【Turn7】
<リプレイ>
「まずは我がOS75mm砲の砲撃だな。素晴らしい。見事な着弾のバラつきだ。」
「・・何だか不思議なものが2つ見えてますね・・セモベンテでしょうか?」
「ふむ。違うな。砲塔があるぞ。L3かL6だ。大きさから言うとL6だろう。」
「あ、当たった。でもなんで見えるんですか?」
「わからん。この世にはまだ謎が多いからな。」
「地元民がこっそり報告してくれたと考えましょう。しかしL6もいることがわかってラッキーですね。」
「最低1個小隊だな。しかし後方突破の可能性は高くなったな。」
「続いて敵の100mmが高地頂点を砲撃。これは前ターン終了時の続きでしょう。」
「100mmがクバエフ隊に当たってくれるなよ・・・」
「あ、当たった。」
「・・しかし直撃はしてないようだ。」
「これで終わりですかね・・あ〜〜!!」
「うおおおおおおおお!!」
「同志大佐、砲兵連隊司令部から連絡です。我が師団砲は敵100mm砲のカウンターを受けて・・」
「命中弾2、死傷者1、砲兵中隊は撤退中だと?!」
「そう書いてますね。当然75mmは連絡切れです。」
「くうううう!マカロニ砲にカウンターを食らうとはっ!敵も味方も許せん!!」
「しかし敵の100mmは今撃ってたのにカウンターできるんですか?」
「・・・おそらく敵砲兵中隊は4門のうち2門を休ませておいたのだろう」
「あ、な〜るほど。敵にしてみれば砲弾は節約できるわ、カウンターはできるわで最高ですね。」
「感心しとる場合か!これは何か対処せねば砲戦でも一方的にやられるぞ。」
「歩兵の質で負け、戦車の数で負け、頼みの砲兵もカウンターで沈黙じゃ話になりませんもんね。」
<現状>
「ともかく現状視界を報告したまえ。」
「まず北部です。今砲撃した北高地西側高度20の地域に、歩兵小隊長2、焼夷弾装備の対戦車歩兵が1です。」
「移動速度と状態は?」
「速度は1〜4mph。50〜100mしか動いてない模様です。状態は全てReadyです。」
「ふむ。Pinned以下は見えないだろうし、エリートのベルサリエーリが見えないのは頷けるな。」
「次に南部です。まず南集落正面にベルサリエーリと軽機関銃が1つずつ。」
「それはここ20分ほど見えているヤツらだな。」
「見えていた小隊の一部だと思われます。道路南沿いの建物を利用して進んできたようです」
「移動速度は?」
「3〜4mphです。しかし我が最前線との距離は200mです。」
「ほお。それは面白いな。見られていることは承知なのに2歩移動で突入してきたか。」
「まるで撃ってくれと言っているみたいですね。」
「その小隊は陽動部隊で決まりだな。で、付近に何か見えたか?」
「はい。南高地上高度30の廃墟に潜む監視員からの報告があります。」
「おお。ついに煙幕が晴れたか。」
「そうです。3mphで移動中のベルサリエーリ2部隊が前線から8〜10HEXに接近中です。」
「場所は?」
「南集落北西。南高地の南端。線路のすぐ北側です。」
「そいつらは別の小隊で主力だな。目標は南高地だろう。以上か?」
「いや、最後に一つサプライズが・・その8HEXほど後方、線路屈曲部の建物背後に・・・」
「何だ?戦車か?」
「はい。速度2mphで移動中のセモベンテです。1両だけ発見できました。」
「ふむ・・・。南高地の支援戦車か。1個小隊・・かな?」
<敵作戦分析>
まず北高地が敵の主攻勢軸なのはもはや間違いない。あれだけの砲兵資源を注ぎ込むのが何よりの証拠だ。最低参加兵力は、ベルサリエーリ1個中隊、セモベンテ1個小隊、L6軽戦車1個小隊である。一方、南高地にも動きがある。こちらは副攻勢軸だろう。攻撃開始にはあと数ターンの猶予がありそうだ。最低参加兵力は、ベルサリエーリ1個中隊(うち1個小隊は南集落正面から陽動突入)、セモベンテ1個小隊である・・。
しかしこれでは兵力規模にあまり差がない。おそらく北にはもっと見えてない部隊がいるに違いない。あるいは・・第三の攻勢軸があるのか?少なくともこれまでの経過からわかったことは、我が偵察兵は無能だと言うことだ。視界にいる敵歩兵は10HEX以内に入らなければまず見えない。したがって教会正面から敵歩兵が迫っていても、現時点で全く見えていない可能性はアリアリである。
すでにゲーム時間の1/4が経過した。ほぼ同じタイミングで敵の第一攻勢が始まったのは偶然ではないだろう。最初の1/4(6ターン)で北高地攻略を開始し、次の1/4(12ターン)までに北高地を制圧、北の見通しが立ったら砲兵資源を移して南高地攻略を開始。さらに1/4(18ターン)で南高地および南集落を制圧する。前後して第三勢力が登場し、北・南・西から教会を制圧、一気に中央集落まで落としてオシマイ!という作戦か?
<敵戦力分析>
ここで問題になるのは敵の総戦力だ。これがまだ読めない。これまでのところ、ベルサリエーリは徒歩で前進している。トラックは全く確認されていない。つまり戦車や支援部隊以外は自動車化されていないということだ。だとすると敵兵力はベルサリエーリ1個大隊、戦車1個中隊(セモベンテ・L3・L6)を基幹として、さらに多種多様な支援部隊がいるはずだ。何しろ予算はわが方の1.5倍なのだ。我々の歩兵でもほぼ1個大隊規模だから、理屈で言えば敵には1.5個大隊分の歩兵がいてもおかしくない。0.5個大隊分は、工兵・騎兵・偵察兵・対戦車兵などだろう。戦車に関しては、およそ15〜20両程度はいると思われる。砲兵についてはほぼ明らかになった。盤外砲3個中隊(75×2、100×1)に加えて、盤内81mm迫撃砲が4〜6門程度だろう。全くわからないのはその他の支援部隊だ。対戦車砲、対空砲、歩兵砲、重機関銃などは必ずいるはずだが、どの程度の規模なのか手がかりすらない。
以上の予想は、敵歩兵が自動車化されていないという前提に基づいている。しかし現時点で確実なのは、ベルサリエーリ2個中隊は徒歩だということ。残り1個中隊は自動車化されている可能性がある。この場合は歩兵の総数も減って、支援部隊の規模も小さくなるはずだ。敵が少なければ我が方は嬉しいが、機動力のある部隊を持っているならば、すでに全体作戦を読み間違えている可能性がある。最も怖いのは、北高地から快速部隊(騎兵・自動車化歩兵・戦車)が後方突破を狙うことだ。そもそも敵の目標は西側3群VHはなく、教会および後方2群かもしれない・・・。ま、そうだとするともはや我が方に打つ手はない。だから考えても仕方ないのでこれ以上の検討はやめようw
いや。ここまで考えたのは無駄ではなかった!今までなんとなく我が軍の歩兵が2個中隊を基幹としたことから、漠然と敵も2個中隊だと思っていたが、よく考えるとそれはほとんどありえない。自動車化されていようがいまいが、ベルサリエーリは3個中隊いる可能性が非常に高い。砲兵と戦車は購入制限があるから増やすには限度がある。敵の残りポイントを考えると、中核歩兵を2個中隊しか買わなければ、もっと大量の支援部隊−ちょっとバランスが悪いほどの−を買う必要がある。間違いない。いや、ホントか?うん、きっとそうだ。ならば残り1個中隊はどこだ???我々は何か重要な情報を見落としているのだろうか???
<FOを潰せ!>
「同志大佐、独り言はその辺にして、そろそろご指示を・・」
「うむ。まず砲撃だ。積極策でいくぞ。」
「この状況で積極策とは?」
「盤外砲が煙幕と弾幕を張って歩兵が突入というパターンで来られると対処しようがない。これを阻止するのだ。」
「しかし我々としては・・敵の砲弾が切れるのを待つしかないのでは・・?」
「その作戦も続行する。ロジーナが誘った砲撃はほとんど無駄に終わった。しかし敵は砲弾の節約も考えている。」
「ですねえ。盤外砲3つもあるのにねえ。煙幕弾さえ全然無くなりそうにないですしね。」
「そこで積極策だ。敵のFOを狙う。FOを潰せば盤外砲の照準は大いに手間取る。」
「そんな簡単に・・・むしろ地道に敵の盤内迫撃砲を狙うのが確実じゃないですか?」
「いや、トラックで移動する迫撃砲よりFOの方が位置を予想しやすい。」
「え?!んなこた〜ないでしょう。FOの居場所なんて絶対わからないでしょう?」
「確かにわからん。しかしある程度予想はできる。敵は機動迫撃砲を複数の地点に分けているのは確かだ。」
「なるほど。だとすれば我が軍のようにFOを固定して後方の迫撃砲と一緒に置く可能性は少ないですね。」
「そうだ。FOは司令部とのみ接していれば良い。同志少尉、司令部を置く条件を挙げたまえ。」
「敵に直接見られず・・地形効果があって・・味方に守られて・・付近にFO用の視界の良い地点があって・・」
「その条件を満たす地点を敵の立場で考えてみたまえ。それはどこだ?」
「そんな地点は一杯あるでしょう。例えば敵の開始ラインの渓谷や無人地帯のワジならどこでもOKでしょう。」
「理屈ではない。FOも含めて自分ならどこに置きたいかを考えろ。」
「そりゃまあ・・司令部は安全な窪地に置くとしても、FOは森か建物に置きたいですかね・・」
「そうだ。そして無人地帯には森や建物は少ない。」
「確かに相対的には。しかしざっと数えても20以上はありますよ。」
「君は司令部を強いて最前線に動かしたいと思うかね?つまり高地に近すぎる場所はあり得ないのだ。」
「なるほど。開始ラインから長距離移動はさせたくないですね。」
「そう。そしてできるならばFOは有利な視界を確保したいはずだ。」
「と言っても、今砲撃してる北高地はモクモクでどこからも見えないでしょう・・」
「敵の最終目標は北高地ではない。敵が南北の高地を目指している理由は、全て教会を制圧するためだ。」
「なるほど!では・・教会が見える地点か!だから敵は教会正面に煙幕を張らなかったんだ!!」
「おそらくな。敵は中央部に教会を狙える長距離兵器と共にFO・司令部を置いている可能性が高い。」
「確かに北や南の端っこに司令部を置く可能性は低そうですね。とするとFOを置く地点はかなり絞れますね。」
「中央部で教会に近すぎず、教会が視界に入る森か建物を探せ。」
「そんな感じの場所は・・4ヶ所しかありませんね。そのうち3つは森、建物は1つだけです。」
「一番怪しいのは建物だ。そこは3つの木造家屋と無人地帯で最も高い高度20の石造家屋がある。」
「なるほど。ここならFOも司令部も支援部隊も建物に置けるし、移動も建物伝いだから安全ですね。」
「FOを東端の木造家屋に置けば、教会の他に南部も北部も見渡せる。おそらく敵は開始直後からそこにいたはずだ。」
「しかし・・・ちょっとわかりやすすぎませんか?他の3ヶ所の可能性も捨てられないのでは?」
「この4ヶ所は位置的に二組に分けることができる。建物(36,17)と森(38,14)。森(30,33)と森(35,31)だ。」
「開始ラインから東に向かうなら、手前に良い場所があれば危険を冒してさらに前進する可能性は低いですね。」
「その観点でいえばFOの潜伏地点は建物(36,17)と森(30,33)の2箇所になる。」
「開始ラインからの近さで言えば森ですが、高度としては建物の方が高いですね・・」
「良い指摘だ。結局、森(30,33)は高度が低いからさらに東の森(35,31)に進まねば教会はロクに見えんだろう。」
「とすると・・最終的な候補は建物(36,17)と森(35,31)ですね!」
「そうだ。そして開始ラインからの距離は森(35,31)は8HEX。建物(36,17)は6HEXだ。」
「守りやすさも移動しやすさも明らかに建物の方が有利ですね。」
「さらに位置的にも、建物は北寄り、森は南寄りだ。」
「敵の主攻勢軸が北高地にあることを考えると・・建物の方がクサいですね!!」
「それに心理としても納得できる。森と建物のどちらでも選べるならどっちが良い?」
「そりゃ何となく建物ですねえ・・。う〜ん、ただ・・」
「そう、私も最後に引っかかるところがある。敵軍は明らかに知将が率いているからだ。」
「ですねえ。そもそも徒歩FOと車両FOを用意している可能性もありそうですね。」
「うむ。しかしそこを今悩んでも仕方ない。建物(36,17)は明らかにクサい。」
「FOがいなくても、機関銃とか対空砲はいそうですね。」
「そうだ。ここには厄介な敵が潜んでいるという点だけは間違いないだろう。」
「では・・ここを砲撃しますか?煙幕で視界を塞ぐ?」
「砲撃だ!最優秀の81mmを使え。遅延1.0。全弾一斉射撃で建物を倒壊させFOを圧死させろ!」
「了解!!しかしこれだけ講釈垂れて予想が全然外れてたら司令部中の笑いものですねw」
「考え方さえ正しければ結果が外れても良い。最後の成否は時の運だ。」
「・・そこまで言うなら、いっそ敵司令部を狙った方がいいのでは?」
「・・・・」
「あ、ホントはそんなに確信ないんですね?!」
「北高地を全力砲撃すると見せて、他の地点も狙っていると気づかせることが大事なのだ。」
「まあ確かにこのタイミングでそんなとこを狙えば敵は驚くでしょうね。」
「FOがいればパニック、いなければ意味不明。どっちにしても敵を動揺させ、こちらの考えは見抜かれない。」
「当初の目的から離れてきたような・・だんだんこの砲撃の必要性はないように思えてきました・・」
「構わん!撃て!とにかく撃て!どこでもいいからカウンターが飛んでくる前に撃つのだ!!」
「それが本音か?!」
<やったこと>
疲れたので箇条書きにします。
・残りの迫撃砲は同一照準を砲撃
・最北のリムスキー隊を数HEX西進。高地陰に隠れる。
・リムスキー隊後方の機関銃は武装オン。臨機距離は6HEXに。
・ここでは機関銃をオトリに、T-34で待ち伏せを狙います。(添付図参照)
・高地上のクバエフ隊は一段後退してATGの前方荒地に移動。
・クバエフ隊は見せ球です。頂上に上った敵歩兵に発見されることが目的です。
・南方は放置。次のターンで徴集兵が見つかる可能性大です。
<ターン終了時>
・敵75mmがリムスキー隊に程近い北高地東側に煙幕。
・敵81mmが高地頂上機関銃のいた地点を砲撃。
・敵81mmが南集落西側入口に煙幕。
・我が迫撃砲が北高地で砲撃続行。着弾はバラバラ。効果不明。
<まとめ>
今回最大のダメージは、唯一の盤外砲がカウンターを受けて沈黙したことです。復旧はいつになるか予想もつきません。それに、まもなく迫撃砲もカウンターを食らいそうなので、敵の盤外砲撃を少しでも邪魔するために「FO圧死作戦」を敢行します。果たしてFOは予想通りいるのか?建物を倒壊させられるか?それ以前に建物に命中するかどうかも怪しいキワモノ作戦です。しかし、敵に何らかの動揺はもたらすでしょう。直接効果を狙うというより神経戦の一環です。赤軍はそういうの得意なはずですから。
敵主力は北高地西側を移動中で、第一線部隊は高度25の斜面に張り付いているはずです。しかし彼らはスルーして高度20の地点にいるだろう第二線部隊を連続砲撃しました。照準を動かして遅延時間を増やしたくなかったということもありますが、西側を重点的に砲撃すれば砲弾孔ができ、戦車や車両の移動に支障をきたすことも期待しています。
南部にセモベンテが見えたことで南高地も攻勢点であることが明らかになりました。しかしこちらは攻撃開始まで最低あと2ターンはかかるでしょう。南集落の小隊とは次ターンで交戦が始まるでしょうが、ここではひたすらやられ役に徹します。集落の守りが薄いと思ってセモベンテが集落突破を計ってくれれば最高の展開です。
今回の考察で、敵には第三攻勢軸があるのではないかという疑いが浮上しました。自動車化歩兵がいれば北高地、いなければ教会正面から来る可能性が高いと思われます。しかしどちらにしても、現在南北にいる2個中隊のベルサリエーリが地歩を固めてから攻撃開始となるでしょう。当面の懸念は、北高地で敵が後方突破を計ろうとするかどうかです。
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