<おしらせ1>
またまた、いつの間にか掲示板がダウンしていたようですね。ログを見ると、およそ2年半ぶりの改修です。
この間、何度かメールでご要望があったようですが、この度ようやく重い腰を上げて掲示板を修復いたしました。
管理不行き届きで申し訳ありません。

<おしらせ2>
サイト管理を楽にするために体裁を変更しています。
本サイトのメインコンテンツであったSPWAWの解説記事は以下からアクセス可能です。
SPWAW解説記事一覧


<5分で調べたSPWAW界の近況>

びっくりしたことーその1「Depot リニューアル」
SPWAW界を長年牽引してきた世界最大のファンサイトSPWAW DEPOTが、昨年の4月に閉鎖、13年の歴史に幕を下ろしたようです。
と同時にDepotメンバーの一人 Falconさんが新たなサイトSPWAW DEPOTを立ち上げたようですね(笑)。
まあ、中心メンバーが入れ替わって、こじんまりした感はありますが、実質的にはリニューアルって感じですかね。
旧DEPOTの遺産は相続されているようで、今後ともがんばって欲しいところです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawdepot/

びっくりしたことーその2「砲撃要請画面ラグ解消」
マルチコアCPUが普及した頃でしょうか、ある程度以上のスペックのPCでは、砲撃要請画面で挙動がおかしくなる不具合がありましたね。
それが原因でSPWAWを離れた・・という方もおられたような記憶がありますが、どうやらこの不具合、ついに修正されたようです。
これもDEPOTメンバーのおかげみたいですね。Matrix Games 公認(というか黙認ですね)のもと 、本体ファイル MECH.EXE をいじることに成功したようです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawde ... -t277.html


というわけで、この機会にもう一度SPWAWをやってみようかな、と思われた方は次のリンクからダウンロードをどうぞ。
DEPOTで全てのファイルのホスティングも始めたようです。
https://www.tapatalk.com/groups/spwawde ... es-t6.html

Das Reich #41

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Nor
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Das Reich #41

Post by Nor » 2005.Apr.02(Sat) 17:43

?*39- Das Reich #41 The last sacrifice at Vienna
?所要時間 12時間
?難易度 5/5
?設定 推奨設定(Rarity,C&C オフ)
1945年4月10日0700時 ウィーン 有効視界18 ターン25 Delay

【ダウングレード】
 予算300円。変更・補充なし。

【任務】
<歴史的背景>
 1945年4月。第三帝国は崩壊しつつあり、戦争はまもなく終わりを迎える。すでに赤軍はウィーン前面まで迫っている。ドイツ軍部隊は東部戦線では熾烈に抵抗する一方、西部戦線の西側連合軍には自ら進んで降伏していた。

<情報レポート>
 ソ連軍は大量の歩兵と重戦車で大攻勢を仕掛けている。潜入部隊に注意せよ!奴らは戦線後方へ潜入することに長けている。

<指令>
 貴官の最後の任務は、民間人と負傷兵、さらに重要書類(valuable documents)と骨董品(artifacts)を市外に運び出すまでソ連軍を食い止めることだ。その後、可能な限りの戦力を総退却させよ。もはや市街を保持することは不可能で、貴官にできるのは避難が完了するまで出来る限り敵を食い止めることだけだ。貴官も知っての通り、我々SS将兵にとってソ連軍の慈悲は一切期待できない。従って、負傷した戦友を安全な場所に避難させるまで敵を食い止めるしかないのだ。

 負傷兵(wounded)は6ターンまで、病院(Hospital)から順次解放される。難民(Refugees)と貴重品を積んだトラックは、9ターンから13ターンの間に出現する。軽傷者(Light wounded)も同様に出現するが、彼らのわずかな戦闘力を使用するかどうかは貴官の判断次第だ。まだ避難させるべきユニットが残っているかどうかを確認するにはユニットリストを見よ。彼らは増援ユニットとして登場する。負傷兵・避難民・貴重品を積んだトラックは全て高価なユニットであることを忘れるな。できるだけ多くを脱出HEXに連れて行くのだ。貴官の任務は以上だ。貴官には最後の献身を求める!!

<ヒント>
 ユニットはごちゃ混ぜになっています。この限られた戦力、特に輸送車輌を上手に使って下さい。さらに、あらゆる歩兵の攻撃を食い止められる兵器−シュトゥルム・ティーガー1輌が与えられます。また、最初のターンで防御線の直前に砲撃することを忘れないで下さい!戦線後方のパトロールを怠らず、潜入部隊に注意して下さい!避難させるべきユニットは高いポイント価値があるので充分な注意を払って下さい。
 自分を熟練プレイヤーだと思う方は、キングタイガー無しでも勝利できます。熟練プレイヤーはキングタイガーが泥濘で移動不能になったとみなして戦うことを推奨します。一方、新米プレイヤーにはキングタイガーが必要でしょう。賢く使って下さい!

 「ダス・ライヒ」キャンペーンはこれで終了です。私たちのキャンペーンをプレイしてくれたあなたに感謝します! M4 Jess and the Das Reich team! Christmas 2004

【作戦と配置】
 これでキャンペーンは終わり?もう一面あるはず・・と確認すると、このシナリオでDVを取った場合のみ42面のシークレットシナリオに進めるらしい。ここは何としてでもDVを取らねば。じっくりと時間をかけて作戦を練ることにしよう。

 最優先目標は負傷兵・難民・貴重品を安全に脱出HEXに連れて行くことだ。脱出HEXはマップ北端に3箇所。それに対して負傷兵の出現する病院は南の最前線のすぐ裏にある。ということは少なくとも6ターンまで病院を死守しないといけない。最前線の状況を確認するために、騎兵を初期配置ゾーンの南端に配置してみる。AUX歩兵には見えないが、やはりコア騎兵なら敵が見える!見えるぞ・・しかし見えすぎる!道路には重戦車多数!その間には赤軍歩兵がうじゃうじゃ!こりゃ厳しい。

 南の最前線には1個中隊分くらいの雑多なAUX歩兵が配置されているが、どれも敗戦間近で経験も士気も低く装備も不十分。何より対戦車兵器がPF60だけでは勝ち目はない。後方にAUX戦車もいるが4号が主体。4号ではスターリン戦車は止められない。敵の進撃を遅らせるにはコア部隊を最前線に置くしかない。コア歩兵を最前面の建物に配置し、二本の道路沿いにコア戦車を置く。「王虎は動かすな」と言われているが、そんな面倒なことをするなら最初から使わないことにする。よってコア戦車はティーガー2、パンター2、ヘッツァー1、シュトゥルム・ティーガー1の合計6輌のみ。この戦力で6ターンまで食い止めるしかない。

 戦線後方の警備は騎兵とオートバイ、特殊部隊と対空砲に任せる。AUXには装甲車もあるので、もの凄い潜入活動が無い限り何とかなるはずだ。車輛は各交差点に配置し、歩兵はその間隙を埋める。これで負傷兵や機密書類の避難経路を確保し、6ターン以降退却を開始する最前線部隊の退路も確保するのだ。全ての避難ユニットが出現し終わるのが13ターン。安全が確認でき次第、前線部隊はもちろん後方支援ユニットも全面撤退を開始する。そして最後は一つ残らず退却して華麗にオサラバ、結果DVといきたい!

 事前砲撃計画は重要だ。道路上の敵戦車群にはヴルフラーメンとAUXロケット砲をお見舞いし、その手前に煙幕を張って道路の視界を制限。あとは厄介そうな敵歩兵にも砲撃を加えておく。事前照準は退却する味方を支援するため前線後方の道路交差点に配置。さあ勝負だ!

【戦闘経過】
 初っ端からマズい展開。事前砲撃指定しておいたロケット砲の着弾がずれ、東側道路の敵戦車群は無傷のまま戦闘開始。まずは歩兵が射撃を開始する。コア歩兵は1ショット1キルがあたりまえだが、AUX歩兵は全く逆。撃っても当たらないが撃たれたら必ず当たる。抑圧を受けるとほぼ確実に回復失敗。挙げ句の果てにすぐ退却。これは全く使い物にならない!!

 一方、後方部隊も序盤から膨大な作業に追われる。まず、戦闘力として期待できるAUX戦車は南の前線へ向かう。次にAUX砲兵をコア砲兵陣地に移動させなければいけない。作者はそんなことを想定していなかったのかロケット砲のいる空き地HEXがなぜか石造建物になっていて車輛が入れない。仕方なく戦車で建物を倒壊させてから運び出す。墓地の中の鹵獲122mm榴弾砲もわずかな牽引車でピストン輸送。

 1個小隊分のHTには工兵が乗っているが、まずはこれを前線後方の道路に降ろして地雷を埋めさせる。その後、負傷兵を積んでピストン輸送。しかし運ぶものはまだまだある。続々と出てくる要避難ユニット、道端に置かれた大量の対戦車砲と対空砲。避難・輸送路を兼ねる主要道路は二本。道幅は2HEX分あるが、うまい具合に道幅が1HEXになっている地点に砲弾孔があったりする。輸送車輌は全速移動を繰り返すので、ちょっとした悪条件でもすぐに足回りが故障してしまう。たった3ターンで3輌も故障した。これも作者の計算の内だろう。すぐに右側通行を徹底し、道路が1HEXになる地点では停止しないことを心がける。

 最前線の戦いは次第に熾烈になる。赤軍歩兵は史実通り数で圧倒してくる。コア歩兵のStg.44は素晴らしい精度で敵を倒していくが、前進速度を落とさせるだけで撃退するまでには至らない。おまけに歩兵戦が不利と見ると、敵はすぐに大砲撃を撃ち込んでくる。さすがのコア歩兵もカチューシャを連発で食らうと無事で済むわけがない。ここで方針変更。3ターン以上同一地点で抵抗すると消耗戦に引きずり込まれることがわかった。そこで2ターン抵抗したら次の建物まで撤退しそこでまた2ターン・・と戦闘より撤退を重視することにする。AUX歩兵は邪魔なだけなので、自力で全速後退してもう脱出して良い。

 善戦しているのは歩兵だけではない。もちろん戦車隊もフル稼働している。コア戦車は歩兵と同じラインで最前線の道路両脇で敵の出現を待ち構えている。ここから見える範囲は200m足らずだが、一対の戦車隊で必ず敵の側背面が狙えるようになっている。後方道路上にはAUX4突とヤクトパンター、さらに後方には50mmと75mm対戦車砲が隠れている。まず、道路上の煙幕を敵戦車がのこのこ超えてきたら対戦車砲と突撃砲が遠距離から砲撃。少なくともこれで敵はハッチを閉めて盲目になる。さらに前進してきたらコア戦車が側面をドン!しかしこの戦法には盲点があった。コア戦車の射撃はきっちり命中するが、スターリン戦車は予想以上に硬い。こちらの射撃が外れると、闘志に燃える赤軍戦車は撃ち返してくる。至近距離で必殺するはずが、先に貫通したもの勝ちのスリル満点の賭けになってしまうのだ。

 後方にヤクトパンターが控える西側道路ではまだ安全に戦えたが、東側道路のティーガー隊はたびたび困難な状況に陥る。臨機射撃で撃ち漏らした敵戦車が視界に3輌なんてこともざら。まず歩兵が見えている敵兵を撃退。次に突撃虎が敵戦車に最も近いHEXに砲撃して見えない敵兵を吹っ飛ばす。それでも体勢充分な敵戦車はMG42でノックしてハッチを閉めさせる。ここまで準備を整えてようやく対戦車戦開始。まずは遠距離のATGと突撃砲。次にAUX4号が建物をぶち破って嫌がらせ射撃で敵の向きを変える。そしてコア歩兵のPF100。それでもダメならようやくコア戦車。だいたいこれでギリギリ片づく。しかし幸運は長くは続かない。ひょいと顔を出したISU-122を臨機射撃で撃ち漏らし、ついにティーガーが乗員もろとも炎上!!この戦法も限界か!

 これ以上損害を出してはならない。6ターンで病院から負傷兵が出尽くすと同時に、砲撃と4号の煙幕で道路を塞ぎ、一気に1ブロック後退。しかしまだ後方道路は避難ユニットと輸送車輌で混雑しているのでこのペースで後退し続けるわけにはいかない。避難ユニットが出尽くす13ターンまで、またしばらく耐えなければならないのだ。とりあえず避難経路の安全を確保するため、避難路と前線の間を煙幕で目隠ししておく。二つの工兵隊も後退し、煙幕の中で道路上への地雷敷設作業を続ける。

 そろそろか?と思っていた頃、ドンぴしゃで敵潜入部隊発見。しかし予想以上に小規模でちょっと拍子抜け。他にも潜入した敵がいるかもしれないので引き続き周辺を捜索・・。あ、やっぱり!敵は多くはないが油断は禁物。

 主戦線での敵の前進は早く、1ブロック後退した第二線の戦いは予想以上に早く始まった。まずは3HEX分の道路を挟んで歩兵が撃ち合う。こちらには戦車の支援があるので有利だが、すぐに大砲撃を浴びて形勢逆転。ダメだ。見えない敵兵に監視されている状態では砲兵力に劣る分こちらが不利になる。すぐに煙幕で視界を制限し、建物に後退して接近戦を挑む。さあ来い。道路上には工兵が配置した地雷が待っている。特に西側道路ではコア工兵がみっちり地雷を敷設したので、煙幕の向こうからチュド〜ン!と気持ちよい音が聞こえる。

 それでも依然敵の物量は圧倒的なことに変わりない。煙幕の壁を抜けてきた敵戦車に鉄槌を数発食らわせてさらに陣地転換。複雑な市街地形と煙幕を利用して、後方建物に機関銃や対戦車砲を潜ませる。最前線の建物にはコア歩兵、道路脇には戦車。各所にキルゾーンが完成。敵を迷路のような道路に誘い込み、遠距離からMGとATGの射撃を浴びせる。コア歩兵も建物からPFを撃ち込み、追いすがる敵兵を撃退しつつ後退。まるでゲリラ戦だ。しかしまだ10ターン。避難ユニットが出尽くすにはあと3ターン耐えなければいけない。

 ここまでは地形を有効利用した撤退作戦は順調に機能しているが、それも時間の問題。赤軍歩兵の波とカチューシャの砲撃に捉えられるのをかわしつつ後退するのは至難の業だ。立ち止まって抵抗すると、すぐに大砲撃と集中射撃を浴びるので必ず後退しなければならない。一度に後退するHEXが少ないほど頑強に抵抗できるが、少なすぎれば波に飲まれ、逃げすぎれば効果的な反撃ができない。敵に接近を許せば砲撃の危険は小さくなるが、圧倒的な赤軍歩兵の数に抵抗できなくなる。敵との距離を充分に取って煙幕できっちり視界を塞ぐのが最も安全だが、すでに煙幕は砲兵も戦車も歩兵も使い果たしつつあり、何より避難ユニットがすぐ後ろにいるのでこれ以上の後退は不可能なのだ!!

 ギリギリの撤退戦を続けると次第に焦りが高まっていく。前線部隊の苦境を考えると、最善の策は一刻も早く避難ユニットを後送することなのに、この期に及んで避難民(Refugees)は馬車で登場しドナドナ状態。スターリン戦車を必死で食い止めている最前線のすぐ後ろ、今にも消えそうな薄い煙幕の壁の向こうを馬車がぽっくりぽっくり進んでいく。もっとムチを入れてくれ!!

 のどかなドナドナ部隊を尻目に、数少ない輸送車輌は南へ北へ奔走する。ここまで来ればAUX対戦車砲や対空砲は必要ない。自力で動けるものは一歩ずつでも北上し、最南端にいるものから優先的にピストン輸送を繰り返す。序盤で故障したHTも徐々に修理が完了し、一向に減らない輸送任務に復帰する。

 最前線のコア部隊は立ち止まって最後の抵抗。押し寄せる敵兵を撃退し、1ターンに敵戦車を2〜3輌は片づける。しかしいくらやっつけても一向に敵は減らない。どうやら敵の新手は続々と出現しているようなのだ。一番ワリを食っているのはコア歩兵。追いすがる敵兵との熾烈な撃ち合いで一人また一人と倒れていく。戦力の消耗は激しく煙幕もPFも使い果たし、まさに刀折れ矢尽きたという感じ。

 19ターン。ここで最後の秘策。充分に引きつけた敵の真っ只中にフルチャージしたヴュルフラーメンとロケット砲の計4門が一斉砲撃。取っておいた煙幕も撃ち尽くして敵の視界を遮断。そして最後の命令を下す。全部隊は戦闘を停止し退却に専念せよ。輸送能力のある車輛は手近な歩兵を乗せて後退せよ。ただし全速移動は禁じる。故障車輛はその場でトーチカとなるべし。残り6ターンで脱出HEXに辿り着くよう計算して移動計画を立てよ。砲兵および本司令部は24ターン目に脱出する。幸運を祈る!

【結果】
スコア 61894:9287(DV)
独損害:Men58、AFV1
ソ損害:Men1066、Art3、AFV28
コア損害:1×Tiger IE(late)

【感想】
 やった!!かんっぺきに勝った!これぞ作戦の勝利。故障車輛は戦車・HTなど5ユニット。その他は要避難ユニットを含め全て脱出成功。やってる最中は激しく苦戦している気がしてましたが、終わってみればコア損害は虎1輌だけ。最後の最後に会心のプレイができました。

 このシナリオは長編キャンペーンのフィナーレを飾るにふさわしい出来です。DVを取る難易度が高いだけではなく、プレイして面白い。寡兵を以て大軍を制すという目標に燃えること間違いなし。ソ連軍戦力は戦車・歩兵・砲兵の全てで圧倒的ですが、地形を駆使すれば気持ちよく罠にかけることができます。マップをじっくり眺めれば、この地形はこう利用すべしと作者が明らかな意図をもって作ったマップだということが分かります。

 敵に打撃を与えながら後退するのは難しく、行き当たりばったりの後退戦を続けると必ず途中で破綻するでしょう。このシナリオでは最初から周到な後退計画を立てておく必要があります。特に工兵に地雷を敷設させる場合はかなりの時間が必要なので、序盤から計画を立てておかないといけません。歩兵小隊を後退させるにしても、一足先に機関銃を後退させ、次の抵抗ラインの中で最も良いポジションを確保させておき、他の歩兵分隊の後退を支援できるようにしておくのがベストでしょう。同様に、対戦車砲や対空砲、突撃砲や駆逐戦車の位置取りも重要です。常に次の後退場所を考えて早めに行動し、抵抗するときは"In-cover"状態にしておく用心深さが大事です。位置がばれてしまえば2ターン以内に砲撃を浴びる確率が高いので、極力ばれないように抵抗するのも重要です。

 説明だけ聞くと難しそうですが、マップは待ち伏せには最適な市街地です。道路は縦横斜めにはしり無数の建物があります。建物はすでに倒壊しているものもあり、車輛も入れる地点があるので有効に使いましょう。特にAUX歩兵は建物に1個小隊並べてもわずかな敵歩兵に圧倒されてしまいますが、建物の切れ目から4号を支援させるだけでぐっと長持ちします。地形を利用する面白さが存分に味わえる本当に良くできたマップで、プレイ中ずっと作者氏の技術に感心し通しでした。

 戦闘も難しいですが、後方部隊の輸送作業もこのシナリオの大事な任務です。道路は広く整地されているように見えて、所々うまい具合に砲弾孔があるので、移動不能になる危険は非常に高いです。全速移動を繰り返すHT隊はまず間違いなく故障するでしょう。ある程度はやむを得ませんが、道路上で複数ユニットをスタックさせるのは極力避けましょう。HTは故障しても戦車で代用できますが、重砲を運べるのは牽引車だけなので、これが故障すると88やら重榴やらが避難できなくなります。時間に余裕がある時はあえて全速移動しないことも大事でしょう。

 このシナリオでは久々に工兵が役立ちました。直接戦闘はしていませんが、地雷敷設作戦は敵の前進を効果的に食い止めてくれました。特殊部隊もオートバイ・騎兵とともに敵潜入部隊の排除に貢献。最近活躍の場がなかったこの二つの部隊が役に立って嬉しいです。中核歩兵中隊は今回も大活躍。AUX歩兵と比べると超人的な強さです。Stg.44とPF100は対歩兵・対戦車ともに有効です。スターリン戦車をPFでやっつけるのは虎でやっつけるより気持ちよいものでした。

 最前線で戦い続けたティーガーとパンターは厳しい戦闘を強いられました。遠距離交戦では勝ち目はないと判断し、待ち伏せ接近戦を選びましたが、接近戦では臨機射撃を外すと恐怖の時間がやってきます。IS-2(M)やISU-122相手の接近戦では重装甲もほとんど意味はありません。結果、虎が一匹やられてしまいましたが、まあまあうまくいった方だと思います。惜しむらくはAUX88を全く使用しなかったこと。88をうまく使えばもうちょっと楽に戦えたかもしれません。

 最後に最も重要なポイントを。煙幕で視界を制限し交戦範囲を限定する!これに尽きます。私の場合は、歩兵・戦車・砲兵の煙幕をほぼ全て撃ち尽くしました。突撃砲や駆逐戦車はスモークディスチャージャーしかありませんが、4号は発煙弾を直射できます。避難経路の安全確保は砲兵の煙幕で、交戦範囲の限定は迫撃砲と戦車の煙幕を有効利用しましょう。視界内に敵戦車が複数いるときは、一か八かの賭けにでるよりスモークディスチャージャーを張って素直に退却した方がよいかもしれません。

 このシナリオはダス・ライヒキャンペーンの中でも本当に面白いと思えた傑作です。漫然とプレイすれば敗北必死、細かな技術を駆使して頭をフルに使わないと勝てないでしょう。ここに辿り着く道のりはメチャメチャ長いですが、是非指揮官諸氏もこのシナリオの面白さを体験してください。得点を度外視して赤軍の怒濤のがぶり寄りを食い止めようと試みるも良し、完璧な計画に従って敵を罠にはめつつ整然と退却するも良しです。どんな風に戦っても充分に楽しめるでしょう。
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なんてこった(大木民夫風)

Post by junkers » 2005.Jul.11(Mon) 02:21

 さて、長くながく苦しい戦いもいよいよ最後です。司令官閣下のようにDVを取れる気がしないのできっと本当に最後の戦いかと思います。
 アップグレードは撃破されたIV号Hを(雰囲気だけで)IV号Jに。

I. 大隊司令部
1xHQ、1xFO、4x工兵分隊

II.偵察中隊
2xパンターG、2x騎兵、1xチャリ、3xオートバイ、4×III号N

III.歩兵中隊
2x歩兵小隊、3x特殊分隊

IV.装甲中隊
2×パンターF、4×IV号H、、1xIV号J、1×IV駆(V)、2xヘッツァー、2xヤクトパンター、1xヤクトティーガー

V.砲兵中隊
1xシュトゥルムティーガー、2xブルムベア、2x120mm迫、4xヴュルフラーメン、2xフンメル、3xSfkfz 252 LGM


 88mmを持った猛獣が(AUXとあわせ)4匹と128mmのが1匹、これを東西の道路に貼り付ける。75mmL70の5両は道路の間に置き猛獣の支援。75mmL48の7両とAUX戦車は道路の外側に置いて歩兵の支援と側面射撃、短砲身75mmの4両は、うーん…後方警戒と、無印T34相手になら恨みのHEATを射撃許可、という感じか。
 JS-2相手に正面射撃していいのは88mm以上のみ、75mmL70は側面射撃なら可。T-34/85相手に正面射撃するのは75mmL70で、75mmL48は側面射撃なら可、という基本方針とする。避難民の輸送は司令官閣下のAARを参考に渋滞と全力移動を避けること、よろしい、では教育してやるか。


**戦闘詳報**
 全力での準備砲撃、火炎ロケットがJS-2を2両も撃破する幸先の良い出だし。続いてヤクトティーガーが道路上に見えるJS-2怒りの128mm砲を打ち込む。が、JS-2mの正面装甲は硬い!128mmでも2発に1発くらいしか貫通しない。88mmL71で3発に1発くらいか。
 In Coverのヤクト兄弟が5〜600mの射距離で敵戦車を攻撃する。JS-2に比べればJSU-122の正面装甲など恐れるに足らず(本当?)一度だけJS-2を撃破しきれなくなりかけたが、なんとIV駆の75mmL70が700mの距離から正面装甲を撃破!
 敵戦車の圧力が弱いおかげで、敵の歩兵の進撃も遅い。これもカチューシャの砲撃をくらうまでだろうが…。
 が、なんとカチューシャの砲撃はゲリラの支援に使われたのであった。第一防衛線のはるか後方にあきれるくらい大量のロケットが降り注ぎ、チャリ部隊、III号N、貴重な傷病兵、そして敵ゲリラもがカチューシャで吹き飛ぶ。が、部隊の密度を考えるとあんまり意味無い砲撃だったのでは…。
 カチューシャが前線に降り注がなかったおかげで、一時防衛線が極めて安定。なんとびっくり10Tまで最初の建物で敵をくい止める。ここまで保たせれば後は楽だろう、と14Tに全部隊を後退させ始める。17Tにフルチャージのロケット砲を撃たせてから砲兵陣地も撤収しようとしたところ、なんとびっくり士気崩壊で終了してしまった。
 当然全部隊が脱出完了する前なので、MV。こんな終わり方になるとは…。

感想
 カチューシャが見当外れな所に落ちたのが勝因(というか敗因というか)でしょう。結果として第一防衛線が強固すぎました。戦車の残骸やら何やらで敵の足が止まったところにフンメルと120mm迫とAUX122mmが落ちるので、ますます敵の足が止まり、渋滞するので砲撃の効果が増し…、という良いサイクルに入ったのはいいものの、敵をやっつけすぎました。ヤクトティーガーはJS-2の122mm砲を5発ぐらい喰らいましたが、無傷でした。すげえ。
 
 キャンペーン感想は別の項目に。

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Re: Das Reich #41

Post by apricot » 2012.Jul.28(Sat) 04:53

すっかり悪名高くなった我がapricot大隊はさっさと逃げたいところですが、ラストなのでしんどくなるまではテキトーに足止めすることにしませう。

当然ながら歩兵は道路わきの植え込みに忍ばせる。2本の道路の間の中央地帯にも1個小隊と特殊部隊、さらに臼砲ティーガーを配置。
道路の後方には重装甲部隊を配置してばかのひとつ覚えで真っ向勝負。最後の戦車戦じゃい(/・・)/
後方への警戒は、偵察能力・戦闘能力・移動能力のバランスがよいバイク兵に行わせる。
では開始( ・・)ノ

視界がよいので1000mの距離から狙撃しているけども、その装甲の抜けないこと抜けないこと(^^;。明らかに修正後の装甲値が2倍近くに跳ね上がってて、傾斜装甲の優秀さがうかがえる。結局まともに抜けるのはティーガー2とヤークトティーガーくらいな状態。

そして両翼の味方歩兵の練度の低さも頭が痛い。とにかく射撃が当たらない、当てられるとごりごり削れるのでそう長く持ちそうにない。
きっとこいつらは懲罰部隊に違いない。前線にほっぽってさっさと撤収しよう(^^ゞ

第9ターンに総員退却命令を出す。まだ難民や書類が出きってないが、運がよければ逃げきれるだろう。幸運を祈る( ・・)/~

コア歩兵は輸送車に乗せ、装甲部隊をしんがりにしつつ砲撃で退却を助ける。

第19ターンについに脱出するべき部隊すべてが撤収を完了する。
懲罰部隊は全面崩壊しつつもよく時間を稼ぎ、中にはパンツァーファウストでIS-2を2輌も破壊した分隊もあるぐらいだった。

散発的に戦闘が続いたまま第24ターン終了時(25ターン開始時)に終了。


スコア: 57327 : 10048(DV)
味方損害:Men286 Art7 AFV1
敵損害:Men1236 Art4 AFV26
コア損害:
なし

って、まだ続くんかい(^^ゞ
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