Unit Data

Last updated on May. 12, 2007

SPWAWを楽しむには、多くのデータを把握しておくことが不可欠です。特にユニットに関するデータは、戦闘を有利にすすめるためにも是非知っておきましょう。SPWAWに登場するユニットデータのほとんどは以下の画面でみることができますが、各画面で表示されるデータの内容は微妙に異なっています。

エンサイクロペディア画面

Encycropedia

エンサイクロペディア(百科事典の意)画面は、ほとんど全ての画面から表示させることができ、SPWAWに登場する全ユニットの概要を調べることができます。

ここでは、日本軍の主力戦車だった「九七式中戦車改−新砲塔チハ」を例に、各データを解説します。

1."Shinhoto Chi-Ha"
ユニット名称。「九七式中戦車改」と言わないのが通っぽいのを知っているのか?
1."Main Battle Tank"
ユニットクラス。同じ兵科でも複数のクラスがあり、クラス分類によって機能・適用ルールなどが異なるので大事な要素です。ユニット名称よりもこちらを信用した方が間違いありません。
2."Weapon"
ユニットが装備する兵器名称。最高4種類まで装備している。本例では、「一式47mm戦車砲」と「九七式7.7mm機銃」を装備しています。
3."ACC"
射撃精度指標。非修正基本命中率が50%になる距離(ヘックス単位)。実際の命中率には様々な要素が考慮されるので、全くといっていいほどこの通りにはいかない。
3."KILL"
殺傷力指標。兵員などの軟体標的に対する殺傷力の相対的測度。コロンの左側がHE弾使用時で、右側がAP弾使用時。基本的に右側の値は0。1が最小で、ピストルやライフル並み。
3."PEN"
装甲貫通力(mm単位)。コロンの左側がHE弾使用時で、右側がAP弾使用時。値は、最至近距離で貫通できる装甲厚を示す。
3."HEAT"
HEAT弾の装甲貫通力(mm単位)。
3."APCR"
APCR弾の装甲貫通力(mm単位)。
3."RANGE"
最大射程距離(ヘックス単位)。コロンの左側がHE・AP・HEAT弾使用時で、右側がAPCR弾(Sabot)使用時。
3."WARHEAD"
弾頭サイズ。HE弾による歩兵や戦車など全ての標的に対する損害決定に大きく影響する。9以上の場合、隣接ヘックスにも損害が発生する。
4."Turret Armor"
砲塔部の装甲厚(mm単位)。F/S/R/Tはそれぞれ、前面(Front)・側面(Side)・背面(Rear)・上面(Top)を示す。装甲を持たないユニットは、当然この欄が表示されません。
4."Slope"
砲塔部の装甲傾斜角。0は垂直装甲を示す。
4."Hull Armor"
車体部の装甲厚(mm単位)。砲塔部と同じ。
4."Slope"
車体部の装甲傾斜角。同上。
5."Has Smoke Discharger"
スモークディスチャージャー(煙幕投擲装置)装備の有無を示す。装備している車輌は、"D"キーを押せば正面3ヘックスに煙幕を張ります。装備していない車輌や非車輌ユニットは、この欄自体が非表示。
5."Has Armored Skirts"
装甲全体の質と装甲スカート厚(cm単位)。先頭桁の数値は装甲全体の質を示し、下位一桁の数値は装甲スカート厚を示します。
詳細は不明ですが、装甲の質は以下のように規定されているようです。
  • "4x"−錬鉄。最上級の装甲
  • "5x"−強度はあるが、一部に欠陥がある
  • "6x"−強度があるが、ひび割れがある
  • "7x"−鋳鉄。最低レベルの装甲
これらの装甲の質は、装甲貫通力算出時に修正値として使用されているようです。また、特に装甲の質を評定していないものは、質による修正はなく、この欄自体が表示されません。例の"50"という値は、「装甲板の質はぼちぼちで、スカートは無し」という意味です。
6."Survivability"
生存性。攻撃による損害の受けやすさを表し、値が高いほど兵員・システムなどに損害が発生する可能性も低くなる。車輌の場合はサイズ(後述)も影響し、車輌が破壊された場合の乗員脱出率に関わる。
6."Speed"
最大移動力。
6."Men"
兵員数。車輌や砲では、乗員や砲手の数を表す。歩兵部隊などでは、兵員数が40%以下になると士気チェックが行われ、Disperse(消散)やSurrendering(降伏)する可能性が発生する。
6."Rate of Fire"
連射速度。ベテランユニットが1ターンあたりに保有できる最大射撃回数を示す。したがって実際にはエリートならば有効射撃回数はこの値よりも多く、新兵なら少なくなる。
6."Targeting"
砲身安定装置の技術水準指標。値が高いほど優れていることを示し、移動による射撃数の減少率や、移動後攻撃の射撃命中率に影響する。0〜5の値を取り、1は1950年代の、5は2000年代の技術水準を示す(だから5はないっす)。
6."Fire Control"
射撃管制装置の指標。移動中の標的に対する射撃命中率に影響する。具体的には以下の数式で命中率修正値が算出され、高い方が優れていることを示す。
  • 命中率修正値=70−((標的移動距離×3)+(FC×3))
6."Lift Capacity"
積載容量。最大三桁で表示され、先頭桁は牽引力、下二桁は兵員輸送力を示す。牽引可能ならば先頭桁が1か2の値をとり、1は軽・中砲、2は重砲を牽引できることを示す。下二桁は、輸送できる兵員数を示す。また、艀(Barge)などは"222"以上の積載容量を持ち、車輌を丸一輌積載できることを示す。
例の"8"は、牽引能力がなく8名の兵員のみ輸送できることを示していますが、戦車なので車輌外部に乗せることになります。つまり、乗車した兵員は装甲で守られるわけではありません。
6."Load Cost"
積載コスト。兵員を除いたユニット重量を表し、他のユニットに輸送してもらう場合は、この値+兵員数が輸送ユニットの"Lift Capacity"以下でないといけない。
つまり、例のユニットを他のユニットを輸送するには、積載コスト"228"+兵員数"4"=232以上の積載容量をもつユニットが必要です。
6."Size"
サイズ。ユニットの大きさの指標。小さいほど発見されにくく、攻撃も命中しにくくなる。一部の歩兵ユニット(Sniperなど)はサイズ値"0"なので、発見されずに数回発砲できる可能性が高い。ただし車輌では、サイズが大きい方がシステム損害発生率は低くなり、乗員脱出率は高くなる。
6."Cost"
コスト。購入画面では、ユニットの購入コストとして使用される。また、ユニットが破壊された場合、敵の勝利ポイントとして加算される。設定画面で"True Troop Cost"設定を有効にすると、経験値要素が加味される。

この他にも、画面下部に説明テキストが表示されるものもあります。史実的な解説が多いですが、よく読めば役にたつことが書いてあったりします。

ユニット情報画面

Unit Info

"ユニット情報画面は、ゲーム中にユニット上で右クリックするか、ユニットを選択した状態でスペースキーを押すと表示されます。エンサイクロペディアと違い、ゲーム内でのユニットの現状をリアルタイムで表示するので、値が変化する点に注意してください。

再び「新砲塔チハ」ユニットを例に説明します。なお、緑色の文字で表示されている欄は、プレイヤーにより何らかの変更ができるデータです。

1."M0>Shinhoto Chi-Ha"
ユニットIDとユニット名称。ユニットIDは"A0"から始まるが、"A0"ユニットは常に自動で生成され、最高司令部扱いとなる。また、IDの末尾に"0"がつくユニットは編隊(Formation)指揮ユニットとなり、同じ英字IDをもつ他のユニットはこのユニットの指揮下に入る。つまり、例の"M0"はM編隊の指揮ユニットで、"M1"・"M2"・・・というユニットが指揮下のユニットとなる。
ユニット名称をクリックすると、半角15文字以内で名称を自由に入力できる。キャンペーンなどでは無機質な名称のままよりも、思い入れができユニット把握に役立つかも。
2."Ready"
現在の状態。状態には、"Entrenched"・"In-Cover"・"Ready"・"Pinned"・"Buttoned"(車輌のみ)・"Retreated"・"Routed"があり、抑圧値の上昇につれて順に悪化していきます。また、移動している場合は、状態表示の後ろに"Moving"と表示され、移動速度も表示されます。
2."Higher HQ Link"
より高次の指揮ユニットとの連絡。指揮ユニット以外では、"HQ Link"と表示されます。例えば、"M0"という指揮ユニットにとって「より高次の指揮ユニット」とは"A0"を指し、"M1"ユニットにとっての「指揮ユニット」とは、"M0"を指します。指揮ユニットの3ヘックス以内にいる場合は自動的に連絡が取れますが、それ以上離れて連絡を取るには、無線を装備し、かつ無線通信ができる必要があります(時に無線が壊れたり、理由もなく連絡が途絶えることもある)。
"Command & Control"設定(Preferenceの項を参照)にもよりますが、連絡がある場合は、"Contact"・"In Contact"・"Radio"・"Radio Contact"と表示され、連絡がない場合は、"None"・"Out of Contact"と表示されます。
連絡が取れていない場合は、指揮ユニットによる回復援助ができず、抑圧値が増加することもあります。また、"Command & Control"設定を有効にしている場合、連絡がないユニットは命令を受け取れないため特定の行動を取れなくなります。
2."Suppression"
抑圧値。敵の砲火にさらされると上昇し、前述の状態悪化を招きます。回復(Rally)することで、低下させることができます。
3.経験レベルマーク
経験値を4段階に分けてマークで表示します。経験値による戦闘効果はもっと詳細に分類されているので、あくまで目安です。
  • 30〜49−新兵レベル。一本山型に"G"
  • 50〜79−平均レベル。二本山型
  • 80〜99−ベテランレベル。二本山型に一本線。例参照。
  • 100〜−エリートレベル。星印
4."1Lt Kaneda"
指揮官(Leader)の階級と名前。階級は、"Command & Control"設定を有効にしている場合のみ、持ち越し可能命令数に関係します。
また、クリックすると名前を変更できます。"A0"や貴重なユニットの指揮官に自分の名前を入れると、危険を冒さなくなるので有効かも。ちなみに戦闘中に指揮官が死んでも、一番高位の部下が後を継いでくれます。
4."Rally"
指揮官の回復指揮技能。値が高いほど、指揮下ユニットの回復成功率が高くなります。なお、指揮官が回復に失敗すると一時的にこの値は"0"になりますが、次のターンには元に戻ります。
4."Inf Command"
歩兵ユニット指揮技能。この値が高いほど、歩兵ユニットを効果的に統率できます。具体的には、敵に発見されず移動・待ち伏せする、索敵・射撃命中率・近接戦闘成功率の向上、などの効果があります。
4."Art Command"
火砲ユニット指揮技能。この値が高いほど、火砲ユニットを効果的に統率できます。火砲ユニットを率いた行動全般に影響しますが、特に、火砲や航空機による間接砲爆撃の要請能力に影響し、値が高いほど少ない遅延時間で正確な支援要請ができます。代表的なユニットは"Foward Observer"です。
4."Arm Command"
装甲・車輌ユニット指揮技能。同上。
なお、これらの指揮官技能は、ユニットの経験値が上昇するにつれ、ごくわずかですが上昇していきます。ロングキャンペーンでもしない限りわからないほどですが・・。
4."Kills"
ユニットの通算キルスコア。敵ユニットを破壊する度に戦車マークが増えていき(歩兵を撃破しても戦車マークがつく)、ユニット経験値が大幅に上昇していきます。
5."Weapon"
装備する兵器の名称と保有弾薬数、および最大射程距離(ヘックス単位)。緑色の兵器名称をクリックすると、その兵器を使用不能にすることができます。使用不能の兵器名称は赤色で表示され、再度クリックすると緑色に戻り使用可能になります。弾薬制限ルールを有効にしている場合、マメにこの操作を行うことで無駄弾を撃つのを防ぐことができます。例えば、残り一発になった虎の子の対戦車砲弾を、そこらの歩兵に撃ってしまうといった痛いミスを防げます。
"HE/AP/APCR/HEAT"は、それぞれの弾種の保有数を示し、"Range"は各兵器の最大射程距離を示します。
6."Smoke Ammo"
煙幕弾保有数。
6."Smoke Discharger"
スモークディスチャージャー(煙幕投擲装置)の使用可能回数。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
6."Armored Skirts"
装甲全体の質と装甲スカート厚(cm単位)。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
7."Armor"
砲塔・車体部の各側面装甲厚(mm単位)と装甲傾斜角。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
8.装甲模式図
砲塔・車体部の各側面装甲厚を図示したもの。砲塔部の数値が赤字で示されている場合は、砲塔頂部に装甲が無いことを表す。
9.装甲貫通力表
兵器および砲弾の種類と射撃距離(ヘックス単位)により、貫通できる装甲厚(mm単位)を表す。あくまで理論値であり、実際には様々な要素が影響するため、この通りに貫通できるわけではない。
10."Experience"
経験値。70を基準として、高いほどあらゆる状況に対応でき、防御・攻撃ともに有能なユニットであることを示す。経験値の有効範囲は30〜140で、マニュアルによると以下のように分類されている(一部脚色してます)。
  • 30〜39−ただ存在するだけ。民間人か?
  • 40〜54−新兵。兵器習熟度低し。激戦では役立たず
  • 55〜64−兵器は操作できるが効率は悪い
  • 65〜74−平均的兵士。独・米軍
  • 75〜84−有能な兵士が少数いる。ぼちぼち使える
  • 85〜94−ベテラン。効果的に戦え、防御に優れる
  • 95〜104−発砲すればほぼ殺傷可能。後期日本軍
  • 105〜140−エリート。万能。ほぼ無敵。
経験値を上げるには敵ユニットを破壊するのが一番効率的ですが、発砲するだけでもある程度は上がります。
10."Morale"
士気値。いわゆる「ガッツ」や「ファイティングスピリット」、日本軍のいう「精神力」と同義だと解釈して良いでしょう。70を基準として、高いほど釘付け(Pinned)・退却(Retreated)・潰走(Routed)などの状態悪化に耐えることができます。また、砲火にさらされつつ攻撃・撤退する、戦車を近接強襲する、など特定の行動を取りうるかどうかに影響します。
さらに、ユニットの損害率が60%以上になると士気値チェックが行われ、Disperse(消散)やSurrendering(降伏)する可能性が発生します。
  • 30〜39−数発の発砲をうけると逃走。回復も困難
  • 40〜54−徴募兵。逃走機会を常に窺う
  • 55〜64−新兵。最低レベルの兵士
  • 65〜74−平均。そこそこの砲火には耐えられる
  • 75〜84−頑強。崩れても簡単に回復できる
  • 85〜94−エリート。各国特殊部隊。1ターンで回復
  • 95〜104−狂信的。コサック騎兵突撃・日本軍バンザイ突撃
  • 105〜140−前進を止めるには全滅させるしかない
士気値は経験値とならぶ最重要要素です。士気値と抑圧値の関係には常に気をつけ、"HQ"や"Command Post"ユニットなどを5ヘックス以内に配置するなどの小技を使って抑圧値を低く抑えましょう。
10"Damage"
損害。歩兵ユニットでは、死傷した兵員数。火砲ユニットでは、死傷した砲手数。車輌ユニットでは、死傷した乗員数および損害を受けたシステム数を示します。
11."Speed"
移動力。コロンの左側が陸上移動力で、右側が水上移動力。
11."Men"
兵員数。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
11."Radio/Rarity"
無線装備の有無。"1"は無線アリ、"0"は無線ナシを表す。この項目には常に一桁の数字しか表示されない(と思う)ので、"Rarity"要素は無関係。おそらく間違いじゃないかと思われます。
11."Size"
サイズ。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
11."Fire Control"
射撃管制装置の指標。上記エンサイクロペディアの説明を参照。
11."Range Finder"
レンジファインダー(測距装置)の指標。射撃距離による命中率に影響する。
  • (RF+1)に係数6・8・10・12を掛けたものが距離帯域になり、
  • それぞれ基本命中率に0.67・0.5・0.33・0.25倍の距離修正をうける
  • 距離修正値は、命中率が50%になる距離を示す"Accuracy"値に影響する
具体的に「新砲塔チハ」で例を示すと、"Accuracy"は"12"、RF"4"なので、
(RF"4"+1)×係数"6"=30
で、30ヘックス以内ならば距離修正をうけず命中率は50%になる。さらに、
(RF"4"+1)×係数"8"=40
で、31〜40ヘックスなら、距離修正後命中率は50%×0.67=33.5%になる。同様に、41〜50ヘックスでは50%×0.5=25%、51〜60ヘックスでは50%×0.33=16.5%、61ヘックス以上では50%×0.25=12.5%になる。
 また、戦闘中にレンジファインダーが故障すると、基準距離が
(RF"0"+1)×係数"6"=6
という悲惨な結果になり、この場合、本来50%の命中率がある12ヘックスの距離でも、命中率は12.5%に激減してしまうので注意。
といっても、命中率を修正する要素は他にもたくさんあるので、この結果が最終命中率ではありません。
11."Value"
価値。「ユニットコスト×価値修正値=ユニット価値」という形式で表示される。"True Troop"設定を有効にすると、ユニットコストに経験値が考慮される。価値修正値は、シナリオ作成者が任意に設定する。これらの値は、ユニット購入時と、勝利ポイント算出時に使用される。
11."Carry Cost"
重量。エンサイクロペディアの"Load Cost"参照。
11."Carry Capacity"
積載容量。エンサイクロペディアの"Lift Capacity"参照。
12."Set Range"
臨機射撃の最大応射距離(ヘックス単位)。クリックして数値を入力します。"0"にすると、一切の臨機射撃をしなくなります。当然ですが距離が短いほど射撃命中率や貫通力は向上するので、通常は少な目の数値を入力します。また、狙撃兵や偵察部隊など攻撃力・防御力ともに脆弱な部隊は"0"にしておくと、敵ターン中に発見される確率が減少します。
ただし、数値入力後に敵に発砲したり敵の発砲を受けたりすると、値がその射撃距離に変更されてしまう点に注意しましょう。したがって、全ての行動を済ませたターン終了直前に設定するのが間違いのない方法です。
12."Stance Advance to"
体勢。体勢には、"Advance"(進撃)体勢と"Defend"(防御)体勢があり、クリックすると切り替わります。進撃体勢の場合は、移動目標地点の座標も表示されます。
"Command Control"設定を有効にしている場合のみ、このユニット体勢が意味を持ちます。詳細は別項で説明しますが、簡単に言うと、ユニットが移動するには進撃体勢をとらねばならず、防御体勢のユニットは全く移動できなくなります。また、基本的にあらかじめ指定した移動目標地点以外の方向へは移動できず、敢えて移動したい場合は、目標を変更するか余分な命令ポイントを消費しないといけません。また、防御体勢のユニットは臨機射撃回数が増え、"In-Cover"状態を取れるようになります。さらに、体勢の切替自体にも命令ポイントを消費します。
12."Change this unit only"
データ変更の適用ユニット。クリックすると、"Change whole formation"に切り替わります。なお、この欄は編隊指揮ユニット(ID末尾が"0")しか表示されません。
上述の臨機射撃距離や体勢を変更する場合、あらかじめこの欄を切り替えておくと、データの変更を「このユニットだけに適用する」か、「同編隊の全ユニットに適用する」かを指定できます。ただし、データを入力・変更した後でこの欄を変更しても適用されません。必ずデータ入力・変更前に適用ユニットを指定してください。
12."Can only load infantry"
備考欄。ユニットによって表示されるメッセージは異なり、何も表示されないものもあります。この場合は、「歩兵のみ輸送可」という意味で牽引能力が無いことを示しています。最も多いのは、ユニットが持つ特殊能力を表示する場合で、偵察能力を持つものは"Recon Ability"、工兵能力をもつものは"Engineer Ability"と表示されます。

上記データ欄の他に、工兵ユニットだけは地雷の扱いを指定する欄が表示されます。詳しくは本サイト内"Tactics"の「工兵への道」を参照してください。

その他のデータ

Other data

上記以外にも、ユニットのデータはいくつかあります。エンサイクロペディアを開いて、ユニットを選択する前に画面右に表示される概要には、エンサイクロペディアにもユニット情報画面にも載っていない以下のデータが表示されます。


"Chance for radio/Rarity"
無線装備率とユニットの希少性指標。例えば「新砲塔チハ」では、"10/2"と表示されます。スラッシュの左側の数値はそのユニットが無線を装備している可能性をパーセンテージで示しています。
「新砲塔チハ」の無線装備率は"10%"なので、確率から言えば10輌買っても1輌しか無線を装備していないということになります。"Command Control"設定を有効にしている場合は、この値をよく確認しておきましょう。
希少性は、"Rarity"設定を有効にしている場合のみ意味をもつ数値です。ユニットの珍しさを表し、希少性の高いユニットは購入できる確率が低くなり、大量に購入することができなくなります。史実が考慮されているので、少数しか生産されなかった兵器や、捕獲兵器は希少性が高くなる傾向があります。具体的には以下の値を取ります。
  • "0"−豊富。就役期間中は95%購入可能
  • "1"−やや希少。就役期間中は85%購入可能
  • "2"−かなり希少。就役期間中は66%購入可能
  • "3"−編隊丸ごとでしか購入できない
希少性"3"については、他と扱いが異なり、購入確率自体は初回90%、以降75%と低くないのですが、そのユニットのみで構成される編隊(通常"Section"・"Squad"・"Platoon")が存在しないと購入できません。
購入できないユニットは、購入画面で赤字で表示されます。希少性は、史実要素とともにランダム要素も少なからず影響するので、購入画面を開くたびに購入できるユニットが変化します。ちなみに、一度購入したユニットをキャンセルしてしまうと、再び買い戻すことができなくなるので注意しましょう。
"Available"
就役年月および退役年。基本的にはこの期間しかユニットを購入できません。

その他にも、この画面には"pic"・"sym"・"txt"・"snd"という要素が表示されますが、これは画像やテキストの指定でゲームには特に影響しません。詳しく知りたい場合は、マニュアルのOOBエディタの項を参照してください。