もっと便利にSPWAWを楽しみたい!そんな要望におこたえして、SPWAWに関する技術情報を公開しております。ただし一部ファイル操作が必要なものは、Windowsの基本知識がある方のみ実行して下さい。
起動関連
直接起動

Ver8以降ではWindowsのスタートボタン→全てのプログラム→"Steel Panthers World At War"とたどると、次の3つの起動方法が選べます。
- Steel Panthers Quick Start
- Steel Panthers World At War Standard Start
- Steel Panthers World At War General Edition Game Menu
このうち最も早く起動できるのは、ゲーム本体プログラム"mech.exe"を直接起動する"Quick Start"。右上図のゲーム画面が立ち上がり、すぐにゲームが始められます。

"Standard Start"では"Spwaw.exe"が起動し、イントロムービーが流れるのでゲーム開始までに多少時間がかかります。
また、"General Edition Game Menu" では"Autorun.exe"が起動し右下図のようなメニュー画面が開きます。この画面からMatrix Games のフォーラムに飛べたりできるのですが、使い勝手はよくないので使う必要はないでしょう。
SPWAWをインストールしてデスクトップにできるショートカット・アイコンは"Standard Start"です。
イントロムービーは一見の価値はありますが、何回も見たいものではありません。また、環境によっては"Standard Start"から起動すると、突然ゲームが終了してデスクトップに戻る、画面が暗転して何も見えない、などの不具合が発生することが報告されています。
したがって、"Quick Start"から起動できるように、
時短起動
SPWAWの難点の一つは、プレイに時間がかかることでしょう。もちろんシナリオの大きさによってプレイ時間はさまざまですが、ひとつのユニットが攻撃するにしても、効果音とともに最大4種類の装備をひとつずつ撃っていって、それぞれメッセージが・・・。
最初のうちは、多様な兵器にそれぞれ効果音があることに驚くのですが、慣れてくると特に歩兵系の短機関銃のシャカシャカいう音や、意味不明なソ連兵の雄叫びなどにも飽きてきます。
メッセージの表示時間は、Preferencesの設定で「実質見えなくなるほど」短縮できるのですが、射撃アニメーションの表示や射撃効果音だけは変更できません。
そこで、時間が惜しい指揮官にオススメなのが、起動オプションにより主兵装(第一装備兵器)以外の射撃アニメーションや射撃音をなくす設定です。やり方は簡単。上述のように作成した"mech.exe"のショートカットに、"impatient"(我慢できない!)という起動オプションを追加するだけ。具体的なコマンドラインは、次のようになります。
- "C:\Matrix Games\Steel Panthers World At War\mech.exe" impatient
これで短気なあなたもイライラせずにSPWAWを楽しめるはず。もちろんアニメや効果音がない第2〜第4兵装も実際には射撃してくれます。
ただし、画面から目を離していると、知らないうちに第4兵装の火炎放射器で燃やされていたとか、見えない敵ユニットの判断が射撃音でわからないというデメリットもあります。よって、一通りユニットの装備に慣れ、もう射撃効果音なんか聞きたくないという方のみにオススメできる設定です。
ウィンドウモード起動

DOSゲームから発展したSPWAWは全画面表示しかできず、Windows上で画面の切替をするには"Alt+Tab"キーを押すしかありません。
パニックボタンとしてはWindowsキーなんかも使えますが、全画面表示だと何かと不自由なのは確かで、これではせっかくのPDFマニュアルも読みにくいし、ゲーム中にネットで調べものをするにも不自由です。
SPWAWをウィンドウモードで起動する方法はないものか?あります。巷にはフルスクリーンのゲームを強制的にウィンドウ化させるツールがあり、これを使えばSPWAWをウィンドウモードで起動させることができます。
こういったツールは多々あるようですが、本司令部で動作確認したのは"D3DWindower"。

使い方を簡単に説明すると、
- 解凍したファイルから"D3DWindower.exe"を起動
- 「許可するプログラムを追加(+アイコン)」を押して"MECH.EXE"を開く
- 適当に設定して、「グローバルフックを開始(右三角アイコン)」をクリック
これで準備完了です。あとはSPWAWを通常通りに起動すれば、ウィンドウ化されるはずです。PCの環境によっては設定を見直さないと色が正常に表示されないなどの現象が起こりますが、試行錯誤で何とかしましょう。
このツールを使えば、右図のようにPDFマニュアルを表示しながらチュートリアルをプレイすることも可能です。ただし、ウィンドウ化することで不便な点もいくつか発生します。
- マウスカーソルがウィンドウ外に移動できるようにすると、マップスクロール機能が非常に使いにくい。カーソルをウィンドウから出さない設定にするとこの問題は解消されるが、そうするとウィンドウ化するメリットも少ない。
- 解像度を800×600以上にすると文字がにじんで読みにくい。デスクトップの解像度にもよるが、800×600固定にすると画面が小さくて見にくい。
- マシンスペックにもよるが、ゲームの動作が若干遅くなる。
私は特にマップスクロールに関してはかなりいらいらしました。ただし、このあたりの感覚は人によって異なると思し、ウィンドウ化する利点も大きいので、まずは一度試してみるのが良いと思います。
バグ関連
ユニット数超過によるPreferenceの異常
SPWAWでは、1シナリオで盤上に表示できるユニット数は敵味方あわせて400個と決まっています。すでに盤上に400個のユニットがいる状態で、車輌乗員や火砲の砲手(Crew)を離脱させると、このユニット数制限を越えてしまうことになり、離脱したはずの乗員は消滅してしまいます。また、400個以上のユニットが存在するシナリオは、開始時点でゲームが落ちることもあります。この場合は何度試しても必ず落ちるので確実に分かります。
このバグの確実な対処方法は、
このファイルには各種設定情報が記録されています。このファイルをエクスプローラなどから削除すると、Preferencesの設定値はデフォルトに戻り、再び設定値を変更すると、自動的に新しい"steel.prf"ファイルが作成されます。Preferences画面から設定値を変更するだけでは他の不具合が発生する可能性があります(例.被発見マーク"*"がつかなくなるなど)。上記バグが発生したりゲームの挙動が怪しいと感じた場合は、必ず"steel.prf"ファイルを削除してください。
Yキーを押すとゲームがクラッシュする
かなりポピュラーな不具合で、原因はビデオドライバーにあることが判明しております。詳細および対処法は、"Yキーでクラッシュする不具合への対処法"を参照してください。
砲撃画面でクリック反応が鈍い
ここ数年ポピュラーになってきた不具合です。高スペックのPCでプレイするとこの問題が現れることから、原因は「PC側の処理能力の向上と20年以上前のゲームであるSPWAWの相性の悪さ」にあると言われています。また本邦では、"Core2Duo 6600"以上のCPUを持つPCでこの不具合が生じることが確認されています。
以下に挙げるようないくつかの対策が提唱されていますが、環境によって対策に効果があったりなかったりするようです。つまり、どのような環境でも不具合を解消できる決定的な対処法は見つかっていません。
- 98互換モード・256色固定で "mech.exe" を起動する
- バックグラウンドで動作しているプログラム(常駐ソフトなど)を切っておく
- タスクマネージャで"Explorer.exe"プロセスを切っておく

まず簡単にできる対処法として「98互換モード起動」が挙げられます。やり方は、SPWAWの本体ファイルである "mech.exe" を右クリックして「プロパティ」を開き、「互換性」タブに切り替えてから、"98互換モード" と "256色固定" を指定します。そして起動の際は、もちろん"mech.exe"から直接起動してください。これだけで不具合が解消した事例があるので、まず試してみるのが良いでしょう。
その他の対処法は、SPWAWに割り当てられるメモリ領域を大きくするために、背後で動いているプログラムをできるだけ切っておくことです。基本的にSPWAWのプレイ時は、タスクトレイに表示されている常駐プログラムはできる限り切っておくことが推奨されています。また、不要なサービスを停止することもお勧めですが、Windows の知識が必要なので万人向けではありません。
ここでは、ちょっと高度なテクニックとして、タスクマネージャを利用した"Explorer.exe"の停止方法を掲載しておきます。ただし、この方法も少しパソコン知識が必要なので、自信がある方のみお試し下さい。
- SPWAWを起動する
- Alt+Tab でデスクトップに戻る
- Ctrl+Alt+Del でタスクマネージャを開く
- 「プロセス」タブで "explorer.exe" を選択し、「プロセスの終了」ボタンを押す
- 「アプリケーション」タブで SPWAWを選択し、右クリックから「切り替え」でゲームに戻る
- SPWAWの終了後に、再び Ctrl+Alt+Del でタスクマネージャを開く
- 「アプリケーション」タブで「新しいタスク」ボタンを押す
- 名前欄に "explorer.exe" と入力して「OK」ボタンを押す
その他の不具合
バグというほどではありませんが、「画面が暗転するがマウスを動かすと軌跡の部分だけ見える」「画面が虹色になる」「突然落ちる」などの不具合が希に発生することがあります。
ほとんどの場合これらの症状には再現性がないのが特徴で、明確な原因は不明です。一般的には、メモリ周りとビデオカード周りが疑わしいとされ、SPWAWと同時に複数のプログラムを起動していたり、ビデオカード(orドライバ)が古いと発生しやすいと言われています。
対処法としては、"U"キーを押して画面を再描画するのが早道です。ただし、頻発する場合は一度SPWAWを終了して再起動したり、PC自体を再起動した方が良いでしょう。
印刷&キャプチャ関連
マップ印刷方法

SPWAW指揮官たるもの、シナリオを開始する前には、まず大まかにでも作戦を立てなければいけません。
マップが小さい場合は、画面を縮小して一望することも可能ですが、1画面で表示できないほど大きなマップでは、全体の地形や要所の配置状況を把握することさえ難しいのが問題です。
「やはり紙のマップを見ながらじっくりと作戦を練りたい!」という理論派指揮官のあなたにオススメするのが、SPWAWに付属のツール"Map Thing"です。
このツールは、シナリオのセーブファイルからマップを読み込んで、PDF形式のファイルを出力してくれるという優れもの。PDFなのであらゆるサイズのマップがA4一枚に印刷可能です。

"Map Thing"の良い点は、各種地形がHEX単位できちんと色分けして表示され、おまけに画面では表示できない等高線まで表示してくれるところ。このおかげで、戦略上要所となる高地の把握が簡単になり、画面上で作戦を練るより有利だと言えます。
当然もとは英語のツールなのですが、本司令部付研究室が独自開発した「上っ面だけ勝手に日本語化パッチ」もDOWNLOADページで公開しております。
作戦を練る喜びを知るには必須のツールであり、戦闘終了後のAAR作成時にも重宝する逸品です。
画面キャプチャ方法

上記"Map Thing"の唯一の難点は、地形画像が抽象化されてしまうこと。この方が作戦地図っぽいのですが、画面通りの綺麗なグラフィックは再現されません。
ならば画面をそのままキャプチャすればよいのでは?確かに、大きなマップは縮小しても1画面に入らないけど、小さなマップならキャプチャは可能です。
しかし、SPWAWはDirect Xを使うフルスクリーンゲームなので、Windowsの"Print Screen"キーでは画面をキャプチャできません。フリーの画面キャプチャツールは数あれど、Direct X対応のものはあまり多くありません。
そこで、本司令部がオススメするのが"Capture STAFF - Light -"。入手先はfemt's Home Page。
この"Capture STAFF - Light -"を使うと、SPWAW画面もキャプチャできます。取り込んだ画像に簡単な編集ができるほか、BMP・JPG・GIF他のフォーマットに変換することも可能となかなか多機能。このシーンを見てくれ!と言いたいこだわり派の指揮官にオススメです。
キャンペーン関連
Campaign Watcher

単発シナリオと異なり、キャンペーンでは独自のコア戦力を編成・育成する楽しみがあります。
しかしゲーム画面で全ユニットの詳細を常に把握するのは難しいもの。
編成表を開けば各種データは確認できますが、ターン経過による細かい変化を把握するのは容易ではなく、ましてやキャンペーンを通して連戦を重ねる部隊の発展(衰退!)を記憶しておくのは不可能です。
指揮下の部隊は完璧に把握しておきたい!そんな部下思いの愛情豊かな(?)指揮官にオススメのツールが"Campaign Watcher"。
入手先はCampaign Watcher。
このツールは、キャンペーン(メガキャンペーンも対応)のセーブファイルを読み込んで、コア部隊の編成推移を詳しく表示してくれます。
把握できるデータは、ユニット番号・名称、指揮官名、キルスコア、経験、士気、指揮官の4技能(Rally・Inf・Arm・Art)、破壊されたユニットや放棄した車輌、シナリオ移行時の指揮官の進級・新規着任など多岐にわたり、さらにターンごとの推移まで表示されます。
これらのデータは一覧形式で表示される他、要点だけをレポート形式で表示することもできます。もちろん印刷やCSV形式でのデータ出力も可能です。凝り性の指揮官なら、印刷した編成表片手に再編計画を練ったり、抽出データを独自に加工してオリジナルの戦闘記録を作成することもできますね。
さらにグラフ機能を使えば、各データの推移を視覚的に表示でき、最も優れた部隊や戦闘団全体の平均値も一目瞭然。例えば、全体の移動速度の平均から戦闘団の機械化率を把握したり、コストと通算キルスコアを比較して最もコストパフォーマンスに優れた部隊を知ることもできます。さらにさらに、ゲーム画面からは把握するのが難しい、指揮官の階級別・経験レベル別・兵科別の構成比までグラフ表示することができます。
このツールを駆使すれば、死なせてはいけない英雄は誰か、歩兵・戦車・砲兵部隊を任せるべき指揮官は誰か、懲罰部隊扱いにしてよいユニットはどれか、我が戦闘団の弱点は何か、今後強化すべきは何かなど、キャンペーンを戦い抜く上で必要な情報を簡単に把握できます。
このような実利的なメリットに加えて、ユニット情報を細かく把握することにより部下に対する愛着が倍増し、単調になりがちのSPWAWキャンペーンをより楽しむことができるようになるでしょう。
経験・士気修正ツール「Mr.Fix(修正君)」

SPWAWのキャンペーン仕様は、プレイヤーに有利に働く要素が満載です。
例えば、ユニットの兵員が一人でも残っていれば、シナリオ移行時には自動的に損失兵員が補充されます。この自動補充はコストもかからず、経験・士気値の低下も招きません。
そして、ユニットが全滅しても、キルスコア(撃破数)がゼロになり、死亡した指揮官より技能値が低い新指揮官が着任し、ユニット全体の経験・士気値がわずかに低下するだけです。
また、SPWAWでは、国籍と時期(年)によって基準となる経験値・士気値が決まっています。例えば、大戦初期のドイツ軍は経験値も士気値も高く、後期になるほど低下していき、米軍は逆に、大戦後期になるほど経験値も士気値も上昇していく、という具合です。
しかし、この「基準経験・士気値」は、ユニット購入時には適用されますが、シナリオ移行時の修復(Fix, Repair)・補充(Replacement)・アップグレード(Upgrade)には適用されないのです。
シナリオ数が多いキャンペーンでは、このような仕様がゲームの緊張感を損なうことになります。つまり、コアユニットの経験・士気値は常に右肩上がりで、仮にユニットが全滅しても、修復・アップグレードするコストさえ払えば、ほとんど同じ戦闘能力のユニットを手に入れられるため、キャンペーンが進むほど難易度が低下するのです。
そこで本司令部では、己に厳しい指揮官を養成することを目的に「修正君」を開発するに至りました。「修正君」は連続する2シナリオの終了・開始時のデータを使用して、各ユニット兵員数を比較し、適切な経験・士気値を算出します。例えば、経験値の修正式は次のようになります。
- 経験修正値 =((次面開始時の経験値×生存兵員数)+(基準値×補充兵員数))/次面開始時の兵員数
詳しい説明は実際に使ってもらう時に見ていただくとして、ここでは「修正君」のウリだけをざっと載せておきます。
- 自動補充、修復、アップグレードのいずれの場合でも、兵員数が増加していれば経験・士気値を修正
- エリート、二線級といった経験属性も考慮して修正
- 修正基準として、「補充率が50%以上の場合」と「補充が1名でもある場合」の2オプションを用意
- 通常キャンペーンに加えて、自動生成キャンペーンにも対応
- Ver8.403、Enhanced DV(DVRN)の基準値データを内臓して両バージョンに対応
- 修正点が一目で分かる「修正一覧表」が出力可能
- 「特殊能力を強制的に維持する」オプションを装備
- 「HQユニット階級を維持する」オプションを装備
- 「FOユニット技能を維持する」オプションを装備
詳細が知りたい、使ってやろうという方は この記事 へどうぞ。
ファイル操作関連
ディレクトリ構成
SPWAWのインストールフォルダ(デフォルトでは"C:\Matrix Games\Steel Panthers World At War")には様々なファイルが存在します。いくつかのプログラムやファイルはスタートアップに登録されていますが、中にはエクスプローラから操作しないと見られないものもあります。ここでは、SPWAWのディレクトリ構成について簡単に説明します。
- ルートディレクトリ
- 主要プログラム、".pdf"形式のマニュアル類や".txt"形式の簡易ヘルプ、起動時の動画やOOBファイルが置かれています
- "AutoPlay"フォルダ
- "Autorun.exe"の起動関連ファイル
- "Campaigns"フォルダ
- キャンペーンを構成するファイル
- "Chlanda"フォルダ
- 職人Fred Chlanda 氏が作成した各種エディットツール
- "Email"フォルダ
- PBEM時に使用するフォルダ
- "Enc"フォルダ
- ゲーム中のエンサイクロペディアで表示されるテキスト
- "Exports"フォルダ
- 用途不明
- "Extras"フォルダ
- ドイツ軍旗の画像ファイル。鉄十字(IronCross)と鉤十字(Swastika)があります。欧米圏では後者は御法度なので二種類用意されています
- "InstalledMods"フォルダ
- インストールされているMOD関連ファイルがサブディレクトリに入っています
- "lbm"フォルダ
- lbm形式の地形画像
- "Maps"フォルダ
- マップ関連ファイル
- "MapThing"フォルダ
- マップ印刷ツール"MapThing"関連
- "MegaCam"フォルダ
- メガキャンペーン用フォルダ
- "MENUSOUND"フォルダ
- "Autorun.exe"起動時の効果音
- "MODS"フォルダ
- インストールするMODファイル置き場
- "Music"フォルダ
- メガキャンペーン用BGM
- "PIC"フォルダ
- lbm形式のユニット画像(エンサイクロペディア・ユニット情報画面用)
- "SAVE"フォルダ
- ゲーム中にセーブしたファイルとPreferencesの設定ファイル"steel.prf"が入っています
- "SCEN"フォルダ
- シナリオ構成ファイル
- "SHP"フォルダ
- SHP形式のユニット画像ファイル
- "SND"フォルダ
- 効果音・BGMなどのwav形式音源。サブディレクトリの"stream"フォルダには、smk形式のビデオファイルが入っています
- "TextNotes"フォルダ
- アイコンやOOBなどに関する説明テキスト
外部シナリオ・キャンペーンのインストール
SPWAWでは同梱されているもの以外にも多くのシナリオ・キャンペーンが有志の手で作成されており、現在でもリリースされ続けています。
これらのインストール方法は非常に簡単で、基本的にはダウンロードした圧縮ファイルを解凍したものを、シナリオなら"Scen"フォルダ、キャンペーンなら"Campaign"フォルダにコピーor移動するだけです。
これだけでは何なのでもう少し詳しく説明すると、1つのシナリオは3つのファイルで構成され次のような働きをします。
- SCENxxx.CMT
- コメントファイル。一覧で表示されるタイトル(シナリオ名)が書かれています。テキストエディタで開けます。
- SCENxxx.DAT
- データファイル。シナリオ本体。当然バイナリファイルです。
- SCENxxx.TXT
- テキストファイル。ブリーフィングテキスト(事前説明)が書かれています。テキストエディタで開けます。
各ファイル名の"xxx"は同一の三桁の数字が入り、これがシナリオ番号になります。
TXTファイルは無くても問題なくシナリオは動きますが、他の二つのファイルは必要です。まれに拡張子".REC"のファイルが含まれていることがありますが、これは前回のプレイを記録したもので、本来シナリオの配布時には必要ありません。".REC"ファイルはシナリオを一回でもプレイすると自動生成されますが、通常はPBEMなどの対戦時にしか必要ないファイルです。
キャンペーンも基本的にはシナリオのファイル構成と同じですが、凝ったキャンペーンでは開始時のBGM用に".WAV"ファイルが同梱されていることがあります。
なお、ほとんどのキャンペーンでは、シナリオ開始前のブリーフィング、終了後の勝利レベル(DV/MV/Draw/MD/CD)に応じたメッセージと、シナリオ1つに対して6個のテキストファイルが用意されています。
したがって、テキストファイルのファイル名も、"c002i000.txt"のように長くなっています。真ん中のアルファベットが種類を示し、"a"〜"e"はCDからDVに対応した戦闘後メッセージ、"i"はブリーフィングであることを示します。ゲーム開始前に説明を知りたい場合は、"i"のつくテキストファイルを読んでおきましょう。
BGMの変更
SPWAWはグラフィックがしょぼい分、各画面で重厚なBGMが流れプレイヤーを楽しませてくれます。と言っても同じBGMを聞き続けると、しだいに鬱陶しくなってくるのも事実。Preferences画面でBGMを無効にしている方は多いのではないでしょうか。
SPWAWのBGMの実体は、SNDフォルダにあるWAVEファイルなので、WAVEファイルさえ自力で用意できれば簡単に差し替えることが可能です。好きなCDからリップしたWAVEファイルを使えば、あーら簡単にオリジナルBGMの出来上がり、プレイにも気合いが入ること間違いなしです。ここではBGMを差し替える手順を説明します。
まずはWAVEファイルを用意しましょう。巷には沢山のフリーツールがあるので、手持ちのCDからリッピングしたり、MP3ファイルをデコードすることも可能です。
ここで注意点が一つ。WAVEファイルのサイズは、10MB程度(できればそれ以下)が良いようで、20MBくらいのサイズになるとSPWAWの動作が不安定になるようです。
通常、CDのサンプリングレートは44.1kHz/16ビット/ステレオなので、そのままリップしただけではファイルサイズが巨大すぎるでしょう。巨大すぎるWAVEファイルを小さくするには、サンプリングレートを落としてやる必要があります。
この作業はWindows付属のツール「サウンドレコーダー」で簡単にできます(参照)。
SPWAWのデフォルトBGMのサンプリングレートは、22kHz/8ビット/ステレオになっているので、これを目安に変更しましょう。変換後の音質があまりに悪い場合は、サンプリングレートをもう少し上げた方が良いかもしれません。
これで適切なサイズのWAVEファイルが用意できました。あとは以下に従ってファイル名をリネームしてSNDフォルダに移動orコピーするだけです。念のため元ファイルは拡張子を".BAK"などに変更してバックアップしておくことをオススメします。
- 1002.wav
- メイン画面のBGM
- 1003.wav
- Preferences画面のBGM
- 1004.wav
- エディタ画面のBGM
- 1005.wav
- Battle画面のBGM
- 1006.wav
- WW2キャンペーン画面のBGM
- 1008.wav
- ユニット配置画面のBGM
- 1009.wav
- エンサイクロペディア画面のBGM