【12ターン(その2)】
122㎜の番外砲がパンテルとPAKがいる一帯に降り注ぐ。
「砲撃だ!退避!」
PAKのクレメール少尉は砲弾から身を隠すように部下に指示をした。
簡易の塹壕が気休めにすぎないことを知りながら。
そのあと敵戦車の総突撃が始まった。
「domo中隊長!やつら突進してきます!」
「(汗)」
定石で考えればソ連軍は残りのVHを守りにいくところだろう。
だがやつらは中央を突破しようとしている。
「VHを捨ててその代わりにティーゲルを狙いにきたか」
とも考えた。
だがそれは高すぎる代償でもある。
それとも・・
「単なる一泡ふかしてやろう」
としか考えていないのだろうか。
友軍も必死の臨機射撃を展開する。
1台また1台とT34が撃破されていく。
それでもなおT34は前進をやめない。
「くそう、臨機射撃が間に合わない」
砲手が悲鳴をあげる。
絶対的にこちらには火力が足りないのだ。
そのときだった。
1台のT34が砲火をかいくぐってティーゲルに接近してきた。
「前方にT34!距離100m!!」
もう臨機射撃はできない。
とうとう50mまで隣接された。
そしてT34は虎目がけて主砲を撃ってきた。
「GUAM」
虎の装甲が76.2㎜の砲弾を弾いた。
すさまじい衝撃力だった。
この衝撃と張り裂ける緊張感に砲手は吐き気をもよおした。
2発目が来る。
今度は装甲の薄い砲塔と車体の隙間を狙ってくるだろう。
「主よ・・」
とそのとき、
「DOGAAM!!」
目の前でT34が爆破炎上した。
「な、なんだ!」
どうやら擲弾兵の放ったライフルグレネードがT34を撃破したのようだった。
(ライフル銃の先に装着して発射するやつです。あまり目立たない武器でしたが、実は歩兵にとっては受けがよかったようです。実際、僕もYouTubeで発射映像を見るまでは、大したことないだろうと思っていたのです)
他でも擲弾兵はT34に対してライフルグレネードで必死の応戦をしていたのだ。
(隣接すれば対戦車地雷の火気があるんですが、距離がある戦車にはこの火気しかないのが悲しい)
それは一瞬ではあるが敵の足止めにはなった。
だがすぐさま敵は歩兵に対して榴弾をぶちこんきた。
こうして間一髪、俺たちは擲弾兵たちに救われた。

