"Das Reich"キャンペーン総評
Posted: 2005.Apr.02(Sat) 17:46
【キャンペーン総評】
1939年9月のポーランドから始まって、フランス、ユーゴ、ロシア、フランス、ベルギー、ハンガリー、オーストリアと文字通り東奔西走した第二SS装甲師団"ダス・ライヒ"の戦いを詳細に追います。ほとんどのシナリオは史実の戦闘に基づいており、仮想シナリオは全42面中3面くらいでしょうか。"ダス・ライヒ"はSSの精鋭でありほぼ全ての主要作戦に参加しているので、このキャンペーンをやり通せばドイツ軍の諸作戦について知識も深まるでしょう。
実際の戦闘を元にしているとはいえ、無味乾燥な戦史を追うだけではつまらないと作者陣は判断したのでしょう。各シナリオに読み応えたっぷりの冒頭エピソードがついているのも、このキャンペーンのウリのひとつです。エピソードには架空の人物が多数登場しますが、その中心は次の四人。歩兵下士官シュタイガー、歩兵将校クリューゲル、戦車将校シュルツ、そして悪のSSの象徴シュトゥンプ大佐です。戦争物では典型的なキャラクターのこの四人を狂言回しとすることで、プレイヤーはより一層キャンペーンに思い入れができるという仕掛けです。この四人の他にもマイナー部隊の活躍や連合軍兵士の物語も挿入され、時に笑いを誘い時にはシビアな戦争の場面を描いています。この物語はちょっと素人離れした出来で、多彩な才能を持った作者陣には本当に驚かされます。
42個ものシナリオを3ヶ月少々で作成しまとめ上げた M4 Jess 氏を中心とする制作チームのパワーには素直に敬服しますが、複数のシナリオ作者の技術やセンスには当然差があり、それがシナリオの出来の良し悪しを産んでいるのも事実です。はっきり言うと、素晴らしく面白いシナリオと全く面白くないシナリオの差が激しい!しかし、どのシナリオもテストプレイをクリアしており、一定のレベルに達しているので面白くないといっても全くプレイできないほどではありません。たぶん。
推奨コア編成は、SS歩兵中隊と5輌からなる戦車小隊。つまり歩兵主体のキャンペーンなので、どうしても地味な戦いになりがちです。その代表が各作戦で1つはある大規模陣地攻略シナリオ(名付けて「苦行シナリオ」)。障害物で固められた塹壕線をいくつも乗り越え、充分な準備を整えて待ち構える要塞陣地を一つ一つ潰していくという、プレイヤーの嗜好を選ぶシナリオです。歩兵戦闘をマスターした歴戦の指揮官でも、膨大なユニットと圧倒的な敵戦力に士気低下を強いられ、おそらく途中で挫折する指揮官の方が多いのではないでしょうか?これらの苦行シナリオでは、まるで最後までやり遂げる根性があるかを試されているようです。
もちろんネットリとした陣地攻略戦ばかりではありません。歩兵用の輸送車輌が用意され攻略スピードが鍵となるシナリオもあれば、戦車主体の大規模戦車戦もあります。5種類の任務タイプは網羅しており、後期ドイツ軍指揮官の必須課程である退却・脱出戦が多いのも特徴です。終盤のサプライズや包囲された友軍を救出するといった従来の「燃える」要素の他にも、故障戦車を回収、途中で命令変更など珍しい試みのシナリオも多く、飽きさせない工夫は豊富に用意されています。
しかし所詮は負け戦に終わるドイツ軍の戦いなので、面を重ねる毎に厳しくなります。勝ち戦が続く序盤は設定は難しくても兵器性能で勝る分余裕がありますが、1942年の対ソ戦あたりから形勢が逆転します。後半は赤軍の重戦車と縦深陣地、米軍のヤーボとバズーカが厄介な敵の代表格ですが、44年になると戦力差に加えて地形や天候といった要素まで敵に味方し、45年には経験・士気劣悪な友軍部隊も大いに足を引っ張ってくれます。
中にはかなり難しいものもありますが、キャンペーン全体の難易度としては4〜5くらい。しかし勝利する難しさより、やり遂げる難しさの方が勝ります。特に歩兵がうまく使えない指揮官にとっては、かなり厳しい戦いが続くことになるでしょう。SPWAW初心者がいきなり挑戦するには難しすぎるかもしれませんが、勝敗を無視してでも最後までやり遂げればベテラン指揮官の仲間入り間違いなしです。すでにベテランを自負する方も、DVを目指して幾多の苦行に耐えきれば、もう一段上の高みに登れることでしょう!
【キャンペーン結果】
戦闘シナリオ数 42(DV35・MV3・Draw4)
キャンペーンスコア 590
キャンペーン総評価 DV
損害総数:Men3321、Art9、SV17、APC44、AFV65、Air7
撃破総数:Men25716、Art495、SV41、APC52、AFV773、Air4
【編成】
<最終編成>
I 司令部および砲兵隊
1×HQ
1×Ammo Carrier
3×PzA II Wespe
2×Hummel
2×Wurfrahmen 40
1×Ostwind
II 偵察隊
3×GE Mtrcy Sqd
3×GE Cavalry
III 歩兵中隊
1×SS Rifle Sqd(中隊長)
3個歩兵小隊
歩兵小隊の構成は
1×SS Rifle Sqd(小隊長)
3×SS Rifle Sqd
1×SS MG42 MMG
3×GE Spec Ops Sqd
3×GE Eng FT Sqd
IV 戦車隊
2×Tiger IE(late)
2×Konigstiger
1×Hetzer
2×Panther G Uhu
1×Sturmtiger
<諸元>
ユニット数 46(偵6:歩23:装8:砲7:空1:補1)
指揮官階級 大佐1:少佐1:大尉6:中尉1:少尉6:軍曹31
平均経験値 102(125-90)
平均士気値 96(99-79)
平均キル値 36(127-0)
平均キルコスト率 77%(342-0)
<編成について>
SS歩兵中隊と35(t)戦車小隊を中心に全46ユニットで開始。主役であるSS歩兵は変更無しで行こうと決めたのでアップグレードの面白みはありませんでした。歩兵中隊に含まれる特殊部隊は一切変更無し。結局中盤までに変更したのは、ATRを火炎放射工兵にしたのと、MG34をMG42にしたくらいです。後半、パンツァーファウストが登場してからは、SS歩兵をPF60→PF100装備のものにマイナーチェンジしました。ユニットの半数は歩兵だったので数不足に悩むことはありませんでしたが、輸送手段の不足には悩みました。また、小隊別に行動すると中隊長が浮いてしまい、中隊長は後方でやることなくたたずんでいることが多いのも悩みの種でした。
偵察系も偵察歩兵を序盤で騎兵とオートバイにしただけ。最後はPFを持ったチャリ兵を使いたかったのですが、勇気がないまま終わってしまいました。あと1個小隊(3ユニット)くらい偵察部隊がいれば、随分楽になったと思います。
砲兵は前半は81mm迫撃砲が中心。中盤から自走化と大口径化を進め、最終的には105mmと150mmにロケット砲を加えたもので完成しました。ロケット砲があるので補給車必須でしたが、この辺に改良の余地があるかもしれません。全体的にもうちょっと数があれば楽になるでしょうが、このくらいでもギリギリ足りるという感じです。FOは序盤で他兵科に変えてしまったので、HQや砲兵自身が砲撃命令を出しました。推奨設定がC&Cオフなので全く問題ないのですが、FOがいないと砲撃操作が面倒なのは確かです。対空砲は中盤から導入しましたが・・・いらなかったかもしれません。つーか、対米戦シナリオでだけあれば良いと思います。
装甲部隊は弱小の35(t)から始めて、主力をティーガー・パンターにすることを目指しました。最後は欲を出して王虎まで行ってしまいましたが、個人的には王虎より後期虎の方が使いやすいと思います。数が少ない分コンパクトに戦えましたが、全部で8ユニットしかないので、装甲戦力の不足には終始悩まされました。4号系列でまとめていた中盤までは主要歩兵を積んで移動できたのですが、突撃砲なんかを入れてしまうと歩兵を乗せられないこともジレンマでした。せめて歩兵2個小隊は乗せられるように、10ユニットは欲しいところです。
【ユニット使用感想】
・SS歩兵(SS Inf Sqd)
特に面白みのないエリート歩兵ですが、国防軍のライフル兵より使えるのは間違いありません。最初から最後まで攻めて良し守って良し、歩兵でも戦車相手でも充分に戦えます。PFが登場したらすかさず手に入れましょう。特にPF100は射程3HEXで使えるので対戦車戦闘だけでなく対歩兵戦闘もかなり楽になります。加えてPF100と同時に登場するStg.44(44式突撃銃)の威力は、それまでのKar98Kとは比べものになりません。射程6HEXという点は気になりましたが、どっちにしてもそのくらいでしか交戦開始しないので問題ありません。
・MG42(SS MG42 MMG)
SS歩兵小隊の支援火器。6HEX以内の敵は歩兵に任せ、6HEX以上の距離にある敵歩兵に弾をばらまくと効果的。通常は、第二兵装の短機関銃は使用オフにしておき、常に射撃数を残しながら撃つのもポイントです。見通しの良い掩蔽地点で"In-cover"を取れれば、これ1ユニットで1〜2個小隊の敵を足止めできます。ただし一度見つかると滅多打ちにあうので速攻逃げましょう。
・特殊部隊(GE Spec Ops Sqd)
中盤までは間違いなくNo.1の歩兵ユニット。しかしPFが登場すると主役の座をSS歩兵に奪われます。主装備が短機関銃なので3HEXくらいの近距離戦でなら敵歩兵を圧倒できますが、それ以上になると分が悪い。敵歩兵がバズーカなどの飛び道具を持っていると悲しいかな一方的にやられてしまいます。中盤までは光る近接強襲能力もPFが出現すると使いどころが難しい。次第に潜入作戦もしなくなって後半は実質偵察部隊扱いになってしまいました。ま、足が速いのと偵察能力がある点は役立ちます。1〜3HEXで戦うなら最後まで活躍できるでしょう。
・火炎放射工兵(GE Eng FT Sqd)
これも限定的にしか活躍できなかったユニット。火炎放射できれば最強ですが、その状況を作り出すのが難しい。まず足が遅いので輸送手段がある時か、防御戦でしか使えない。ただし防御戦では敵歩兵との撃ち合いに負けるので、視界の悪い地点に隠れていないといけない。結局、よほど視界が悪い天候・地形でしか活躍できず。ただし地雷探知には重宝します。ということは、普通の工兵でも良かったかも。
・オートバイ兵(GE Mtrcy Sqd)
高い整地移動力とそこそこの戦闘・防御力を持つオールマイティな偵察ユニット。ただしこのキャンペーンでは整地道路が無いことも多く、長距離移動による故障率が高いので注意。尖兵なので常に壊滅の危険はありますが、上手に長生きさせてやれば後半は無敵モードに突入します。壊滅を防ぐ決め手は回復(Rally)能力です。
・騎兵(GE Cavalry)
個人的にはオートバイよりも好きな偵察ユニット。整地移動力はまあまあですが、不整地でも移動力が落ちないのが最大のウリ。ボートがなくても川をざぶざぶ渡れる点も時に役立ちます。森林・荒地・ボカージュ・建物など、ありとあらゆる地形を「故障の心配なく」移動できるので、待ち伏せ・奇襲にも最適です。特に建物に入れるという点がオートバイとの決定的な違いで、地形を利用した隠密偵察や、いざと言う時には歩兵の代用にもなります。
・81mm迫撃砲(GE 81mm Mortar)
序盤の砲兵の要はコレ。威力が小さく制圧できる範囲が1HEXしかないのが不満といえば不満ですが、逆に考えれば狙った地点を確実に制圧できるスグレモノです。弾数を増やし自走化したSdkfz 251/2にすれば、射程の短さにもある程度対処でき陣地転換も容易になります。しかしどちらにしても補給車が無いと弾不足に悩むことになります。
・75mm野戦榴弾砲(75mm FH)
81mm迫の射程不足を解消する最初の代替砲がコレ。射程は充分ですが、弾幕のばらつきが迫撃砲とは全く異なります。いざという時に戦車に積んで身軽に移動できないのも不満です。ただし直射砲としても有効なので、指揮官の好みによっては活躍するユニットなのかもしれません。
・ロレーヌシュレッパー自走砲(PzA LrS(f))
最初に登場するまともな装甲自走砲。この時期の150mm砲は威力充分なので、直接戦闘用の装甲車輛としても使えます。ただし機銃もないので裸で前線に出すのは危険です。私は勿体なくて間接射撃しかしませんでしたが・・。
・105mm自走榴弾砲ヴェスペ(PzA II Wespe)
81mm迫の最大の欠点は射程が短いこと。大マップが多いDRでは頻繁に陣地転換を強いられてしまいます。私は切替タイミングが遅れましたが、もっと早くこのヴェスペにしておけばよかったと悔やみました。しかし射程充分なヴェスペにも保有弾数が少ないという欠点があります。あちらを立てればこちらが立たずですが、どっちを優先するかは好みでしょう。戦車でも破壊できる威力がある分砲撃精度は多少落ちますが、中盤以降はユニット経験値でカバーできるでしょう。
・150mm自走榴弾砲フンメル(Hummel)
ヴェスペの大口径版。ヴェスペとフンメルと補給車で完全固定の砲兵陣地完成です。これも弾数が少ないので補給車があってもシナリオ中盤から弾不足に悩みます。ヴェスペは迫撃砲のようにピンポイントで狙うのに対し、フンメルは盤外砲のようにやや広い範囲を制圧する目的で使いました。フンメルの弾幕はそんなに散らばらないけど1HEXには収まらないので近接支援向きではありません。敵歩兵の密集地に落とすといった使い方がベストでしょう。
・自走ロケットランチャー ヴルフラーメン(Wurfrahmen 40)
28cm榴弾5発と32cm焼夷弾1発を持つ自走ロケットランチャー。盤内砲しか使えないこのキャンペーンでは最強の砲兵です。ただし、一回の砲撃で全弾撃ち尽くし、補給に6ターンかかる(補給車1台の場合)という欠点があります。非常に効率の悪い砲兵ですが、それを補って余りある(と勝手に思ってる)パワーに惚れて、41年の登場以来使い続けました。
ロケットのメリットは他の砲より着弾のばらつきが大きいことで、うまく落ちれば広範囲に大損害を与え、生き残った敵も数ターン沈黙してくれます。6ターンに一回しか撃てない欠点も、危機感を盛り上げ一発形勢逆転の喜びを演出するものと前向きに考えましょう。冷静に振り返れば、これをフンメルにすればもっと楽に戦えたような気がしますが、他のロケットランチャーより使えるのは間違いないでしょう。
・88mm対戦車砲(88mm FlaK18 AT)
対戦車戦闘用に88mm対空砲の地上高を低くしたバージョン。ドアノッカーこと37mm PAK36から変更。序盤の戦車はまるで頼りない35(t)だったので、対装甲戦力を補うために使用しました。が、予想通り今ひとつ使いこなせず。しかしその火力は終盤でも充分通用するレベルなので、ひとえに指揮官技量の問題です。それでもあえて言えば、高視界マップじゃないと使い道がないのでコストパフォーマンスの悪いユニットだと思います。私のように全体のユニット数が少ないと、輸送車枠が必要になることも欠点。
・37mm自走対空砲オストヴィント(Ostwind)
序盤で一時的に2cm4連対空砲搭載のハーフトラック"Sdkfz-7/1"を導入しましたが、もう一つ役に立たずに終わったので対空砲は封印するつもりでしたが、あまりのヤーボの出現に耐えきれずメーベルワーゲンを再導入。最終的にこのオストヴィントで落ち着きました。が、最終キルスコア6と全くと言っていいほど活躍できませんでした。このキャンペーンでは対空砲を対地攻撃に使える機会が少ないと思うので、いっそ対空ユニットは無しで良いのかもしれません。ヤーボが来たら神に祈る!私の結論はこうです。
・2号火炎放射戦車(Flammpanzer II)
中盤までは大活躍できるユニット。射程2HEXの火炎放射は無類の強さを発揮しますが、米軍バズーカの脅威に最前線で行動できなくなり退役を余儀なくされました。対空砲と一緒で、このキャンペーンでは中途半端な装甲ユニットは非常に使いにくいです。どちらも防御用には重宝しますが、攻撃重視型(猪突猛進型)の指揮官が使うとやられてばかりになりそうです。
・4号戦車系列(PzKpfw-IV)
序盤で4号C・D・E型と使いましたが、大戦初期の短砲身4号戦車は歩兵の友として最高です。西部戦線では対戦車戦闘もこなせますが、東部戦線に移ると史実通り厳しい戦いを強いられます。主力をティーガーにするまでの繋ぎとして、他の車輛ユニットをマルダーとか重突撃歩兵砲とかに変えてみましたが、やはり主力戦車が4号では辛いものがありました。
・5号戦車パンター(Panther)
D・G・Uhuと使いましたが、カタログスペックほどの性能は実感できず。最終的には2輌あわせてキルスコア140までいきましたが、イマイチ活躍した気がしません。暗視装置付のUhuは煙幕が透けて見えるはずなのにそれも活かせず。ティーガーと比べると安心感がまるで違い、撃たれる度にヒヤヒヤします。ただ単に運が悪かっただけだと思いますが、主砲故障や機関故障も多く、何だか使えないヤツという印象ばかりが残りました。
・ティーガー重戦車(Tiger I)
初期型と後期型がありますが、どちらも使えることは間違いなし。走はやや苦手ですが、攻守両面は常にその時期の最高レベルにあります。ティーガーを主力にするのはプライドが許さないと考える方は、4号F2型や4号H型でチャレンジしてみてください。是非結果が知りたいです。しかし一時は無敵を誇ったティーガーも、最後の数シナリオではソ連軍重戦車に撃ち抜かれることがありました。虎といえども大戦末期の接近戦は要注意です。
・ケーニヒス・ティーガー重戦車(Konigstiger)
別名ティーガーII、またの名をキングタイガー。ティーガーの攻守両面をさらに強化した分、走はもう一段低下。私にとっては使いにくいユニットでした。WW2最強戦車の名の通り、最後までソ連軍重戦車と互角以上に渡り合える戦車です。敵に正面を向けたまま距離を保って戦えば。ただしそれはタダのティーガーでもほとんど一緒なので、わざわざ足の遅い王虎にするメリットが感じられませんでした。
・38cm突撃臼砲シュトゥルムティーガー(Sturmtiger)
今回プレイした中で最大の収穫がコレ。38cm臼砲は3HEX以内のユニットに損害を与え、4HEX以内のユニットに抑圧を与えます。敵がいそうな地点にぶっ放すだけで、見えない敵歩兵が次々と壊滅していく様は圧巻です。ソ連軍重戦車に対しても当たれば間違いなく破壊、当たらなくても撃ち返すことさえできなくなるので実質無敵。つまり、1対1で先手を取れば必勝です。
欠点は弾数が少ないこと、足がちょっと遅いこと、味方が巻き添えになること。つまり、うまく使いこなすのは難しいということですが、とにかく気持ち良いユニットなので使わない手はありません。それにしてもよくこんな兵器を実用化したな。
1939年9月のポーランドから始まって、フランス、ユーゴ、ロシア、フランス、ベルギー、ハンガリー、オーストリアと文字通り東奔西走した第二SS装甲師団"ダス・ライヒ"の戦いを詳細に追います。ほとんどのシナリオは史実の戦闘に基づいており、仮想シナリオは全42面中3面くらいでしょうか。"ダス・ライヒ"はSSの精鋭でありほぼ全ての主要作戦に参加しているので、このキャンペーンをやり通せばドイツ軍の諸作戦について知識も深まるでしょう。
実際の戦闘を元にしているとはいえ、無味乾燥な戦史を追うだけではつまらないと作者陣は判断したのでしょう。各シナリオに読み応えたっぷりの冒頭エピソードがついているのも、このキャンペーンのウリのひとつです。エピソードには架空の人物が多数登場しますが、その中心は次の四人。歩兵下士官シュタイガー、歩兵将校クリューゲル、戦車将校シュルツ、そして悪のSSの象徴シュトゥンプ大佐です。戦争物では典型的なキャラクターのこの四人を狂言回しとすることで、プレイヤーはより一層キャンペーンに思い入れができるという仕掛けです。この四人の他にもマイナー部隊の活躍や連合軍兵士の物語も挿入され、時に笑いを誘い時にはシビアな戦争の場面を描いています。この物語はちょっと素人離れした出来で、多彩な才能を持った作者陣には本当に驚かされます。
42個ものシナリオを3ヶ月少々で作成しまとめ上げた M4 Jess 氏を中心とする制作チームのパワーには素直に敬服しますが、複数のシナリオ作者の技術やセンスには当然差があり、それがシナリオの出来の良し悪しを産んでいるのも事実です。はっきり言うと、素晴らしく面白いシナリオと全く面白くないシナリオの差が激しい!しかし、どのシナリオもテストプレイをクリアしており、一定のレベルに達しているので面白くないといっても全くプレイできないほどではありません。たぶん。
推奨コア編成は、SS歩兵中隊と5輌からなる戦車小隊。つまり歩兵主体のキャンペーンなので、どうしても地味な戦いになりがちです。その代表が各作戦で1つはある大規模陣地攻略シナリオ(名付けて「苦行シナリオ」)。障害物で固められた塹壕線をいくつも乗り越え、充分な準備を整えて待ち構える要塞陣地を一つ一つ潰していくという、プレイヤーの嗜好を選ぶシナリオです。歩兵戦闘をマスターした歴戦の指揮官でも、膨大なユニットと圧倒的な敵戦力に士気低下を強いられ、おそらく途中で挫折する指揮官の方が多いのではないでしょうか?これらの苦行シナリオでは、まるで最後までやり遂げる根性があるかを試されているようです。
もちろんネットリとした陣地攻略戦ばかりではありません。歩兵用の輸送車輌が用意され攻略スピードが鍵となるシナリオもあれば、戦車主体の大規模戦車戦もあります。5種類の任務タイプは網羅しており、後期ドイツ軍指揮官の必須課程である退却・脱出戦が多いのも特徴です。終盤のサプライズや包囲された友軍を救出するといった従来の「燃える」要素の他にも、故障戦車を回収、途中で命令変更など珍しい試みのシナリオも多く、飽きさせない工夫は豊富に用意されています。
しかし所詮は負け戦に終わるドイツ軍の戦いなので、面を重ねる毎に厳しくなります。勝ち戦が続く序盤は設定は難しくても兵器性能で勝る分余裕がありますが、1942年の対ソ戦あたりから形勢が逆転します。後半は赤軍の重戦車と縦深陣地、米軍のヤーボとバズーカが厄介な敵の代表格ですが、44年になると戦力差に加えて地形や天候といった要素まで敵に味方し、45年には経験・士気劣悪な友軍部隊も大いに足を引っ張ってくれます。
中にはかなり難しいものもありますが、キャンペーン全体の難易度としては4〜5くらい。しかし勝利する難しさより、やり遂げる難しさの方が勝ります。特に歩兵がうまく使えない指揮官にとっては、かなり厳しい戦いが続くことになるでしょう。SPWAW初心者がいきなり挑戦するには難しすぎるかもしれませんが、勝敗を無視してでも最後までやり遂げればベテラン指揮官の仲間入り間違いなしです。すでにベテランを自負する方も、DVを目指して幾多の苦行に耐えきれば、もう一段上の高みに登れることでしょう!
【キャンペーン結果】
戦闘シナリオ数 42(DV35・MV3・Draw4)
キャンペーンスコア 590
キャンペーン総評価 DV
損害総数:Men3321、Art9、SV17、APC44、AFV65、Air7
撃破総数:Men25716、Art495、SV41、APC52、AFV773、Air4
【編成】
<最終編成>
I 司令部および砲兵隊
1×HQ
1×Ammo Carrier
3×PzA II Wespe
2×Hummel
2×Wurfrahmen 40
1×Ostwind
II 偵察隊
3×GE Mtrcy Sqd
3×GE Cavalry
III 歩兵中隊
1×SS Rifle Sqd(中隊長)
3個歩兵小隊
歩兵小隊の構成は
1×SS Rifle Sqd(小隊長)
3×SS Rifle Sqd
1×SS MG42 MMG
3×GE Spec Ops Sqd
3×GE Eng FT Sqd
IV 戦車隊
2×Tiger IE(late)
2×Konigstiger
1×Hetzer
2×Panther G Uhu
1×Sturmtiger
<諸元>
ユニット数 46(偵6:歩23:装8:砲7:空1:補1)
指揮官階級 大佐1:少佐1:大尉6:中尉1:少尉6:軍曹31
平均経験値 102(125-90)
平均士気値 96(99-79)
平均キル値 36(127-0)
平均キルコスト率 77%(342-0)
<編成について>
SS歩兵中隊と35(t)戦車小隊を中心に全46ユニットで開始。主役であるSS歩兵は変更無しで行こうと決めたのでアップグレードの面白みはありませんでした。歩兵中隊に含まれる特殊部隊は一切変更無し。結局中盤までに変更したのは、ATRを火炎放射工兵にしたのと、MG34をMG42にしたくらいです。後半、パンツァーファウストが登場してからは、SS歩兵をPF60→PF100装備のものにマイナーチェンジしました。ユニットの半数は歩兵だったので数不足に悩むことはありませんでしたが、輸送手段の不足には悩みました。また、小隊別に行動すると中隊長が浮いてしまい、中隊長は後方でやることなくたたずんでいることが多いのも悩みの種でした。
偵察系も偵察歩兵を序盤で騎兵とオートバイにしただけ。最後はPFを持ったチャリ兵を使いたかったのですが、勇気がないまま終わってしまいました。あと1個小隊(3ユニット)くらい偵察部隊がいれば、随分楽になったと思います。
砲兵は前半は81mm迫撃砲が中心。中盤から自走化と大口径化を進め、最終的には105mmと150mmにロケット砲を加えたもので完成しました。ロケット砲があるので補給車必須でしたが、この辺に改良の余地があるかもしれません。全体的にもうちょっと数があれば楽になるでしょうが、このくらいでもギリギリ足りるという感じです。FOは序盤で他兵科に変えてしまったので、HQや砲兵自身が砲撃命令を出しました。推奨設定がC&Cオフなので全く問題ないのですが、FOがいないと砲撃操作が面倒なのは確かです。対空砲は中盤から導入しましたが・・・いらなかったかもしれません。つーか、対米戦シナリオでだけあれば良いと思います。
装甲部隊は弱小の35(t)から始めて、主力をティーガー・パンターにすることを目指しました。最後は欲を出して王虎まで行ってしまいましたが、個人的には王虎より後期虎の方が使いやすいと思います。数が少ない分コンパクトに戦えましたが、全部で8ユニットしかないので、装甲戦力の不足には終始悩まされました。4号系列でまとめていた中盤までは主要歩兵を積んで移動できたのですが、突撃砲なんかを入れてしまうと歩兵を乗せられないこともジレンマでした。せめて歩兵2個小隊は乗せられるように、10ユニットは欲しいところです。
【ユニット使用感想】
・SS歩兵(SS Inf Sqd)
特に面白みのないエリート歩兵ですが、国防軍のライフル兵より使えるのは間違いありません。最初から最後まで攻めて良し守って良し、歩兵でも戦車相手でも充分に戦えます。PFが登場したらすかさず手に入れましょう。特にPF100は射程3HEXで使えるので対戦車戦闘だけでなく対歩兵戦闘もかなり楽になります。加えてPF100と同時に登場するStg.44(44式突撃銃)の威力は、それまでのKar98Kとは比べものになりません。射程6HEXという点は気になりましたが、どっちにしてもそのくらいでしか交戦開始しないので問題ありません。
・MG42(SS MG42 MMG)
SS歩兵小隊の支援火器。6HEX以内の敵は歩兵に任せ、6HEX以上の距離にある敵歩兵に弾をばらまくと効果的。通常は、第二兵装の短機関銃は使用オフにしておき、常に射撃数を残しながら撃つのもポイントです。見通しの良い掩蔽地点で"In-cover"を取れれば、これ1ユニットで1〜2個小隊の敵を足止めできます。ただし一度見つかると滅多打ちにあうので速攻逃げましょう。
・特殊部隊(GE Spec Ops Sqd)
中盤までは間違いなくNo.1の歩兵ユニット。しかしPFが登場すると主役の座をSS歩兵に奪われます。主装備が短機関銃なので3HEXくらいの近距離戦でなら敵歩兵を圧倒できますが、それ以上になると分が悪い。敵歩兵がバズーカなどの飛び道具を持っていると悲しいかな一方的にやられてしまいます。中盤までは光る近接強襲能力もPFが出現すると使いどころが難しい。次第に潜入作戦もしなくなって後半は実質偵察部隊扱いになってしまいました。ま、足が速いのと偵察能力がある点は役立ちます。1〜3HEXで戦うなら最後まで活躍できるでしょう。
・火炎放射工兵(GE Eng FT Sqd)
これも限定的にしか活躍できなかったユニット。火炎放射できれば最強ですが、その状況を作り出すのが難しい。まず足が遅いので輸送手段がある時か、防御戦でしか使えない。ただし防御戦では敵歩兵との撃ち合いに負けるので、視界の悪い地点に隠れていないといけない。結局、よほど視界が悪い天候・地形でしか活躍できず。ただし地雷探知には重宝します。ということは、普通の工兵でも良かったかも。
・オートバイ兵(GE Mtrcy Sqd)
高い整地移動力とそこそこの戦闘・防御力を持つオールマイティな偵察ユニット。ただしこのキャンペーンでは整地道路が無いことも多く、長距離移動による故障率が高いので注意。尖兵なので常に壊滅の危険はありますが、上手に長生きさせてやれば後半は無敵モードに突入します。壊滅を防ぐ決め手は回復(Rally)能力です。
・騎兵(GE Cavalry)
個人的にはオートバイよりも好きな偵察ユニット。整地移動力はまあまあですが、不整地でも移動力が落ちないのが最大のウリ。ボートがなくても川をざぶざぶ渡れる点も時に役立ちます。森林・荒地・ボカージュ・建物など、ありとあらゆる地形を「故障の心配なく」移動できるので、待ち伏せ・奇襲にも最適です。特に建物に入れるという点がオートバイとの決定的な違いで、地形を利用した隠密偵察や、いざと言う時には歩兵の代用にもなります。
・81mm迫撃砲(GE 81mm Mortar)
序盤の砲兵の要はコレ。威力が小さく制圧できる範囲が1HEXしかないのが不満といえば不満ですが、逆に考えれば狙った地点を確実に制圧できるスグレモノです。弾数を増やし自走化したSdkfz 251/2にすれば、射程の短さにもある程度対処でき陣地転換も容易になります。しかしどちらにしても補給車が無いと弾不足に悩むことになります。
・75mm野戦榴弾砲(75mm FH)
81mm迫の射程不足を解消する最初の代替砲がコレ。射程は充分ですが、弾幕のばらつきが迫撃砲とは全く異なります。いざという時に戦車に積んで身軽に移動できないのも不満です。ただし直射砲としても有効なので、指揮官の好みによっては活躍するユニットなのかもしれません。
・ロレーヌシュレッパー自走砲(PzA LrS(f))
最初に登場するまともな装甲自走砲。この時期の150mm砲は威力充分なので、直接戦闘用の装甲車輛としても使えます。ただし機銃もないので裸で前線に出すのは危険です。私は勿体なくて間接射撃しかしませんでしたが・・。
・105mm自走榴弾砲ヴェスペ(PzA II Wespe)
81mm迫の最大の欠点は射程が短いこと。大マップが多いDRでは頻繁に陣地転換を強いられてしまいます。私は切替タイミングが遅れましたが、もっと早くこのヴェスペにしておけばよかったと悔やみました。しかし射程充分なヴェスペにも保有弾数が少ないという欠点があります。あちらを立てればこちらが立たずですが、どっちを優先するかは好みでしょう。戦車でも破壊できる威力がある分砲撃精度は多少落ちますが、中盤以降はユニット経験値でカバーできるでしょう。
・150mm自走榴弾砲フンメル(Hummel)
ヴェスペの大口径版。ヴェスペとフンメルと補給車で完全固定の砲兵陣地完成です。これも弾数が少ないので補給車があってもシナリオ中盤から弾不足に悩みます。ヴェスペは迫撃砲のようにピンポイントで狙うのに対し、フンメルは盤外砲のようにやや広い範囲を制圧する目的で使いました。フンメルの弾幕はそんなに散らばらないけど1HEXには収まらないので近接支援向きではありません。敵歩兵の密集地に落とすといった使い方がベストでしょう。
・自走ロケットランチャー ヴルフラーメン(Wurfrahmen 40)
28cm榴弾5発と32cm焼夷弾1発を持つ自走ロケットランチャー。盤内砲しか使えないこのキャンペーンでは最強の砲兵です。ただし、一回の砲撃で全弾撃ち尽くし、補給に6ターンかかる(補給車1台の場合)という欠点があります。非常に効率の悪い砲兵ですが、それを補って余りある(と勝手に思ってる)パワーに惚れて、41年の登場以来使い続けました。
ロケットのメリットは他の砲より着弾のばらつきが大きいことで、うまく落ちれば広範囲に大損害を与え、生き残った敵も数ターン沈黙してくれます。6ターンに一回しか撃てない欠点も、危機感を盛り上げ一発形勢逆転の喜びを演出するものと前向きに考えましょう。冷静に振り返れば、これをフンメルにすればもっと楽に戦えたような気がしますが、他のロケットランチャーより使えるのは間違いないでしょう。
・88mm対戦車砲(88mm FlaK18 AT)
対戦車戦闘用に88mm対空砲の地上高を低くしたバージョン。ドアノッカーこと37mm PAK36から変更。序盤の戦車はまるで頼りない35(t)だったので、対装甲戦力を補うために使用しました。が、予想通り今ひとつ使いこなせず。しかしその火力は終盤でも充分通用するレベルなので、ひとえに指揮官技量の問題です。それでもあえて言えば、高視界マップじゃないと使い道がないのでコストパフォーマンスの悪いユニットだと思います。私のように全体のユニット数が少ないと、輸送車枠が必要になることも欠点。
・37mm自走対空砲オストヴィント(Ostwind)
序盤で一時的に2cm4連対空砲搭載のハーフトラック"Sdkfz-7/1"を導入しましたが、もう一つ役に立たずに終わったので対空砲は封印するつもりでしたが、あまりのヤーボの出現に耐えきれずメーベルワーゲンを再導入。最終的にこのオストヴィントで落ち着きました。が、最終キルスコア6と全くと言っていいほど活躍できませんでした。このキャンペーンでは対空砲を対地攻撃に使える機会が少ないと思うので、いっそ対空ユニットは無しで良いのかもしれません。ヤーボが来たら神に祈る!私の結論はこうです。
・2号火炎放射戦車(Flammpanzer II)
中盤までは大活躍できるユニット。射程2HEXの火炎放射は無類の強さを発揮しますが、米軍バズーカの脅威に最前線で行動できなくなり退役を余儀なくされました。対空砲と一緒で、このキャンペーンでは中途半端な装甲ユニットは非常に使いにくいです。どちらも防御用には重宝しますが、攻撃重視型(猪突猛進型)の指揮官が使うとやられてばかりになりそうです。
・4号戦車系列(PzKpfw-IV)
序盤で4号C・D・E型と使いましたが、大戦初期の短砲身4号戦車は歩兵の友として最高です。西部戦線では対戦車戦闘もこなせますが、東部戦線に移ると史実通り厳しい戦いを強いられます。主力をティーガーにするまでの繋ぎとして、他の車輛ユニットをマルダーとか重突撃歩兵砲とかに変えてみましたが、やはり主力戦車が4号では辛いものがありました。
・5号戦車パンター(Panther)
D・G・Uhuと使いましたが、カタログスペックほどの性能は実感できず。最終的には2輌あわせてキルスコア140までいきましたが、イマイチ活躍した気がしません。暗視装置付のUhuは煙幕が透けて見えるはずなのにそれも活かせず。ティーガーと比べると安心感がまるで違い、撃たれる度にヒヤヒヤします。ただ単に運が悪かっただけだと思いますが、主砲故障や機関故障も多く、何だか使えないヤツという印象ばかりが残りました。
・ティーガー重戦車(Tiger I)
初期型と後期型がありますが、どちらも使えることは間違いなし。走はやや苦手ですが、攻守両面は常にその時期の最高レベルにあります。ティーガーを主力にするのはプライドが許さないと考える方は、4号F2型や4号H型でチャレンジしてみてください。是非結果が知りたいです。しかし一時は無敵を誇ったティーガーも、最後の数シナリオではソ連軍重戦車に撃ち抜かれることがありました。虎といえども大戦末期の接近戦は要注意です。
・ケーニヒス・ティーガー重戦車(Konigstiger)
別名ティーガーII、またの名をキングタイガー。ティーガーの攻守両面をさらに強化した分、走はもう一段低下。私にとっては使いにくいユニットでした。WW2最強戦車の名の通り、最後までソ連軍重戦車と互角以上に渡り合える戦車です。敵に正面を向けたまま距離を保って戦えば。ただしそれはタダのティーガーでもほとんど一緒なので、わざわざ足の遅い王虎にするメリットが感じられませんでした。
・38cm突撃臼砲シュトゥルムティーガー(Sturmtiger)
今回プレイした中で最大の収穫がコレ。38cm臼砲は3HEX以内のユニットに損害を与え、4HEX以内のユニットに抑圧を与えます。敵がいそうな地点にぶっ放すだけで、見えない敵歩兵が次々と壊滅していく様は圧巻です。ソ連軍重戦車に対しても当たれば間違いなく破壊、当たらなくても撃ち返すことさえできなくなるので実質無敵。つまり、1対1で先手を取れば必勝です。
欠点は弾数が少ないこと、足がちょっと遅いこと、味方が巻き添えになること。つまり、うまく使いこなすのは難しいということですが、とにかく気持ち良いユニットなので使わない手はありません。それにしてもよくこんな兵器を実用化したな。