<おしらせ1>
またまた、いつの間にか掲示板がダウンしていたようですね。ログを見ると、およそ2年半ぶりの改修です。
この間、何度かメールでご要望があったようですが、この度ようやく重い腰を上げて掲示板を修復いたしました。
管理不行き届きで申し訳ありません。

<おしらせ2>
サイト管理を楽にするために体裁を変更しています。
本サイトのメインコンテンツであったSPWAWの解説記事は以下からアクセス可能です。
SPWAW解説記事一覧


<5分で調べたSPWAW界の近況>

びっくりしたことーその1「Depot リニューアル」
SPWAW界を長年牽引してきた世界最大のファンサイトSPWAW DEPOTが、昨年の4月に閉鎖、13年の歴史に幕を下ろしたようです。
と同時にDepotメンバーの一人 Falconさんが新たなサイトSPWAW DEPOTを立ち上げたようですね(笑)。
まあ、中心メンバーが入れ替わって、こじんまりした感はありますが、実質的にはリニューアルって感じですかね。
旧DEPOTの遺産は相続されているようで、今後ともがんばって欲しいところです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawdepot/

びっくりしたことーその2「砲撃要請画面ラグ解消」
マルチコアCPUが普及した頃でしょうか、ある程度以上のスペックのPCでは、砲撃要請画面で挙動がおかしくなる不具合がありましたね。
それが原因でSPWAWを離れた・・という方もおられたような記憶がありますが、どうやらこの不具合、ついに修正されたようです。
これもDEPOTメンバーのおかげみたいですね。Matrix Games 公認(というか黙認ですね)のもと 、本体ファイル MECH.EXE をいじることに成功したようです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawde ... -t277.html


というわけで、この機会にもう一度SPWAWをやってみようかな、と思われた方は次のリンクからダウンロードをどうぞ。
DEPOTで全てのファイルのホスティングも始めたようです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawde ... es-t6.html

第一回オンライン・チームプレイ対戦AAR 前半

戦闘状況・結果報告
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Nor
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第一回オンライン・チームプレイ対戦AAR 前半

Post by Nor » 2005.Sep.19(Mon) 17:25

<前置き>
 第一回オンライン・チーム対戦はどうにか終了しました。参加・協力していただいた全指揮官に感謝します。
 何しろチーム対戦経験者が誰もいないので、のべ5時間くらいは設定とテストプレイの繰り返しに費やすことになりました。ちゃんと各自で事前準備して、メンバーが集まったらサクッとプレイしようという予定でしたが、私を含めて誰一人完璧な用意をしていた指揮官はおらず(!)、不測の事態も重なりまくり、結果的には当初予定とかけ離れた以下の設定で開始することになりました。

<ゲーム設定>
1943年7月 クルスク 視界:15 ターン:10 天候:晴天(1)
ドイツ(Nor)vs. ソ連(junlers・老兵)
ポイント:2000 制限時間:5分 Command Intervation:3 増援あり
C&C・Rarityオフ、Searching90%
あらかじめ用意したマップを使用。ただしスタートラインとVH設定はランダム。

<ドイツ軍購入部隊>
 予定と全く異なり、突然一人でドイツ軍を担当することになる羽目に・・。楽しそうにボイスチャットで購入計画を練る赤軍指揮官をよそに、一人っきりで泣きながら以下の部隊を購入。しめて1998円也。

GE HQ
Foward Obs
Sdkfz 251/2 *2  \78
150mm FH Bty   \116

Panther D *2
Tiger IE(early) *2
StuG auf G(E) *2
siG33 auf 38t *2
Marder III(M) *2

Sdkfz-7/1 *2
Kuebelwagen MG *3

Rifle Plt-(歩4+MG42)
Cavalry Plt(4)
Mtcycle Plt(3)
Recon Patrol(3)
Sniper

<配置>
 ランダムで決まるスタートラインとVHに期待する。この設定次第で作戦は大きく変わるのだ・・。VHの価値は中央の3群がEOB100、陣営後方がEOB40になった。嬉しいことに、中央3群のVH13個のうち12個までがドイツ軍のものになっている。我が軍のスタートラインは添付マップの青線あたり(だったと思う)。

 ほとんどのVHが自軍でもそう喜んではいられない。放っておけばすぐに取り返されるだろう。北側VHは確保しやすそうだが、中央と南側VHに近づくには開豁地を通らねばならない。敵のスタートラインもかなり近いので、戦闘はいきなり始まるだろう。怖いのはDshK(12.7mm機関銃)とZIS3(76.2mm対戦車砲)だが・・。ユニットは上下に虎と豹を置いて、だいたい添付マップの通りにバランス重視で配置。

 0ターン砲撃は南東赤丸(マップ参照)に150mm。北東赤丸に迫撃砲の煙幕。このマップではよくわからないが、南東の赤丸は敵スタートラインのすぐ背後にある畑や果樹園。敵はここから歩兵の数で押してくるだろう。動き出す前に一撃を加えるべし。北東部には怪しい建物があり、ここにATGを常駐されると困るので、とりあえず気休めに視界を塞ぐ作戦。

 最終的にはマップ赤線のような戦線を形成したい。南北のVHをきっちり確保すれば、敵は中央VHには進出できないだろう。

<プレイ開始!>
 正直言って、戦闘経過は正確に覚えていないので以下は話半分で。あくまで私の主観に基づくAARです。

 お互いの0ターン砲撃が炸裂!こちらは虎の潜む最南端と中央道路が狙われた。直前にjunkers氏からチャットで「司令官は虎が好き(ボソッ)」との連絡があった。もしかして見えてたのか?そういえば最前線に偵察兵を置きまくって敵情を視察するなんて小技はすっかり忘れていた。敵は律儀にやったのか?しかし砲撃の損害は皆無。わずかな抑圧だけだ。敵の砲兵力はたいしたことはないらしい。

 さて我が軍の第一ターン。のんきにチャットで「じゃあ始めま〜す」「前戯なしで?」なんて下らない会話をしているうちに、ふと気づけば持ち時間は3分少々になっている!いか〜ん!!タダでさえ敵の半分の時間しかないのに。さっそく南端のオートバイを前進させて敵情を探る。予想通りDshKの12.7mmが雨霰と降り注ぐ。しかし怯んではいけない。3ユニットで相互監視しながら道路まで接近。肝心のDshKは見えないが、雑魚歩兵はいろいろ見える。どうせ見られたのならと虎も姿を見せて煙幕で援護。後にjukers氏の前言はブラフだったことが判明。しまった・・。

 これだけで残り時間はもう1分。慌てて他の方面の歩兵をじわりと前進させる。結局、最後にやろうと思っていた砲撃要請さえできないまま時間切れ。移動してないユニットはおよそ半数・・・。全然時間が足りんぞ!!こんな調子では絶対負ける。何とか打開策を考えねば。お〜い参謀!とチャット画面を見ても誰もおらず。敵は二人で楽しそうにボイチャしてんだろうな・・。ぐっすん。 :cry:

<独軍指揮官、孤独にむせび泣くの巻>
 姿はほとんど見えないが、音から察するに敵は活発な移動を行っているらしい。junkersターンでは持ち時間5分のうちおよそ3分以上歩兵の足音が聞こえてくる。ザッザッザッザッ・・。ブイ〜ン。何かを輸送している・・。ザッザッザッザッ・・。ザッザッザッザッ・・。多い、多いよ!歩兵が多いよ!ちくしょう、やっぱり人海戦術か!やっすい徴集兵中隊とか買いやがったな!姿が見えた時にはもう虎でも太刀打ちできない圧倒的な数でVHを覆うつもりだな!

 もう一方の赤軍指揮官老兵ターンでは、対照的な音が聞こえる。キュリキュリキュリ・・。ズゴ〜ン。あ、石垣壊して突き進んでるな。絶対姿は見せないつもりか。キュリキュリキュリ・・。どうやら敵は指揮官の役割が分かれているらしい。junkers氏は歩兵メイン、老兵氏は戦車メインか。ボイチャで相談しながら移動してるんだろうな・・。「中央果樹園に戦車の支援を要請する」「らじゃ。T-34分隊を派遣する」とか・・。いいな・・楽しそうで・・。 :cry:

 比較的早い段階でGAZ-AとBA-20の両装甲車が最北端を強行偵察にやってきた。こちらのパトロール隊が近接強襲を食らわすがスカ。車載機銃にボコボコにされたが壊滅は免れる。嬉しいことに敵は油断しているのか、姿を隠さない。パトロール隊の背後100mにはパンター様が隠れているとも知らずに・・。次のターンではきっちり撃破。念のために姿も隠しておく。とりあえず先手を取ったぞ!しかし何かもの悲しい・・。喜びを共有する仲間がいない・・。敵はやられても盛り上がってんだろうな・・。「パンター出現!偵察部隊が壊滅!至急砲撃を要請。対戦車砲の支援もだ」「らじゃ。親衛歩兵も1個小隊急行する」とか・・。ぐっすん。 :cry:

<独軍指揮官、時間制限に号泣するの巻>
 4ターンまで特に進展はない。ただひたすら時間が足りない。赤軍人海戦術を有効に阻止する最上の方法は砲撃だが、0ターン砲撃を除けば、4ターンまでに1回しか砲撃してない。砲撃画面を開けば時間が止まるのは分かっている。ただ、ある程度ターン終盤になって次ターンの必要性が見えてから砲撃がしたいのだが、そうすると終盤の混乱でついつい砲撃画面を開く余裕がないのだ。表示される残り時間もタイムラグのせいで正確ではない。あと5秒の表示くらいで終わったりすることもある。

 さらにこちらの移動や射撃で引き起こす敵の臨機射撃もクセモノだ。臨機射撃の待ち時間は5秒だが、もしかするとこの待ち時間の間もこちらの制限時間は減っている気がする・・。こちらが行動すればするほど時間がなくなっていくとしたら、どこに勝ち目が?唯一残された手段は、F3キーで発動する Command Intervention(指揮介入)機能だ。このキーを押した時点で、残り時間が倍になるという目玉機能。圧倒的な時間不足に悩まされている我が軍はこの機能を使うべきなのはわかっているが、なんせゲーム中に3回しか使えない。10ターンのうち3回。使いどころが重要なのは明らかだ。

 実はこの機能、3ターン目に一回使ってしまっていた。以下、その時の脳内幕僚会議の模様。「このターンで使うべきか?」「使うならターン序盤の残り時間が多い今こそ使うべきです!」「わかっているが、まだ必要ないかもしれない。」「たった3回ですからな。慎重にいきましょう」「だな。やっぱりゲーム終盤までとっておこう」「・・しかし大佐、このターンこのままじゃオートバイも騎兵も全滅ですぞ!」「いや〜ん、もう時間ないぞ!」「今こそ介入を!」「しかし残り時間は1分しか・・」「この際使っちゃうべきです!」ポチっとな・・・。わかってはいたものの、1分が2分になったところで情勢に大差はないのであった・・。え〜ん、ぐっすん。 :cry:

<天佑神助!独軍大攻勢の巻>
 この苦い失敗を活かすべく、我が軍は5ターン目に大攻勢を敢行することを決意した。4ターン目はその準備移動に徹する。ここまできたら迷いは捨てろ!5ターン目に入った瞬間にF3キーを押すべし!

 この果敢な決意に天が味方した。4ターン目の赤軍老兵ターン。不意に敵の移動音が聞こえなくなった。チャット画面にjunkers氏からの連絡。「増援画面から抜けられなくなったようです」「え?増援?」「4ターンですから」「しまったあああ。忘れとったああ!!」「司令官は増援買うともっと時間が足りなくなりますよ(笑)」「・・・」 :shock:

 まあ良い。確かにその通りだ。持てる戦力で戦うしかない。とりあえず問題はこの状態だ。システムトラブルか?全員ボイスチャットで対処法を検討することしばし。ついに諦めてESCキーでゲームを落とすことに・・。しかしその瞬間、ゲームは落ちることなくターンが我が軍に切り替わったのであった!

 この機を逃すな!これぞ天佑とばかりにすかさずF3キーを押す!残り時間10分!よし、行くぞ!南部VH周辺から攻勢開始。オートバイと騎兵が高度5のわずかな高台を確保して敵戦車を発見。中央VH付近の森東側にKVが側面を晒して隠れている。ティーガーも高台に登る。そこに敵80mm対空砲の臨機射撃。大丈夫。今回は時間がある。落ち着け!まずはあの対空砲を潰すのだ。中央方面から15cm突撃歩兵砲が顔を出して直射!対空砲の無力化に成功。その直後、ティーガーが一撃でKVを片づける。ヨシ!!確かに神はいる!

 接続状態のボイスチャットからは未だ状況を把握できない敵指揮官の悲鳴が聞こえる。「司令官!何で10分もあるんですかっ!」「うわっ!KVが〜っ!」。その声を尻目に攻撃を加速する。今回ばかりはチャットで時間を潰す余裕はないのだ。すまん老兵殿。泣いてくれ。使えるだけのありとあらゆる戦力を投入して南側VH一帯の確保に成功。戦果はKV1、T34、ZIS3、80AAと雑魚歩兵少々など。勢いに乗って北部でも攻勢に出ようとしたが、さすがにそこまで時間はない。それでも今まで一歩も動いてなかったマルダーや自走対空などほとんど全てのユニットを移動させ、砲撃指定も一応はできた。満足すべきだろう。 :cool:

(後半に続く)
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第一回オンライン・チームプレイ対戦AAR 後半

Post by Nor » 2005.Sep.19(Mon) 21:52

<独軍指揮官、赤軍兵の足音に泣くの巻>
 大攻勢は一応の成功を収めたものの、これで勝利が決まったわけではない。今回の奇襲結果によると、敵の南方戦線は徴集兵をメインとした各種歩兵とAA・ATG・MGで構成されていることがわかった。大攻勢によって歩兵の大部は潰走し、危険なAA・ATGは一時的に沈黙したが、いずれ息を吹き返すだろう。

 中央では、VHすぐ東側の森に赤軍歩兵がワラワラと潜み、見えないDshKが我が南方戦線の歩兵をいいように撃ちまくっている。我が軍も突撃歩兵砲などで散発的にZ射撃を試みているが、大損害を与えるまでには至らないようだ。北部の敵の状況は、ここでも大部隊の歩兵が接近しているらしいという他はほとんどわからない。

 総じて言えば、敵赤軍は歩兵と固定砲主体で、装甲部隊はさほど多くないようだ。KVもT-34もまだ片割れがどこかにいるはずだが、今回の怒濤の攻勢をおそれてしばらくは沈黙するのか?あるいはすぐさま反撃にでるのか?そして購入したはずの増援はどの程度の戦力なのか?まだまだ不透明な要素は多い。

 今回の大攻勢では我が軍の消耗も大きかった。装甲部隊に損害はないものの、尖兵となるべきオートバイ・騎兵の両小隊の戦力は半減している。砲撃、DshK、徴集兵の波というコンボがくれば壊滅は必至だ。そして一番消耗したのは、我が指揮官の精神力だった。10分間みっちり集中して疲れている上に、続く敵ターンも気が抜けない。彼我の距離は次第に縮まり、臨機射撃の回数は増えている。臨機射撃の合間には、地形や部隊の位置関係を確認し、次のターンに備えて作戦を練らなければいけない。休む暇などないのだ。

 さらに敵ターンの間には絶えず歩兵の移動音「ザッザッザッザ」が聞こえている。これがゲームも中盤に入って、ボディブローのように効いてきた。どこからくる?どれくらい?対処できるのか?見えないが着実に近づいているのは間違いない。今度こそ忘れずに砲撃しろ。まもなく全VHに赤軍歩兵の波が押し寄せるはずだ・・・とかなんとか常に考えていると、むちゃむちゃ疲れてくる。史実でも東部戦線に送られたドイツ軍新兵は、絶え間ない赤軍兵の気配に精神の安定を失ったというではないか。これぞまさに神経戦!徴集兵なんかは姿を見せて戦うより、見えないところで歩き続けた方がよっぽど怖いかもしれない・・。

<独軍指揮官、作戦変更を強いられるの巻>
 と、いらんことを考えている間に隠せなかった突撃歩兵砲がATGに撃ち抜かれた。初の装甲ユニット損害。しかしわずかな時間で満足に移動・攻撃してきっちり姿まで隠すのは至難の業。仕方ないと諦めるべきだろう。それにしても、敵のATGは着実に接近しているようだ。北部と南部のVHを確保した今、我が軍はこれ以上前進する必要はない。装甲部隊は退くのが正解だろう。敵ATGの射程から退いて、各VHに東から接近してくる敵歩兵のみを相手にするべきだ。そうすれば自力移動できない敵の80AAは労せずして無力化できる。まかり間違ってトラックに乗ってでてこようものなら簡単に粉砕できるはず。ZIS3だって一歩移動し続けたらいつまでも撃てないしな・・。フム。我ながらナイス作戦。

 唯一の問題は、我が軍に対歩兵戦に有効な機関銃がほとんどないこと。歩兵小隊付属のMG42が1つ、隠し球の4連自走対空が2つ。強力な15cm歩兵砲があと1つ。それ以外は装甲部隊でコストパフォーマンスの悪い戦いをするしかない。こんなことならマルダーなんて買わずに、20mm装備の装甲車をかっとくべきだった。せめてもの対策として、今後は毎ターン砲撃するのを忘れないようにしよう。と、決意した直後の6ターンには再び砲撃を忘れたのだった・・。

<突然の幕切れ>
 我が軍の大攻勢の衝撃から立ち直った敵は、準備がようやく整ったのか俄然積極的になってきた。歩兵は臨機射撃を受けながらしぶとく前進してくる。徴集兵なんかに臨機射撃を吸われるのは勿体ない気がするが、こちらはこれ以上ブレイクスルーは期待できないので地道に邪魔していくしかない。歩兵同士の撃ち合いなら我が軍にやや分があるが、敵は豊富なDshKを擁しているのが恐ろしい。見つけたら全力で粉砕すべし。しかし敵歩兵は数が多い。ほとんど意味ないと思いながら臨機射撃を繰り返す。

 老兵ターンになると、これまでとうってかわって戦車が活発に動き出した。と突然、KV-1が2両隊列を組んで北部を前進してきた。パンターは見えているはずだが・・やはりギリギリで停止。正面を向けるのも忘れない。先に動いた方が不利か。いや、じっとしてると敵は歩兵とATGで囲みにくるだろう。ここは先手必勝。都合良くKVの側面を突く位置に三突がいる。三突とパンターで連携すれば何とかなるだろう。念のため歩兵で嫌がらせ射撃して様子をみるが、敵もこちらの意図が分かっているようで完全無視・・。ふむ。では攻撃開始だ。

 セオリー通り側面から三突が一発。外れ。さすがにKVは砲塔を回して撃ち返す。外れ。ヨシ!これで有利になった。今度はパンターが砲塔側面に当たれと祈りつつ一撃。当たったが弾かれる。敵は撃ち返してこない。砲塔は固いか。再び三突が側面から。外れ。え〜い、撃ちまくれ!何とか乗員離脱に追い込むことに成功。しかしもう1両のKVと交戦する余力はない。逃げ出した時に備えて別の三突が待ち伏せしておく。次のターンで敵は逃げ出したがわずかに損傷を与えたのみで逃がしてしまった・・。さらに悪いことに三突がZIS3に狙われる。運良く弾き返してホッとするが、ここもすでにATGの射程に入ったか。いよいよ後退せねば。

 さらに敵はここに及んでようやく連携を意識しだしたようだ。これまでは指揮官2人という点がたたって、歩兵と戦車の連携がマズかった。そこに唯一つけこむ隙があったのだが、歩兵が臨機射撃を散々吸った後で戦車に突っ込まれると痛い。このまま連携能力が上がっていくとマズいぞ・・。

 と思ったのが7ターンの老兵ターン。しかし再びここでゲームがストップ。どうやらまたターンが切り替わらないらしい。ボイチャで協議したあげく、結局はゲームを落とすことになった。今度ばかりは本当に終わってしまった。ホッとしたような残念なような・・。しかし後にここで終わって良かった!と思うことになる。


<感想>
 結局、ゲームは7ターンという最も盛り上がるはずの局面で終わってしまいました。その後、残ったセーブデータ(自動的にセーブされる。再開も可。)を開いて敵の陣容を確認したところ、恐ろしいことに気づきました。北部にいた三突の背後にいつの間にかパルチザン!逃げ出したKVの周囲には盛大なPAKフロント。南方にはまだ80AAもZIS3も残っている。そして案の定、敵歩兵の群がVHのすぐ傍に迫っている!敵がその気になれば次のターンで中央VHは踏まれていたでしょう。いや、終わってよかった!参考までにマップ中央付近の画像を載せておきます。

 ここまでの所要時間はおよそ2時間。最後までやってもあと1時間はかからなかったでしょう。制限時間5分はプレイヤー1人だとかなり厳しかったですが、そのおかげで所用時間をここまで減らせることが確認できました。当初の予定通り2vs2でやれば、さほど時間制限も気にならず、トータル3時間くらいで終わることになるでしょう。

 私には時間が一番の問題だったのですが、おそらく敵は連携が最大の問題だったはずです。歩兵と戦車を役割分担して運用するのはまさにリアルC&Cで、序盤では戦車が突出しすぎたり歩兵と離れすぎたりで、敵の私からみても難しそうだなと感じました。しかし、もしかするとこれは、junkers・老兵両氏が赤軍の運用思想までシミュレートしようとした結果なのかも?

 最後にゲームが落ちた原因は不明ですが、得たものも多い対戦になりました。オンライン対戦の具体的なやり方や周辺知識については、別にコンテンツとしてまとめるつもりです。これを機にSPWAWのオンライン対戦が盛んになることを期待しております。これを読んで少しでも面白そうと思われた方は、どうぞ遠慮なくチャットに参加して下さい。経験や知識などは一切不問。わからなければ分かる人が何でも教えます。誰でも楽しめるSPWAWを目指しましょう!
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junkers
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では、赤軍の視点で見てみましょう

Post by junkers » 2005.Sep.19(Mon) 22:37

交戦記録
1943年7月×日 於クルスク
ターン10、視界15、天候晴れ、遭遇戦

独軍; Nor
赤軍; 老兵、junkers

**補足・技術情報**
老兵さまが書き込みした通り、

http://games.himitsukichi.com/of/jsp/pl ... cechat.jsp

よりヴォイスチャットのソフト一式をDL。あいにく私のところにはマイクがなかったのですが、ヘッドホンはマイクと同じ構造であると中学校で習った気がしたので、ヘッドホンをマイク端子に接続し、ヘッドホンに話しかけると通話に成功しました。
Nor閣下も接続に成功し、セッティングなどは会話しながら調整することが可能となりました。


**戦闘序列**
1xFO、2x盤外122mm榴弾砲、2xT-34、4xKV-IB、1xオートバイ小隊、装甲偵察車1ヶ小隊・以上老兵指揮
1xHQ、1x親衛赤軍歩兵中隊、1x徴集兵中隊、1xパルチザン小隊、1x工兵小隊、12.7mmDShK重機関銃x4、76.2mmATGx6門、85mmAAx2門、PTRD対戦車ライフルx3丁、ハーフトラック4両・以上junkers指揮

 配置は親衛歩兵3小隊で戦線をはり、各小隊の間隙に徴集兵2ヶ小隊を配置。T34は南、KV-Iは中央から北に配置。きわめてオーソドックスな布陣。北側は林が散在して歩兵の前進がしやすいが、南側は開けていて前進が困難と思われる。林に潜んで前進の機会をうかがうこととする。


**戦闘詳報**

序盤戦

 のっけから準備砲撃が南部戦線で炸裂。しかも150mmの着弾だ。林まで前進しようとしていたATGおよびハーフトラック、親衛歩兵小隊が混乱状態に陥る。その南部戦線にまずは独軍のオートバイが前進してくる。遠距離からDShK重機関銃がうなりをあげるが、いまひとつ効果がない。第二兵器を禁止し忘れた分隊があったが、その第二兵器の射撃でやっとダメージを与える始末だ。Nor閣下はオートバイを少しずつ前進させてDShKの位置を探ってくる。が、その手には乗らず、臨機射撃は3回に留める。
 と、オートバイに続いて、2両のティーガーが前進してくる。うーん、Nor閣下がティーガーを使うのは予想通りだが、いわゆる「端歩攻め」をしてくるとは予想外。端攻め対策にPTRDを置いてはいたが、ティーガーには全く歯が立たない。というか、ティーガーに歯が立つ兵器は85mmAAくらいなものだ。老兵大佐と協議の末、南VH付近は全面的に後退する方針とした。が、後退途中でT34と76.2mmATGを失う。

 続いて北部でパンターDが出現。これまたマップ端の端歩攻めである。こちらの装甲車があっさり撃破されるが、視界の悪い林地帯を戦車単独で進むのをいやがったのか、それ以上は前進してこない。独軍の主攻勢軸は南ということか。
 さらに中央でIII突とsIG33グリレも出現。これだけ戦車が多いと言うことは独軍は歩兵は少ないということだろう。が、独軍ターンが先に開始されるので、お互いの配置ラインが近い今回のようなマップでは、まず独軍が前進してVH付近に到達→赤軍ターンではすでに独軍が視界にあり前進もままならず→VHは独軍が保持した状態で第一ターン終了。となってしまうので、VHまでは血を流しながら前進しなければならない。
 装甲の薄いグリレはこちらの85mmAAの潜む森にZ射撃して後退という、実にいやらしい動きを見せる。パンターも、DShKの射線を遮るように煙幕を張る。実にいやらしい。

 オートバイに続き、中央で騎兵が前進してくる。これに対してはDShKの銃撃がよく効いた。赤軍最初の戦果をあげる。が、視界ギリギリのところで赤軍歩兵に砲撃を繰り返すIII突、sIG33コンビに苦しむ。奴らは歩兵の後ろに潜伏するラッチェ・バムの視界には入ってこないのだ。


中盤戦

 第4ターン、予想以上に多い独軍装甲戦力に対抗すべく増援を試みる。老兵大佐が増援を選択したところ「junkersがDoneボタンを押すのを待ってます」とメッセージが表示されるが、もちろん私のターンは終了しているので押せるはずがない。あれこれやっているうちに、老兵大佐のターンが何もやらないままに終了してしまった! この隙を見逃すNor閣下ではなく、ティーガーによってKV-Iを撃破される。

 このままVHを奪われたままにするわけにはいかないので、北部戦線で反撃に出る。まずKVが前進。III突の射撃はものともしない…が、乗員離脱!! いきなり1両を失う。パンターの正面装甲にPTRD対戦車ライフルを当ててもほとんど意味がなく、苦し紛れに50mm迫を当ててみたが、ハッチを閉めさせただけに終わる。Nor閣下は絶妙に煙幕を使い、機動力を活かして射撃後に視界外に出てしまう。

 南部のティーガーはお手上げ。前進してきたオートバイと徴集兵が撃ちあうが、いかんせん徴集兵が弱すぎる。この方面はあきらめよう。

 序盤に集中砲火を受けてしまった85mmAAだが、やっと息を吹き返してsIG33を撃破。しかし、即座にに被発見状態に戻ってしまってふたたびピン状態になる。いつも思うが、この兵器はサイズ大きすぎ。
 親衛歩兵は辛抱強く1〜2ヘクス移動を続け、ようやく北部と中央で初期目標の林付近に到達する。独軍歩兵も視界に入り、歩兵戦の開始。しかし、III突が支援している分こっちが不利だ。歩兵同士の撃ち合いを繰り返し、III突が臨機射撃を使い切ったところで76.2mmATGの3撃!…2発命中したが、どれも弾かれる。が、ATGは既にIn Coverであり、見つかってない。


 パルチザンがIII突のすぐ後方に潜入成功したところで接続切れによりゲーム終了となった。5群あるVHのうち戦線付近の3つはいずれも独軍が占拠した状態での終了。こちらのKV-Iは2両を喪失、T34も一両を喪失し、独軍戦車は1両しか撃破できなかったので、実質的に負けた気分…。赤軍は歩兵が大量にあるので、浸透戦を仕掛ければ、歩兵の少ない独軍を苦しめることはできたと思うが、北部でVHを奪還するにはパンターを何とかしなければならなく、そこが微妙。



**感想**

 赤軍で優秀な兵器といえばラッチェ・バム(76.2mm対戦車砲)とDShK重機関銃、その2つは期待通りに活躍してくれました。しかし、今回のようにゲーム開始時の両軍の距離が近いと、In Cover状態を取る前に独軍に接近されてしまい、苦戦を強いられます。
 また、COMは煙幕を退却時にしか使わないので油断していましたが、Nor司令官は煙幕を積極的に使い、発煙弾は効果的に対戦車砲の視界を奪っていました。あやしい地点に大口径砲でZ射撃、というのもCOMは使わないので食らうと心理的ダメージが大きいです。
 キューベルワーゲンMGも上手に使っていました。遠目でMGを撃って反撃を誘い、歩兵や対戦車ライフルの隠蔽をはがすのに使っていました。
 あとは、こまめに前進後退を繰り返し、赤軍ターン時には視界外に出ている動きは、特にこちらに機動力がない状態でしたので効果的でした。

 これまでのソロプレイでは多めの部隊数で圧倒的優勢の元に進撃する戦い方ばかりしていましたが、それではいかんと反省。すこし、部隊数少なめのRSでもやってみて赤軍の戦い方を学ぼうかと思います。

 それはそうと、1on1の対戦とは違い、2v1の対戦はほんわかとした雰囲気で、「いや〜、虎はやばいっす」とか、「Nor司令官、(煙幕が)しぶい!」とか、いや、ヴォイスチャットって、素晴らしいですね。老兵さまの言うとおり、対COM戦のシナリオプレイとかをマルチでやるとにぎやかで楽しいかもしれません。

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