちがいない。
結果的にはラボルペ4号車は撃破されたが、それによって戦場の絆は保たれたと思う。
そしてそのことによってラボルペ3号車の大活躍があったと考えたい。

これが命令無視につながった理由である。
(サト氏にもこのことを説明したら納得されてました。そしてサト氏も「歩兵の声」を聞いたことがあるそうです)

そしてラボルペ4号車の乗員は結局無罪となった。
domo
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それでは戦闘が終わった戦場に目を向けることにしよう。

無傷の部隊などいなかった。
どの小隊も半数近くの死傷者をだした。

目標のVH数には達しなかったが、駅舎の確保は絶対的なものになったことで、ヴォルガ河にまた一歩近づいた。


だが今の俺には気になることが2つあった。
それは生け捕った敵の司令官とサトーニ中尉の生死だ。

サトーニ中尉に関しては爆破した車内からまだ死体が見つかっていなかった。

そして最後までサプライズの連続を演出したあのソ連軍の指揮官は誰なのか。

俺の足は現場に急いだ。

激戦が繰り広げられた「くぎ工場」はまだくずぶっている。
勇気ある工兵隊が側で一息ついていた。

そして敵の司令官らしき人物の周りには数人の兵士が取り囲んでいた。
一応、敵の司令官には敬意をはらう。

そして側にいた兵士に尋ねた。

「どうだ?はいたか?」
「いいえ。まだ何も」

やはり敵の司令官は何もはかないつもりだ。

「名前は?」
「それもまだ」

なんというやつだ。

「はかせろ」
「ハッ」

少々痛い目に遭わせるがやむをえない。

バコ!バコ!

「どうだ?」
「だめです」

むむ・・じゃあこれはどうだ。

こちょこちょこちょ
全身くすぐりの刑だ!
今まで全身をくすぐられてはかなかったやつは少ない。

「どうだ?」
「だめです」

むむむ、手ごわい。
じゃあこれはどうだ。
恐怖の鼻毛の生抜きの刑だ。
これは過去にも数度しか行われていないほど恐ろしいものだ。

「ブチッ ブチッ!」

ぐわあああ

悲鳴がこだました。

「やつが口を割りました!」
「な、なに!!」
domo
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「おい、お前の名前はなんだ!」
「うるせえ、俺のケツをなめろ!!」

「くそ!」

全くなんてやつだ。
強靭な精神力を持ってやがる。

「中隊長、これ以上は無理です」

残念ながらここではこれ以上捕虜に尋問することはできなかった。
もし敵の司令官がここにいることが知れたら反撃を受けることも考えられる。

速やかに後方に連れて行かなくてはいけない。
だがやつはそこでも口を割らないだろう。

「捕虜を連れて行け」
俺はそう指示を出した。

敵の司令官らが立ち上がり歩き始めた。
ちらりとやつと目があった。

捕虜たちが去ったあと、俺はタバコを取り出し火をつけた。

「中隊長、こんなものが」
捕虜たちのいた場所に落ちていたものらしい。
副官がそれを拾い上げて俺に渡した。

これは・・
それは粉末のスープのようなものだった。
多分あいつらはこれを食料にしていたのだろう。

俺は袋を開け中身を確かめてみた。
やはりスープに間違いなかった。

「これは単なるスープだろう」
そういえば腹がへった。

「これを食ってみるか」
今拾ったスープに水を注ぎ食べようとしたときだった。

俺はある事実にようやく気付いた。

「ま、まさか・・・」
domo
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さきほど拾った敵の司令官が残した粉末スープ
中身も何の疑いのない普通のスープであった。

俺は袋を開け容器に注ぎその上から水を注いだ。
本来は湯を注ぐのであるが今はそのような湯はない。

そして腰掛けて食べようとしたのであるが、地面に捨てられたスープの袋に目が行った。

「?」
「どうかしました?」

副官が何か異変でもあったのかと思ったらしく俺に尋ねた。

俺は黙って地面のスープの袋を見つめている。

「クノールスープか・・」
「ええ、一般に市販されているやつみたいですよ」

「クノール・・クノール・・Knorr・・nor・・」

「副官!!これは!!」

俺は思わず立ち上がった。

「おい!さっきの捕虜が無事に到着したか確認するんだ」
慌てて副官にそう指示をだす。

俺の脳裏に不安がよぎった。
もしあの司令官が俺の思ったやつならば・・

そのとき無線機に連絡が入った。
副官がその無線に出る。

「中隊長!!捕虜の司令官が脱走したそうです」
「!!!」

一歩遅かった。
俺としたことが・・
あの司令官の正体にもう少し早く気がついていれば。

そういえば奴の額に刻まれた「人柱募集」という刺青を思い出した。

「中隊長、敵の司令官を逃がしたのは痛いですが、しかたのないことです」
「慰めはいらんよ」
「いえいえ、慰めではありません。あの司令官はもう最近では全くゲームをしてないんですから、こちらも油断してました」

「まあな、だがやつをどうやって捕らえる?」
「一応、人柱募集に応じるビラを散布しましょう。多分やつはそれに目を通すはずです」

だがその甲斐も空しく二度とあの司令官は姿を現すことはなかった。
domo
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もう一つの気がかりのほうも見ておかなければならない。

サトーニ中尉の撃破された駅中央の現場に足を向けた。

あちらこちらにソ連軍の戦車が鉄の残骸となっている。

「中隊長、こちらです」

サトーニ中尉の乗っていたラボルペ1号車が見えた。
恐る恐る近づく。
ひょっとしてまだ生きているのではないかという期待をよせて。

車体の上にあがった。
車体の外はあまり外傷はない。
だがそれよりも車内の方はめちゃくちゃになっていた。

モロトフカクテルを車内に投げつけられたからであろうか。
それにしても車内の損傷が激しい。
搭載している砲弾への誘爆があったのだろうか。
調査している兵士に訊いたところ主砲の故障により砲弾は全て捨てられていたためそれはあり得ないという。

じゃあこの燃えの原因はなんなのだろう。
先ほどの兵士に訊いてみた。

「これはアルコールによる発火に間違いないですね」
「というと?」
「これは推測ですが、車内に大量の酒を持ち込んでいたのではないかと思われます」
「それに引火したのか・・」

「で、サトーニ中尉の死体は見つかったか?」
「それが、どこにも見当たりません」
「というと?」
「今のところ不明です」

「これも推測ですが、中尉は脱出したのではないかと思われます」
その可能性が高くなった。
だがそうだとしてもかなり負傷をしているので、そんなに遠くには行けないはずだが。




夜を徹しての捜索にもかかわらず結局サトーニ中尉は見つからなかった。
敵に捕まってしまったのだろうか・・


現場から少し離れたところで見つかったサトーニ中尉の物と思われる煙草入れを手渡された。

煙草入れには文字が刻まれていた。


『チュニジアより愛を込めて  MauFox』








             - THE END -
domo
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全世界1000万のspwawファンの皆様

今回もdomo戦記外伝をお読みくださりありがとうございました。

無事に終えることができましたのも全て皆様がご愛読してくださったおかげであると心から思う次第でございます。

なぜか戦記を書くたびにどんどん長編化していき、このまま長編化したら今後一体どうなるのだろうという懸念もありますが、それもまた一興でしょう。


ええと今日はこの場をお借りして読者の方々からいただいたご質問にお答えしたいと思います。

Q1 domo戦記とdomo戦記外伝の違いはなんですか?(匿名希望:ゲッツ石松さん)

早速お答えしましょう。外伝のコンセプトとして新しく導入した「domoルール」でプレイするというものがあります。この「domoルール」についてはまた後ほど詳しい説明をすることとしますが、「人生楽しく生きようよ」=「ゲームは楽しんでやるものでしょ」という考えから自己満足のためだけにこういうルールを作りました。(結果としては大満足です)なのでこれからも外伝を中心として進めると思います。


Q2 なぜいつもH2Hでプレイされるのですか?(ペンネーム:ムーミン刑事さん)

現在SPWAWは大きく分けるとH2H、無印8.403、エンハンスドの3つに分けられると思います。
その中でも主流はエンハンスド>8.403・・・・・・・・・・>H2Hということになるでしょう。
いやもうほとんどの方がH2Hをプレイしておりません。
そこが狙い目なのです!!
(度重なるエンハンスドの改善があまりいいと本気で思っていない)
それ以上にH2Hのアイコンとサウンドが気に入っているからなのでして、エンハンスドのタイガー戦車のアイコンを見るとやる気がでなくなってしまうのです。
それから今回のように年代と月を決めてAIにランダムに購入させると、エンハンスドは毎回ほとんど同じ部隊を購入するが、H2Hは毎回ランダムでサプライズが楽しめるためです。


Q3 domoさんに会うにはどうしたらいいですか?(HN:杉の木花粉さん)

ええと個人的にお会いしたいのならば、メールください。
僕の人生、結構暇です。
都心ならばいつでも会えます。(年下の方のみおごります)

Q4 domoさんは一体どんなお仕事をされているんですか?(匿名希望:うんこちびりさん)

ええと実は十数年海外で生活をしておりまして、日本に帰国してようやく3年が経ちました。ですがそのうちの1年は交通事故のリハビリ生活ということもあり、まだ日本の社会がよくわかってない!!
もちろん今は仕事を始めましたが、もうからない○○家です。


なんだか戦記以上に疲れる。
この辺にしましょう。

それではみなさままたお会いしましょう。
domo
大佐
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長い沈黙を破りdomo氏が再び動き出した!
domo戦記外伝2のテストプレイに入っているとの情報有

今回の戦場はどこなのか?
行方不明になったあの男はどうなったのか?
はたまた脱走したあの指揮官は?

とにかく新たなる情報を待て!!



ええと前回のdomo氏への質問でdomo氏の仕事は○○家ですということでした。
これに対してたくさんの質問が寄せられました。

もう正解を発表しちゃいます

正解は ドキドキ ドキドキ


愛猫家です!!
domo
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今回使用したマップをあげておきます。
もちろんこっそりです。

誰も気付かないと思います。

圧縮ファイルになっておりますので、解凍してから
spwawのMapsのフォルダの中に放り込んでください。

なお番号が206になっており、これは私のファイルの番号で、
皆様の206番が空ならばいいのですが、もしすでにマップが入っておりましたら適当に変えてください。

これはシナリオではありませんので、バトルモードでドイツ軍でプレイしてください。

「バトルモード」→「1942」「September」「Custom map:As Designed」を選択→
「continue」→マップ選択で〈domostation2〉を選択しLOAD(多分後ろのほうにある)→購入→部隊配置

それから「PREFERENCE」は先に変更しておきましょう。

購入ポイントはドイツ軍1100〜1300(エンハンスドや8.403でも同じ)
初めての場合は1300から始めるのがいいでしょう。

ソ連軍はAIによる購入でポイントは基本的にドイツ軍の2倍にしてください。
(1100なら2200、1300なら2600)

航空機は「XXX」
(ドイツ軍は航空機など購入する余裕はないのでソ連軍のみになるでしょう)
ただし天候をランダムにするために晴ではない場合はAIも購入できない

「PREFERENCE」はこれだけです。

購入は私が購入したように中隊一つと小隊1、工兵隊1、迫撃砲、そして残りは戦車がいいんではないでしょうか
ただ戦車の購入でなににするか相当悩まれるかと思いますが。

このほかなんかよい購入パターンがあればお知らせください。


勝利条件は「domoルール」に基づきます。

勝利条件はターン数によるVH確保数
(ターンはランダムですが大体10〜12ターンになると思います)

10ターン、14個(駅舎7+P7)
11ターン、16個(駅舎7+P9)
12ターン〜、18個(駅舎7+P11)

この条件をドイツ軍が満たない場合はソ連軍の勝ちとなります。

購入ポイント1100であれ、1300あれかなり厳しい戦いになると思います。
半分くらいの確率でドイツ軍は全滅するかもしれません。
ですが何度もトライしたくなるように作ってみました。


それでは壮絶なスターリングラードの駅舎の戦いをお楽しみください