Enhanced France 1940 (Hard) #13

[Nor]

?*35- Enhanced France 1940 (Hard) #13 6/1 Aisne River MV
?所要時間　6時間
?難易度　5/5
?設定　Spotting 80%, Art vs soft 120%
6/2/1940 400 hour, T30, Aisne River, Summer, Clear, V4 (200m)
German Assault vs. France Defend


【編成】
修理予算は100マルク。前回やられた三号戦車と牽引トラクターを修理。前回のアップグレードで、75mm歩兵砲と20mm対空砲の輸送手段が足りなくなったので、それぞれ1ユニットずつ自走化する。この結果、歩兵砲小隊は150mm自走歩兵砲 x 2 と75mm歩兵砲（牽引トラクター込） x 1、対空砲小隊も自走式 x 2 と牽引式（牽引トラクター込） x 1 という変則的な組み合わせになった。

さてさて、Mr.Fix の出番。前回 Recon属性が消えていた偵察ユニットが今回もまた属性消失したのを検知。Mr.Fix を使わないとこういうのはスルーされていくんだねえ。現時点での平均経験・士気値は、77（0）と91（+3）。そういえばこのシナリオはキャンペーン最終面となる。結局、平均経験値は当初の予想通り80にも達することなく終わってしまった（泣）。

【任務】
エーヌ川にかかる三本の橋梁を夜襲で奪取せよ。

【作戦】
高視界戦が多かったこのキャンペーンで初めての低視界シナリオ。視界4HEXでは対空砲や歩兵砲はほとんど役に立たなくなるなあ。夜襲で渡河戦と言えば「鞭声粛々夜河を過る」といった状況ですな。最終シナリオなので粛々と進めることにしましょう。

任務は簡単。三本の橋を無傷で獲ること。橋の傍にはフランス軍工兵隊が爆破命令を待機しているとのこと。爆破される前にとらなきゃいけないってことですな。ちなみに三本のうち最低でも北端のものだけは特殊部隊が奪取してくれるそうで、我が戦闘団は特殊部隊が持ちこたえている間に救援しなきゃいけないということらしい。

この特殊部隊はすでに潜入済みで、北端の橋近辺にいる敵工兵とトーチカが見える。いきなり攻撃をかけるべきか、東から来る主力が東岸に達するまで待ってから同時攻撃をかけるべきか。やっぱり後者だろう。特殊部隊はしばらく待機としよう。

その他AUX戦力は自動車化工兵小隊、自動車化歩兵中隊、あと三突に砲兵などちょこちょこといった感じ。多すぎず少なすぎずですな。AUX砲兵戦力は盤外105mmと150mm中隊が各1つに50mm軽迫が5門、81mm迫撃砲が2門。今回もまた迫撃砲部隊は射程を確保するために前進する必要がある。事前照準は橋梁の両岸と東岸集落に集中。事前砲撃はデフォルト設定を除いて無し。

マップを見ると、エーヌ川に到達するまでには結構移動しなくてはいけないことがわかる。視界4HEXの中、近接戦闘で敵を撃退しつつ川に接近するわけか。そして肝心の橋梁はというと・・・橋は浅瀬の上に立っているので、万一爆破されたとしても、渡河自体が不可能になるわけじゃなさそうだ。な〜んだ！！だったら焦る必要はないかも。川までは慎重に前進して、いざとなれば渡渉するという手も可能なわけだ。

VHの大半は川の東岸（自陣より）にあるので、渡河戦といいつつ渡河するまでの方が重要になりそうだ。東岸にある市街地には道路上に沢山の対戦車障害が配置されている。地雷は見えないがきっとあるんだろうな。道路にはまずセオリーどおり工兵を先行させるべきだろう。

最初の攻略目標は、市街地の手前にある高地と市街地への進入路になる道路付近だ（添付図参照）。高地にはVHもあるし要衝を背後に残して前進するわけにはいかない。ここには「影の精鋭」歩兵第三小隊をあてる。攻略に時間をかけたくないのでコア支援部隊の大半も付近に配置。三号戦車隊も支援に向かえる位置に置く。高地の北側には敵は少ないと見て、偵察兵だけを配置。いざとなれば三号が支援することになるだろう。

一方、市街地に入る道路は一本だけで、この進入路付近で敵が待ち構えているのは間違いない。AUX部隊の大半はこの道路を通って市街地に向かうので、道路の確保は序盤の最優先目標だ。歩兵第二小隊は森を突っ切って市街地入口を目指し、道路そのものは後方のAUX工兵隊が先行して地雷を探知しながら進むことになる。

コアの歩兵第一小隊と四号戦車は温存する方針。市街地までのアプローチが完全に確保された段階で移動を開始する予定。

[Nor]

【戦闘経過 Turn 0 - 5】

まずは高地が最初の攻略目標になるので砲撃を集中。市街への進入路になる道路には自動車化工兵が散開。特殊部隊はわずかに1HEX移動で索敵範囲を広げる。

なかなか静かな滑り出し・・と思ったら、2ターン目に "Target"なる増援ユニットが大挙登場。どこに出たかと思えば問題の橋のど真ん中！この "Target" ユニットは、武装・移動力がなく経験・士気値も1。単なるやられ役ユニットなのだ。ということは・・・橋の両端にいる敵工兵はこの「標的」目がけて攻撃をかけてくるはずだ。動かずに射撃してくれれば良いが、隣接攻撃でもされればいきなり橋が爆破されることになる。

あかん！敵工兵は隣接攻撃をかけてきて、"Target" ユニットもろとも南端の橋が爆破され、200点の中立VHを残したまま水没してしまった。浅瀬じゃなく水域（Water）なのでこのVHはもう獲ることはできない。続く3ターン目にも"Target" ユニットの増援が出現。今度は真ん中の端で、ここにも250点の中立VHが現れている。もしかして特殊部隊が第一ターンから積極的に橋の奪取に向かわないといけなかったのか？

しかしもう遅い。今から慌てて特殊部隊を動かしてもロクなことにはならないだろう。幸いにこのVHでは敵は砲撃しかしてこない。隣接攻撃を受けなければ姿を隠すことも可能になるだろう。そうなればこの厄介なお荷物ユニットは、橋の両端を監視できるスグレモノに変身するのだ。

5ターン目で高地の攻略は終了。入れ替わるように市街地入口の道路付近で戦闘が始まる。AUX工兵とコア歩兵第二小隊が最前線で戦う。特殊部隊は捜索範囲を地味に広げ、うち1個分隊が最初から見つけているトーチカに迫る。

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【戦闘経過 Turn 6 - 10】

敵ターンで中央の道路橋にいた"Target" ユニットが隣接攻撃され、ここもVHごと水没した。橋は3本といっているが、北と中央では道路橋と鉄道橋が並走しているので、実質的に通行可能な橋は5本あったことになる。そのうち2本がど真ん中で爆破切断されたわけだ。そして中央の鉄道橋にも敵工兵が迫っている。しかし嬉しい発見もあった。敵ユニットが川の中にゴムボートを出しているではないか！そうか。このシナリオは渡河強襲戦だからゴムボート渡河ができるんだ。

そうは言っても、もともとの命令は橋を爆破される前に確保することなので、残り3本は何とか無傷で確保したい。やはり特殊部隊が動き出すしかないだろう。当面の目標は北端の道路橋と鉄道橋を確保することだ。それには西岸にいるトーチカと工兵を排除する必要がある。工兵はトーチカの視界内にいるので、最初にトーチカを片付けなければならない。まず迫撃砲でトーチカと工兵の周辺に煙幕を張る。そして特殊部隊が1HEX移動で隣接して強襲！爆破成功！

続いて工兵周辺も煙幕でモクモクにして特殊部隊が接近。迫撃砲が落ちた直後に背後から攻撃する予定だ。ETAは8ターン。6ターンの敵の攻撃で中央の道路橋も爆破される。残る橋は北端の2本だけとなった。その北端の橋にも砲撃が降り始める。時間がない！

7ターンで目標の工兵が突如として一歩移動した。いかん！ついに動き出した。見張っていた特殊部隊がたまらず臨機射撃で足止め。うまい具合に砲撃もズレて敵工兵に命中。予定通り8ターンで工兵を片付け、9ターンで北端の橋2本の中央部VHを確保した。よっしゃ。橋を確保するという最低限の目的は達成した。

一方の主力部隊は工兵を先頭にゆっくりと前進。どうやら地雷はないようだ。市街地に入って道なりに二手に分かれる。7ターンからそれまで待機していたコア機械化歩兵小隊と四号戦車隊も移動開始。先鋒部隊は市街戦開始。しかし機関銃を軸にした敵歩兵は相変わらず強い。粘り腰はないものの初弾の威力はものすごい。早くも壊滅した歩兵ユニットが出た。

こんな時に限って砲兵との連絡がつかない。司令部と隣接しているコア自走迫撃砲でさえも、なぜか連絡不能。こういうことってなぜかよくあるよね。まあいい。コア部隊がその気になれば市街戦は片がつくだろう。それより気になるのは、10ターンの終わりに特殊部隊の北西方向にチラリとみえた敵戦車だ・・・。

[Nor]

【戦闘経過 Turn 11 - 15】

特殊部隊は確保した橋VHに2ユニットを残し、再び西岸に戻って散開。敵戦車が見えた方向には小隊長を道路沿いの建物に伏せておく。予想通り11ターンに敵戦車が道路を南下してきて近接強襲発動！撃破！後続のもう1両はひるんだのか停止した。75mm砲を積んだルノー戦車だ。すかさず12ターンで特殊部隊付の機関銃が乱射。ハッチを閉めさせる。そして特殊部隊付の軽迫が直射して撃破。よっしゃ！

一方の主力部隊は予想以上の苦戦が続く。敵はごくありきたりな布陣と編成なのに、射撃の威力が猛烈で、撃たれると確実に数人ずつ倒れていく。15ターン終了時点で、すでに北端を担当していた「影の精鋭」第三小隊は2ユニット壊滅。その北側を偵察していた偵察小隊は全滅の危機に瀕している。支援歩兵がいなくなった三号戦車隊はATRの猛攻にあって2両が擱坐。中央部でもコア中隊長が死亡し、AUX歩兵1個小隊がほぼ全滅。南端のAUX歩兵小隊も戦力半減という惨憺たるありさま。

しか〜し、この状況でもコア第一歩兵小隊はまだ温存している。少し後方でハーフトラックの中に篭りっきりなので兵員損害一名も無し（笑）。20ターンまでには東岸の攻略は終わるはず。しかしこのシナリオはそれからさらに10ターンもある。きっと何かものすごいサプライズが待っているに違いない。第一小隊の出番はその時だ。

[Nor]

【戦闘経過 Turn 16 - 30】

予定通り20ターンまでには東岸市街地を一掃した。そしてサプライズが起こったのも予想通り。しかし、そのサプライズの内容は予想を遥かに上回るものだった。20ターン以降の展開を逐一書いていくのは、あまりにもネタバレが過ぎると判断したので自粛します。いえいえ、決して書くのが面倒になったわけではありません（笑）。


【結果】
スコア　6599：1143（DV）
独損害：Men223、AFV1、APC2、SV3
仏損害：ネタバレ防止のため割愛
コア損害：Kompanie HQ x 1、Schuetzen Grp x 4、SdKfz 251/1 HT x 1、Krupp Kfz 69 x 1、SdKfz 6 x 1、PzKpfw IV D x 1、Recon Gruppe x 1

【感想】

慎重に始めたものの、最後はかなりメチャメチャな展開になってしまいました。DVは取れましたが、敵に翻弄されまくりで全然勝ったような気はしません。スコア的に勝つことはそれほど難しくないようですが、内容的に納得できる勝ちを拾うのは相当難しいシナリオかもしれません。

"Target"ユニットというあまり馴染みのないユニットを使って、次々と橋梁が爆破されていく様を再現する手法は拍手喝采ものです。最初に砲撃があって、その後で敵工兵が橋を爆破していくという手順も非常に良い！これは本当に焦ります。爆破を防げるのはわずかな特殊部隊だけという状況も雰囲気を盛り上げてくれます。

特殊部隊が最後の橋を何とか確保している間に、コアを中心とする主力部隊は、市街地を掃討しつつ橋まで進まなければならないのですが、焦る必要はないとわかっていても何故か焦りまくって損害を増やしてしまいます。このへんも作者の手の上で遊ばされているなあという感じ。

制限ターン数からみて、これは終盤にサプライズがあるなというのはすぐにわかるのですが、本当にサプライズがあるわあるわ。最後の10ターンはサプライズへの対応に追われまくりでした。これを一層厄介にしたのが C&C。建物の密集する市街地内の狭い道路を自在に動き回るのは至難の業で、編隊ごとに整然と移動するなんてことは不可能でした。

密集市街地マップにおけるC&C絡みの困難は、建物HEXを通れないトラックなどの装輪車両で顕著になります。これらのユニットは移動できるHEXが限定されるので、数HEX先の最終目的地に到達するのに道路を大きく迂回しなければならなかったりします。さらにこのシナリオは視界が4HEXと非常に狭いので、迂回地点に敵がいたりすると目も当てられない。それを恐れて歩兵を広く展開するにも移動目標を変更しなければならないし、広がりすぎると連絡が取れなくなる。まさにC&Cのジレンマです。

このシナリオはC&Cオンでのプレイは想定していないようですが、図らずもC&Cの過酷さを経験するには絶好のシナリオになっているといえるでしょう。同時に低視界戦の面白さも充分に味わえる佳作です。キツいけど面白かった。