Enhanced France 1940 (Hard) #5

[Nor]

?*35- Enhanced France 1940 (Hard) #5 5/14 Meeting at Bulson
?所要時間　3時間
?難易度　5/5
?設定　Spotting 80%, Art vs soft 120%
5/14/1940 1100 hour, T12, Chechery & Bulson, Summer, Hazy, V15 (750m)
German Advance vs. France Advance


【編成】
修理予算100マルク。ついに・・ついに・・・壊滅ユニットが全部修理できなくなりましたぁ！偵察兵1ユニットと四号戦車2ユニットを修理不能のまま放置するはめに。しかし、この屈辱で新たな闘志がメラメラと燃え上がってきました。今度こそコア損害無しでの勝利を目指そう。

さてさて、その前に Mr.Fix の出番。今回の修正適用ユニットは、我が戦闘団64ユニット中24ユニットにも及ぶ過去最大規模のものとなった。現時点での平均経験・士気値は、71（0）と87（+4）。おお！それでも平均経験値が維持できた！もはや経験値の上昇を目指すより、下降を食い止めることが優先課題になりつつあります（泣）。

【任務】
反攻を開始した敵戦車部隊と交戦せよ。

【作戦】
珍しく遭遇戦でテキストの文章の感じも何か違うと思ったら、このシナリオはワイルド・ビル御大の手によるもの。御大お得意のミニマップ小規模シナリオで、AUXユニットはほとんど戦闘力をもっておらずあくまでお飾り。コア部隊だけで敵と交戦しなければならない。

敵の目標は、北東VH周辺で給油中の第1装甲師団の戦車部隊。AUXのCrewユニットが戦車兵ということらしい。ここにはちゃんと弾薬集積所もあるので、これはコア迫撃砲のために使わせてもらおう。

対称に配置されたVHは5箇所でEOB。全体的に極めてオーソドックスなマップ作りだが、視界の通り方が読めない部分もある。そして、最初から配置範囲に隣接している敵がいる！普通はこういうことがあると、作者のミスなんだろうなと思うのだけど、御大の場合はワザとやってる可能性の方が大きい。いかなるワナか？

敵は一部見えている通り、南・南西・西から来ると見てよいだろう。この方面のVHは最初から敵側なので、まず間違いないだろう。では中立VHがある中央部の2箇所が戦闘の焦点になるということだ。

東よりのVHは配置ラインに近いこともあり確保は難しくなさそうだ。最初から見えている敵のすぐそばに第3歩兵小隊と三号戦車を配置。いきなり蹴散らしてやる。軽戦車もいるようだから、給油所付近に支援部隊を展開させよう。

問題はマップ中央にある集落。ここを早期に確保して持久体制を築くのが序盤の目標になるだろう。戦車戦といいながら小規模な市街戦も組み込むあたりが御大らしい。ここには歩兵2個小隊と四号戦車を送り込むことにする。

【戦闘経過】
序盤の戦線は添付図の青ラインのようになった。敵歩兵はなかなか強力。というのも、今回もおそらくMODのバージョン違いが原因で、敵歩兵の一部は81mm迫撃砲を持っているからだ。でもまあ、81mmなら許容範囲か。

意外と苦労するのは敵の軽戦車 FCM36。主砲は37mmと大したことはないが、装甲は砲塔で全周40mm以上とこっちの主力戦車より厚い。さすがフランス、戦車大国。対する三号戦車は主砲が同じ37mmで装甲は30mmクラスなので、俄然不利な戦いになるかと思いきや、そうでもない。敵の正面には20mm対空砲と37mm対戦車砲があり、三号は側面から、さらにその後方には72mm歩兵砲も控えている。この方面では最初から最後まで有利に戦えた。

やっぱり問題は市街地の攻防。歩兵第1小隊を中央付近に潜伏させ、第2小隊はやや西よりを担当。四号戦車が中央の道路上にドンと居座る。ここからは東側に移動する敵戦車が見えるので適当に臨機射撃していると、いきなり主砲が故障。前回の損害が修復しきれなかったので、今回は四号戦車ははじめから2両しかなかったのに！これで戦車1両と歩兵2個小隊で町を守らなければならなくなった。

偵察部隊は四号とともに市街地に入るものと、最初から最南端を通って敵後方に回り込む部隊に分けた。中盤以降はこの南方偵察隊の活躍で、敵の配置が完璧にわかる。どうやら敵は形勢不利な東側VHを諦めて、市街地VHの奪取に全力を集中させてきたようだ。歩兵も戦車も隣接HEXで撃ちあう激戦が始まる。敵は新手がどんどん出てきているようで、我が軍の形成は一気に不利に。

ここには四号が1両しかない以上、敵戦車の大半は歩兵の近接強襲で仕留めるしかないが、こういうときに Mr.Fix のこれまでの修正が効いてくる。経験値が低いと強襲成功率もかなり落ちるのだ。事実、このシナリオで近接強襲を成功させたのは、これまで修正をほとんど受けず経験値79になっていた小隊長だけだった。

ただし、前回が勝ち戦だったこともあって我が軍の士気は高い。そして、この時期のドイツ軍は回復技能に優れる優秀な指揮官が多い。この利点を生かして、失敗しても繰り返し強襲を仕掛ける。何とか敵戦車を足止めして乗員離脱を狙うのだ。

苦戦を続ける集落部隊を助けるべく、東側の部隊もゆっくりと移動を開始する。歩兵が寄せて安全を確認したら三号も前進。コア支援部隊も再配置を開始する。この結果、集落の北・東・南は封鎖。敵が自由に機動できるのは西側のみになった。

終盤は時間との戦いも始まる。あまり慎重にしていては制限ターン内に敵陣VHを押さえることはできない。最後は敵の迫撃砲陣地を一部粉砕して終了。VHは全部取った。

【結果】
スコア　3469：353（DV）
独損害：Men56、AFV2
仏損害：ネタバレ防止のため割愛
コア損害：Recon Gruppe x 1

【感想】
市街戦に巻き込まれた偵察兵が死んでしまいましたが、ほぼ無傷で大勝利。小マップで制限ターンも短い小品ですが、予想以上の激戦になりました。ワイルド・ビル御大は、こういうバランスの絶妙な激戦を作るのが本当に巧い。小規模ながら実に味わい深い佳作で、やっぱ御大は一味違うなあとシミジミしました。

今回は、御大の作ということでかなり用心しながら進めたこともあってDVを取れましたが、な〜んも考えずプレイすると下手したら引き分けくらいに終わる可能性も高いと思います。敵戦力はFCM軽戦車のみで構成される戦車部隊と、工兵を含む歩兵部隊。数はそこそこいますが、普通に考えればそんなに強くないはず。ところが、これがなかなかやるのです。MODバージョンの違いで、歩兵が81mm迫撃砲を持っているという不具合はありましたが、そこを除いてもかなり強い。おそらく配置や移動経路、経験・士気値などの属性バランスの設定が絶妙なのでしょう。

また、確認したわけではありませんが、どうやら二つある中立VH（あるいはその周辺）がアトラクティブなVHになっていて、確保状況によって敵の進路が変わるようになっているのかもしれません。この予想が当たっていれば、中立VHをわざと踏んだり踏まなかったりすることで、敵をワナにかけることもできそうです。

FCM軽戦車は軽戦車といっても硬いので、APCR弾があるうちは当たれば余裕ですが、APCR弾を撃ち尽した後はこれを打ち抜くのはなかなか困難です。支援部隊を含めたコア部隊の初期配置と、その後の展開先をちゃんと計画しておかないと、苦戦は避けられないでしょう。いやあ、面白かった。