日本鋼豹司令部

?*35- Enhanced France 1940 (Hard) #8 5/19 De Gaulle
?所要時間　10時間
?難易度　5/5
?設定　Spotting 80%, Art vs soft 120%
5/19/1940 1100 hour, T30, , Summer, Clear, V31 (1550m)
German Delay vs. France Advance


【編成】
修理予算は再び100マルクに戻った。前回やられたハーフトラックを修理。そして81mm迫撃砲を自走化する。おお、今回はあっさりと2シナリオで迫撃砲が全てアップグレードできた。予算があまるけど・・・ここでまた大規模なアップグレード計画を始めると、いろいろ問題が起きるんだろうなあ。というわけで、今回はあっさり歩兵中隊長の輸送トラックをハーフトラックに変更するだけに留める。

さてさて、Mr.Fix の出番。前回は歩兵損害が少なかっただけに、今回の修正適用ユニットは結構少ない。ただし、歩兵ユニットはやられていなくても構成人数が勝手に増えたりするので、その分の修正はかかる。現時点での平均経験・士気値は、75（+2）と91（+3）。プラス成長はやっぱり嬉しいなあ。

【任務】
歩兵中隊を支援して、ド･ゴール率いるフランス戦車隊の反抗を阻止せよ。

【作戦】
そういえば前回の敵戦車部隊もド･ゴールが率いていたのだった。あれは前哨戦でおそらく今回はもっと強烈な戦車戦になるのだろう。それを示すように、AUXには歩兵1個中隊、機械化工兵1個小隊、さらに88や1号自走対戦車砲などさまざまな対戦車部隊が登場する。前回楽だったのは今回厳しいからなのね。また修理不可能なほど損害を出す羽目になるのか・・。

まずはマップのチェック。縦200 x 横100HEXの変則縦長マップ。コアは北端から、敵は南端から進んで真ん中やや南あたりで衝突という感じになるのだろう。そういえば今回は初めてのドイツ軍Delay戦になっている。最初から配置されているAUX部隊を使って、どれだけ時間を稼げるかが序盤の焦点だろう。

南側からAUX部隊の戦力・配置・視界を確認。すでに敵戦車が視界内にあるユニットの命運は風前の灯といってよいだろう。なんせこの歩兵中隊の対戦車兵器といえば、75mm歩兵砲と37mm対戦車砲で数もほんのわずか。ほとんどの小隊が対戦車ライフルを持っているのが救いといえば救いか。

VHはほとんどがドイツ側のEOBだが、一箇所だけ中立PPTがあるのを見逃してはならない。その価値なんと245！！ちょっと目を疑ったが間違いない。ということはアレだ。ここさえ最初に押さえて最後まで守りきれば、どんな損害が出ても勝てるというわけだ。だってこれだけで7350点も入るんだから。我がコア部隊の価値は1269点だとわかっている。AUXを全部いれても2000点前後だろう。あとはここに群がってくる敵を倒せば、DV勝利もできるというわけだ。

これで大目標は決まった。このPPTを最初にとって最後まで守りきること。このPPTより南側のVHは8箇所あり合計ポイントは690。これらは捨てても構わない。そしてこれらのVH群を守っている最前線のAUX部隊は、コアが到着するまでの時間稼ぎ部隊、つまり貼り付け部隊とする。う〜ん非情だ。いや、別に南端のVH群も確保できりゃ言うことないので敢えて死んでもらう必要は無いが、状況をみる限りそれは虫の良すぎる話だろう。

さて、コア部隊としてはこのPPTに一刻も早く辿り着き、防御ラインを構築する必要があるのだが、配置地点からこのPPTまでは直線距離でも110HEX離れている。またマップがイヤらしく出来ていて、PPTに行くには橋の無い小川を渡らなければいけないときている。おまけに東西を結ぶものはあっても南北を貫く舗装道路は無い。使えるのは複雑に張り巡らされた小道（Trail）だけ。これでは妨害がなくスタックもせずに運よく全速前進できたとしても、余裕で5ターンはかかりそうだ。

とりあえずコア部隊を小道周辺に配置しておく。またまたイヤらしいことに配置範囲の小道は、南に下るに連れて東西二股にわかれていく。PPTに近い西側にはもちろん機械化快速部隊を送り込む予定。自動車化歩兵とその他若干は東側に向かおうか。

ま、全ては始まってみてからだな。面倒なので司令部画面で全部隊の体勢をAdvanceにしておく。移動目標は一括で南端中央道路に指定。事前照準はPPTおよびそれ以南のVH周辺に指定。事前砲爆撃はAUX105mmとスツーカ2機で見えている敵戦車を狙う。

【戦闘経過 1ターン】

0ターンに飛び立ったスツーカが敵戦車を銃撃。あら？爆弾は落とさないの？続くスツーカは・・あれ！味方を攻撃すんなよと思ったら、これは敵の航空機だった。ということはさっきのは敵の誤射か。敵の爆撃なんて始めてだ。最前線爆撃による損害は歩兵1個分隊と72mm歩兵砲1門。壊滅は免れたもののその他被害多数。仕方ないか。我がスツーカ隊も負けずに戦果をあげる。なんとシャールB1bisとAMR戦車を1両ずつ葬ってくれた！これはかなりラッキーな出だしと言ってよいだろう。

コア部隊は足の速いもの順に全速で南下を開始。いきなり四号戦車小隊長がスタック！！痛い・・痛すぎる。小道を全速移動すれば必ず脱落ユニットが出るとは思っていたが、いきなり最初に、それも戦車が、ダメ押しに小隊長とは！！もはや修理を待つのみ。頼む。一刻も早く修理を完了してくれ！

そしてこのシナリオの致命的なミス発覚。AUXで用意されている3門の88のうち、最後方のものは輸送車両の積載量が小さすぎて載れない！！なんじゃそら！これもModバージョン違いのせいなのか？！仕方なく88は2門しかなかったのだと思い込むことにする。役立たずの輸送車は司令部専用車として徴発する。

AUX部隊は最前線からチェック。こりゃダメだと判断した部隊はDefend体勢に戻して貼り付け部隊とする。そして、だいたいダメ。それでも第一ターンでは、ATRと75mm砲で敵装甲車2両を撃破。この調子で少しでも時間を稼いでくれ。第一ターン最大の朗報は、AUXトラクターでPPTをいきなり踏めたこと。これで作戦の基本が成立した。


【戦闘経過 〜 5ターン】

以降、5ターンまで最前線のAUX部隊は精一杯の抵抗を見せる。といっても、圧倒的な戦力を誇る敵の大部隊を相手にできることはほとんどない。蹂躙を免れたユニットがバラバラに反撃するだけ。一方的に撃たれて壊滅するよりは一発でも先に撃つべし。最優先目標は歩兵の乗車したトラック。次に偵察兵、歩兵、装甲車ときて、最後に戦車。敵の進撃速度をわずかでも落とし、歩兵と戦車を分離することが最大の目標だ。

結局、5ターン終了時までに敵の装甲車両を10両近く破壊した。その代償として最前線VHは全て奪われ、3個歩兵小隊はほぼ全滅。75mm砲をはじめとする付近の支援部隊は完全に消滅した。わずかに歩兵8ユニット程度が視界の閉ざされた果樹園や敵の進路から外れた建物や森に篭って息を潜めている。もはや最前線は突破されたのだ。この間、砲兵・航空支援は全く使えなかった。良く見れば、AUX砲兵は増援扱いなのだった。へえ。それでも0ターン砲撃はできるんだ。知らんかった。

一方のコア部隊は、ようやく5ターン目に先鋒がPPTのラインに到着したところ。このスピードはほぼ予測通りなので良しとしよう。全速前進中に脱落したのは、上記の四号小隊長に加えて、AUX自動車、コア自走迫撃砲、コア歩兵用トラックの計4ユニット。しかし、自走迫撃砲は故障からわずか1ターンで修理を完了するという神業を見せてくれたので実害なし。また、AUX自動車は機関銃とATRを積んでいたが、付近の四号戦車に乗り換えたのでこれも問題なし。というわけで、実質的には四号小隊長と歩兵トラックのみが脱落したことになる。

この時点ではまだほとんどの部隊が配置を完了していないが、自動車化歩兵を除けばあと2〜3ターンで防衛線を構築できるだろう。また、最初から動けない88を捨てるのはやはり勿体無いと判断して、AUXの余っているトラクターを前線から引き返させているところである。次の5ターンはPPTのラインに新たな防御線を構築しつつ、敵と交戦することになるだろう。

【戦闘経過 〜 10ターン】

PPTのラインまで南下してきたコア部隊は直ちに陣地構築を開始。PPTのある高地に到着した機械化歩兵は高地の北側で降車して、高地南側まで移動してDefend体勢に。東端の高地に到着した機械化工兵も同様にして、さらに地雷敷設を開始する。

敵は戦車部隊を先頭に歩兵が後続している。AUXの37mm対戦車砲と機関銃を中心に抵抗開始。8ターンくらいからコア戦車隊も前に出て散発的に交戦を開始する。交戦距離はまだ1km以上なのでお互いに当たらない。

ゲーム開始時の第一線陣地はすでに消滅したが、南西端の陣地跡では歩兵3ユニットと機関銃が生き延びていたので、敵を完全にやり過ごした時点でVHを奪還する。しかし！敵はきっちりVHを取り返しに戻ってきた！焦ったせいで機関銃と歩兵1ユニットが壊滅してしまった。

こうして最前線（というより敵戦線後方）に取り残されたAUX歩兵は全部で5ユニット程度になった。いずれも壊滅寸前でもはや戦闘力はない。発砲を禁止して偵察に専念させる。このおかげで敵の動きがある程度は把握できる。

105mm砲とスツーカの増援。ようやく飛び道具の支援が使えるようになった。砲兵は即座に敵歩兵の足止めに使う。スツーカはまだ連絡不能。しかし徐々に迎撃体制が整ってきたと思ったら、敵にも増援があったようだ。

PPTラインの両側面から敵装甲車・戦車が現れる。やられた！！それでも西側面には20mm対空砲を配置しており、何とか敵の驀進を押さえられる。しかし東側面はちょうど到着したばかりの自動車化歩兵の側面を衝かれた形になった。トラックが次々と炎上する。AUX1号自走対戦車砲とコア72mm歩兵砲で何とかするしかない。さらに、輸送車の配置ミスで出遅れた88が北から到着。何とかなるか？


【戦闘経過 〜 15ターン】

両側面から出現した敵の増援は何とか一掃できた。西側では20mm対空砲陣地がバレて一時ヤバかったが、後方高地の88が窮地を救ってくれた。東側ではコア歩兵用トラックが大打撃を受けたが、こちらも対戦車自走砲と歩兵が粘る間に到着した88が片をつけてくれた。やっぱりこの時期は88さまさまだなあ。

しかし懸念材料はまだてんこ盛り。シャールB1bisを倒す手立てが全くないのだ。88を除けば我が戦車・対戦車砲の主砲では絶対ムリ。APCR弾を使えば可能かもしれないが、すでに撃ち尽している。頼みのスツーカとは依然連絡が取れない。この状況では88を最前線に出すしかないが、まだ敵戦車は多いので陣地転換は危険が多い。とりあえずもうしばらくの間は、シャールB1以外の敵戦車を片付けることに専念するしかないだろう。

ただ、東側では工兵隊がシャールB1を近接強襲で2両破壊することに成功した。迫撃砲で動きを止めた後、接近して1ターン待ち、満を持して爆破という手順だ。これで東側のB1は1両のみ。戦車隊と歩兵が前進して敵歩兵との交戦を始めた。この東部では我が軍が優勢になりつつある。

一方、PPTのある西部では、敵戦車も歩兵も多いため厳しい戦況が続いている。この方面を担当する三号戦車隊はすでに2両炎上。残ったものも主砲が故障したりして、ほぼ対歩兵専用になっている。開始時から頑張ってきたAUX対戦車砲や機関銃はすでに弾切れ。コア支援部隊はやや後方に展開しているので、徐々に前進を開始する。

この西部方面では、B1戦車はまだ無傷で残っている。突っ込んできたB1は何度か砲撃で撃退しているが、南方から現れた新手の戦車隊も合流して敵戦車戦力は恐るべきものになりつつある。東部から88を転用することも考えなければならない。

【戦闘経過 〜 20ターン】

盤外砲にもスツーカにも一回も連絡が取れない5ターンだった。移動不能のまま健闘していた三号がまた1両やられた。相手はB1。敵は砲撃もガンガン撃ってくるし、歩兵の数も多い。キツイ戦闘が続く。

東部では残り1両のシャールB1を88で潰して、敵戦車は移動不能になっている1両だけ。歩兵がおせおせモードに入ったと思ったら、砲撃の他にもまだ敵があった。なんと！敵歩兵には37mm戦車砲を装備しているヤツがいる。中には2門も持っているやつがあって凶悪この上ない。これは明らかにMODバージョン違いが原因の不具合だろう。しかし、この戦線では大勢が見えた。敵歩兵を撃退するのは時間の問題だろう。2門の88はおもむろに西へ転進し始める。

西部では依然厳しい戦いが続く。三号がまた一つ消えて、残りは1両だけ。それも主砲が故障しており歩兵用にしか使えない。おまけにこちらはシャールをはじめ敵戦車がまだ10両以上いるので隠れてコソコソしか使えない。敵は主目標をPPT南東の高地からPPTそのものに変更したようだ。それもそのはず南東高地はすでに敵のものだからだ。生き残った戦車乗員やボロボロながら動ける三号で奪回することはできるが、あえて新たな展開に持ち込むために南東高地のVHは取らない。

このため、敵は一斉にPPT目掛けて前進してくる。待ち受けるのは高地南斜面でIn-Coverをとっている歩兵第一小隊。近接強襲で敵戦車3両を撃破したものの、1分隊が壊滅。残りもシャールの突進に耐え切れず後退した。しかし高地に上った敵戦車は88と37mm砲が待ち構えて次々と粉砕。東側の森に隠れていた対戦車自走砲も飛び出して側面から襲う。これでシャール2両を含む敵戦車6両を破壊した。ヨシ！

【戦闘経過 〜 25ターン】

東部では戦車を一掃して完全に優勢に立った。歩兵2個小隊と工兵で追撃開始。敵歩兵を追い散らしながら南進を開始する。西部でも動く敵戦車を一掃。高地北側斜面に隠れていた第一小隊のハーフトラックが高地に登り、敵歩兵をなぎ倒していく。

とうとう全戦線で追撃モードに入ったが、敵は砲撃でしぶとく応戦してくる。さらにところどころに移動不能になった敵戦車も隠れているのでまだまだ安心はできない。


【戦闘経過 〜 30ターン】

移動不能になった敵戦車も完全に一掃した。作戦目標は、敵歩兵の一掃と最前線VH群の奪還になる。これまでは臨機射撃も考えながら行い、時にキャンセルする必要もあったが、これからは全ての臨機射撃を発動する。だが、西部では敵歩兵が予想以上に多く、機械化歩兵小隊でも掃討しながら前進するのは難しい。対して東部では順調に南下を続ける。

最後の最後で生き延びた最前線AUX歩兵が動き出してVHを踏む。奪還できなかったVHは最南端の一個だけ。ようやく終わった・・。DVは間違いないだろう。だが、あまりにも代償が大きすぎた・・・。


【結果】
スコア　16942：2262（DV）
独損害：Men303、Art4、AFV6、APC1、SV4
仏損害：ネタバレ防止のため割愛
コア損害：Schuetzen Grp x 1、Krupp Kfz 69 x 4、PzKpfw III E x 3、Recon Gruppe x 2

【感想】
このヘタクソ！！と自分を罵りたくなる内容。たった一箇所のPPTを確保すれば勝てることがわかっていながら、ガチガチの戦車戦に持ち込んで損害を増やすとは。DVは取ったものの、これだけコア損害を出すと勝った気がしません。

Delay戦で攻めてしまうのは昔から私の欠点ですが、今回もその影響がモロに出てしまいました。敵の戦車戦力は凄まじいもので、とてもコア戦車隊だけでは太刀打ちできません。特にシャールB1はコア戦車では全く歯が立たず、結果的には88・1号対戦車自走砲・歩兵の近接強襲の3パターンで始末しました。

通常、硬い敵戦車は囲んでタコ殴りにして乗員離脱に追い込むのがセオリーですが、この戦いではそれをする前に、大量の歩兵とその他の戦車を片付けなければなりません。量的に圧倒されている状態ではタコ殴りにもっていけないのです。また、砲兵がほとんど使えなかったので敵歩兵と戦車を分離するという大前提にも失敗しました。

そもそもの失敗は、支援部隊の視界から戦車部隊が飛び出したことでしょう。PPTの争奪戦に持ち込むより、PPTを完全確保して戦線をできるだけ南に設定しようとしたため、序盤は、ほとんど遭遇戦のような感じで前線に駆けつけなければならず、少しでも敵に先んじて要所を押さえておこうとしたことが原因です。

AUXで前線付近に配置されている対戦車砲は序盤で弾切れになってしまうため、戦車を先頭に立てて北上してくる敵部隊の勢いを殺ぐには、こちらも戦車を前に出さざるを得ませんでした。しかし、この時点で切り札の88をきわどい最前線に出すのは無謀だと判断し、88を含む支援部隊はPPT高地を見渡せる後方に配置することになりました。今から思えば、支援部隊の準備が整った時点で戦車を後退させ、西側面に迂回した方が良かったなあと・・・。とにかく戦車が高地に登っては完全にマトになります。はい、これ基本。

また、ターンも敵も多いので、弾薬消費には気をつける必要があります。最終的には、ほとんどの装甲・対戦車・機関銃ユニットが弾薬0になってしまいました。無駄な発砲を減らし、臨機射撃を効率的に行うためにも、臨機射撃距離の設定をしておいた方がよいでしょう。

マップが広く、序盤の機動が自由で、どこに防御線を築くかもプレイヤー次第なので、作戦の余地はアリアリです。PPTだけは確保する必要がありますが、その他は制約になりそうな要素はありません。細かい戦闘技術よりも大きな作戦がモノを言うシナリオです。敵歩兵が37mm砲を持っているという不具合はありましたが、全体的に完成度の高い好シナリオでした。DVを取るだけなら簡単そうですが、コア部隊の損害を減らすのはかなり難しいと思います。その意味で難易度5を献上。