Das Reich #19
Posted: 2005.Jan.30(Sun) 20:18
?*39- Das Reich #19 Operation Zitadelle: The opening moves
?所要時間 15時間
?難易度 5/5
?設定 推奨設定(Rarity,C&C オフ)
1943年7月5日0800時 ベレソフ近郊クルスク突出部南端 有効視界27 ターン40 Assault
【アップグレード】
<変更>
1×Pzkpfw-IVe → Tiger IE(early)
1×Marder III(H) → Panther D
1×Sdkfz-7/1 → Panther D
1×Maultier PsW-42 → Wurfrahmen 40
1×StuIG 33B → Brummbaer
予算800円。まずティーガー戦車隊を完成させる。一発も撃つ機会のなかったマルダーとほとんど役にたたなかった4連対空をパンサーに。きっとクルスク戦では装甲の薄い車輌は使えないだろうと予想。せっかく変更したモウルティアをヴュルフラーメンに戻す。経験値は惜しいがやはり火炎ロケットは捨てがたい。そして足の遅い重突撃歩兵砲33Bはブルムベアに進化。
【現編成】
I 司令部および砲兵隊
1×HQ
1×Ammo Carrier
3×Sdkfz 251/2
2×PzA LrS(f)
2×Wurfrahmen 40
II 偵察隊
3×GE Mtrcy Sqd
3×GE Cavalry
III 歩兵中隊
1×SS Rifle Sqd(中隊長)
3個歩兵小隊
歩兵小隊の構成は
1×SS Rifle Sqd(小隊長)
3×SS Rifle Sqd
1×SS MG42 MMG
3×GE Spec Ops Sqd
3×GE Eng FT Sqd
IV 戦車隊
5×Tiger IE(early)
2×Panther D
1×Flammpanzer II
1×Brummbaer
そろそろキャンペーンも折り返し地点なので編成をおさらい。戦闘団の眼となる偵察隊は、序盤にオートバイと騎兵に変更したまま落ち着く。整地ではオートバイ、森林や荒地では騎兵の機動力が光る。しばらく壊滅してないので経験値はいずれも95以上。
中核となるSS歩兵中隊は、最初にATRを火炎放射工兵に変更した以外はMG34からMG42へのマイナーチェンジのみ。さすがにSS歩兵がいないとダスライヒとは言えないだろうということで、SS歩兵には手をつけていない。面白いことに、同じSS歩兵でも常に激戦地に回される第一小隊は経験値100越えが多く、予備隊扱いの多い第三小隊は80台後半をうろうろ。常に活躍の機会がある特殊部隊は3ユニットとも経験値105以上。
砲兵隊の充実はめざましい。全て自走可能で陣地転換が容易なのが最大の特徴。射程は短いが狙いは正確で保有弾数の多い自走81mm迫、150mmの割には精度が良く射程の長いロレーヌ、射程は短く6ターンに一回しか撃てないが破壊力は絶大な28cmロケット。お互いの弱点を補い合うバランスの良い砲兵隊だと自画自賛。
肝心の戦車隊は主力ティーガー小隊がやっと完成したばかり。短砲身4号では厳しい面も多かったが、これからは無敵ぶりを発揮できるはず。ただ88mm砲は周辺HEXに損害を与えるので、近接歩兵支援としては使いにくい。そこで75mmのパンサーを導入。走攻守のバランスが取れ使い勝手は良いが、何分いままで輸送車だったので経験値は最低レベルの70台。
ワンポイントリリーフ的な使い方をしてきた火炎放射戦車は順調に成長し経験値102。扱いが難しく活躍の機会は少ないが、ここぞという場面では欠かせない存在。すでに旧式化しているが火炎放射戦車の中で最も攻守のバランスがよく、変更がためらわれる。実験車輌枠として変更を繰り返してきたブルムベアは、経験値90で意外にもキルスコア48と戦闘団トップ3に入る活躍。重歩兵砲になってからの敵歩兵がぶり寄り戦術が功を奏したようだ。アップグレードの楽しみはほとんどコイツだけなので、今後もイロモノ系として変更を繰り返そう。
現時点での編成はおおむね満足。ただFOを無くしたのが微妙に失敗だったかも。C&CはオフなのでFOがいなくても砲撃自体に支障はないが、遅延時間の操作は難しい。仕方なく各砲が自ら砲撃命令を出しているが、これが結構面倒くさい。やはり優秀なFOがいた方がゲームが楽に進められるのは間違いない。もう一つ欲を言うなら、あと2〜4ユニットくらいコマがあったらよかった。イロモノ的に自走対空や対戦車砲、駆逐戦車なんかがあると面白くなると思う。ユニットが少ないと動かすのが楽というメリットは大きいけど。
【任務】
<歴史的背景>
1943年7月、チタデル作戦が発動された。ダスライヒSS師団は、LAHおよびトーテンコープフSS師団とともにクルスク突出部南翼への攻撃の先鋒を務めた。ソ連軍はこの攻勢作戦に気づいており、充分な迎撃準備を整えていた。
<情報レポート>
昨晩のうちに工兵隊は地雷原に通路を開いている。探知した地雷原および貴官が利用できる通路はマップテキストに示している。この地区には複数の塹壕線があり敵は縦深陣地を築いている。敵はパックフロント戦術に長けており、重要エリアには対戦車砲が集中配備されていると予想される。また、戦車壕で待ちかまえている戦車も存在する模様。両陣営とも充分な準備時間があったため、盤外砲の弾薬は通常よりも多く保持している。
<命令>
貴官は1個工兵大隊およびダス・ライヒ師団のティーガー中隊を含む1個装甲大隊の増強を受けたSS装甲擲弾兵連隊を指揮する。目標は次の通り。
1. 防御線を突破し道路を確保すること。この道路は我が軍の補給ルートとして必要である。
2. ベレソフ市街を奪取せよ。ベレソフはこの重要道路の要衝である。
3. 装甲大隊ユニットを作戦可能なままマップ上端から離脱させよ。これらのユニット価値は増加してある。
<ヒント>
注意深く慎重に行動せよ。貴官には60ターン分の充分な弾薬を持った砲兵が与えられる。これを利用するのだ!戦車は使用可能な状態を維持せよ。弾薬輸送トラックも重要だ。弾薬輸送トラックは貴官の持つ迫撃砲や装甲ユニットへの弾薬補給が可能だ。60ターンは非常に長い。厳しい塹壕戦を戦う間に弾薬が枯渇する恐れがあることを忘れるな。
【作戦と配置】
マップを一目見て絶句。3画面に渡る縦長マップ。南北を貫く一本道とそれを横切る何重もの塹壕と有刺鉄線。点在する地雷原と見るからに怪しい高地。40ターンに高視界。そしておよそ連隊規模もある自軍ユニット。これだけのAUX戦力をくれるということは敵はいったいどのくらいいるのだ?いや、そんなことよりもこのシナリオをやり遂げるのに何時間かかるのだ?!ゲームにかかる時間は長く人生は短い。いいのか俺?
週末を待って気持ちを落ち着けて再開。膨大な時間を費やしてRSをやり遂げたじゃないか。いいのだ、俺。突進すべし・・・。状況から見て優先すべき目標は自動的に決まる。コアの温存。これしかない。さらに言うなら落ち着いて時間をかけながら進めることだ。ここでわずかな時間を惜しむあまりいい加減にやると、コアがぼろぼろ壊滅してキャンペーン半ばでゲーム放棄の可能性もある。挙げ句にまた最初からやりなおそっ!なんて思った日にはどれだけの時間が無駄になることだか。
地雷原は三箇所で切り開かれ、AUXユニットは左右中央の三方面に整然と並んでいる。最前線には機械化偵察小隊、直後に徒歩工兵中隊と歩兵中隊、その後ろに機械化歩兵中隊だ。道路沿いの中央部にはさらに装甲大隊が構えているが、左右には装甲部隊はいない。適当に割り振れということか。
とりあえずコア砲兵陣地を最前面中央に配置。いずれ迫撃砲の射程が足りなくなることはわかっているので、できるだけ前に出しておく。AUXの補給車と盤内砲は全てここに集結させ、一大砲兵陣地を作ることにする。コア歩兵用のHTも用意してあるので、コア歩兵も適当に配置。コイツらは温存策を取るためAUXの最後尾で進撃することとする。コア戦車隊は左翼を担当。適当に配置。
じっくりと考えた結果、作戦は以下の通り。なにぶんマップが大きいので横一線で前進すると砲兵の支援が薄くなる。そこでまず左翼と中央部で敵の第一塹壕線を突破する。目途がついたら右翼が前進。その後は状況をみて考える。しかし、とりあえずは徒歩のAUX歩兵を人身御供に敵の出方を探らなければならない。
砲撃照準は10箇所。中央道路の要所を中心に、目立つ塹壕や高地付近に割り振る。事前砲撃は煙幕弾を左翼と中央の第一線塹壕手前の有刺鉄線に集中。いかに完璧に目隠しするかが重要になるだろう。
【戦闘経過】
最前線のAUX歩兵隊が慎重に前進。しかし完璧に見られている。どうやら敵は各方面に斥候を出して、こちらの動きを監視しているらしい。事前砲撃で飛ばした航空偵察は第一塹壕付近でトーチカや対戦車砲を発見したが、集中砲火を浴びて撃墜された。再び飛行経路を変えて航空偵察を試みるが、またしてもすぐに撃墜・・・。いかん。敵は予想以上に対空砲を含む直射砲を配置している。なんとしても遠距離での交戦は避けなければ。
最前線ではちらほらと敵斥候を発見。イヤらしいことに地雷原の奥に隠れていて簡単には近づけない。試しに工兵隊が地雷原に踏み込むと本当に一面地雷!それでも何とか撃退していくが、遅かったようだ。こちらの最前線にロケット砲から小口径の迫撃砲まで敵の大砲撃が延々と降り注ぐ。特に前進も攻撃も積極的にしなかった右翼の被害は甚大。一個歩兵小隊分の戦力が一挙に消えた。いか〜ん!動き回るか姿を見せないかどちらかを徹底しなければ。これは思いの外厳しい戦いになりそうだ。
左翼と中央では煙幕の目隠しが功を奏して、斥候排除後は比較的速やかに前進。塹壕線まであと一歩。もちろん塹壕の背後(北側)にも煙幕を張り巡らし、敵の援護射撃も遮断しておく。塹壕に充分に砲撃を浴びせていざ突入。順調に敵歩兵を追い出していくが、最初に突入する偵察隊の損害が痛い。もともと4人しかいないのに一人また一人と削られていく。第一線でこれだけの損害を出しては最終ラインに突入する頃には・・。
敵は各所で巧妙なキルゾーンをつくって待ち受けている。トーチカ、対戦車砲、対空砲、機関銃、歩兵、そして戦車。ありとあらゆる種類の兵科が交叉射撃や援護射撃ができる配置になっている。この罠にはまるのを防ぐには充分な煙幕が必要だ。接近するための煙幕、敵後方の視界を遮断するための煙幕、突入直前の砲撃。ある一区域を制圧するためにはこの三種類の準備砲撃が必要で、いくらAUX砲兵が豊富とはいっても、一度に突破できる範囲は限定される。
周辺の敵を一掃したつもりでも安心してはいけない。サイズの小さいATRや機関銃だけでなく、塹壕化している対空砲・対戦車砲、親衛歩兵なんかは信じられないくらい姿を見せない。*マークが付かないからといって通過すると、ピヨっていた敵が次のターンで息を吹き返し後方から射撃を浴びることになる。歩兵の横隊が何重にも視界チェックしないと安心はできないのだ。
順調に第一塹壕線を抜いても、問題はこれから先の長い道のりだ。まず直面するのは最前線にいたAUX徒歩歩兵をどう前進させるかという問題。徒歩移動は論外だ。ただでさえ足が遅いのに彼我の大砲撃で地面はぼこぼこになりほとんど進めない。後ろに控える機械化歩兵と戦車が渋滞を起こしている所に大砲撃を食らうのは避けたい。最も手っ取り早いのは戦車に乗せることだ。しかし小隊ごとに整然と、というわけにはいかない。戦車の数は全然足りないし、戦車には戦車の仕事があるのだ。しかし置いていくのも勿体ない。結局、乗せられるヤツに乗せられるだけ乗せるしかない。
塹壕とクレーターだらけの地形は貴重なハーフトラックや戦車も故障させてしまう。全速移動は厳禁だ。とは言っても、第二塹壕線を越えた頃には一部のハーフトラックはピストン輸送専門になってしまう。この頃には歩兵ユニットの戦力は激減し、1台のHTで歩兵が3ユニット積めることも珍しくない。こうなるともう小隊ごとに運ぶのは不可能だが、気がついた時はできるだけ近くの戦線に運ばないといけない。小隊長と離れすぎたユニットは抑圧回復にまず失敗する。
そしてそろそろ砲兵陣地も前進する必要がある。迫撃砲とロケット砲の射程が全然足りないのだ。砲兵陣地の転換にはコツがある。まず射程測定用の迫撃砲1輌が先行し、その後を補給車隊が道路を一気に北上していく。測定用の迫撃砲は毎ターン前進しながら射程距離を計測し、最前線の移動速度を考慮してしばらくの間砲撃できる位置を決定する。そこが次の砲兵陣地だ。補給車が前進を続ける間、後方に残した砲兵隊は可能な限り砲撃を続ける。完全に射程が足りなくなるか弾が切れると、ようやく前進開始だ。これで砲撃の切れ目を最小限にして陣地転換できる。
こうして膨大な手間をかけ、幾多の犠牲者と脱落者を出しながら第三・第四塹壕線を突破すると、ようやく市街地に突入することになる。左右両翼は再び広大な地雷原なので、横一杯に展開した部隊は一旦戦線を縮小しなければいけない。攻略開始前に大半の歩兵を集結できれば市街制圧はそんなに難しくはない。コア歩兵はここで投入すべきだろう。ただし、市街地では予想通り親衛歩兵とダグイン戦車が手ぐすね引いて待っている。もちろんトーチカと対空・対戦車砲もだ。砲撃を怠れば手痛い損害を受ける。万全の体勢で待ちかまえている親衛歩兵に燃やされて一撃死するよりは、盤外105mm砲の近接支援による誤爆の方がマシだろう。
市街地の半ばになると、左右両翼は再び横一杯に展開する。市街後方の両翼にある高地を制圧し、その後方にあるだろう砲兵陣地を蹂躙するためだ。この広大な範囲に十分な煙幕を展開するのは難しいが、高地上には予想通りの敵が待っている。この辺になると戦車に乗せた歩兵はごちゃごちゃになる。もはや所属小隊など構っていられない。手近にいる損害が少ないSS歩兵か工兵を選んで乗せていくことになる。通常、砲兵陣地の蹂躙は簡単な任務だが、このシナリオでは非常に危険な任務だ。塹壕化している76.2mm野砲は歩兵が隣接しても見えず、あらゆる戦車を簡単に粉砕する。
中央部の最前線が市街北端に辿り着けば、ゴールは目の前だ。ここからは新たな目標、戦車隊と補給車隊の離脱を目指す。もちろん、左右両翼の部隊が予定通りに側面の敵を一掃していればの話だ。脱出HEXはマップ上端に見えている、しかしここまで来ても相変わらずどこからか常に見られている。私の場合はここでサプライズがあった。ダグインしていただろう敵戦車が実に見事なタイミングで一斉に飛び出してきたのだ。突出していたハーフトラックは全滅。AUX戦車数輌がゴール目前で機関故障を起こした。
長くなったが実はここまででわずか(?)17ターン。20ターンでめぼしい敵はほぼ一掃した。脱出任務を最大限続けるため、最後のVHは取らないつもりだったが、思わず踏んでしまって激しく後悔。敵司令部を発見するが遠巻きに煙幕で囲んで温存する。その間、コア部隊はうち漏らした敵を掃討しつつ、AUX部隊は可能な限り戦線脱出。最終的には敵司令部が特攻してきたのでやむなく壊滅させたが早期終了はせず。40ターンフルに使ってほとんどのユニットを脱出させることに成功。
【結果】
スコア 211121:15892(DV)
独損害:Men565、APC16、AFV10、Air3
ポ損害:Men2795、Art130、SV4、AFV49
コア損害:1×SS Rifle Sqd
【感想】
終了スコアを見て桁が間違えているのかと驚き、コア損害を確認して歩兵1つしか壊滅していないので笑ってしまいました。コア温存という方針を採ったとはいえ、中盤以降はコアとAUXを区別する余裕は全くなくなり、ほとんどの場合そのへんにいるユニットを使うという姿勢だったので、この損害の少なさはまぐれ以外のなにものでもないです。歩兵損害の大部分は砲撃と近接戦によるものでした。特に砲撃はすさまじく、カチューシャが命中すると小隊規模で戦力が減っていきます。
しかし長かった。特に序盤は1ターンで30分〜1時間、あるいはもっとかかったターンもあったと思います。ユニットをどこにどういう順番で動かし、誰から攻撃するかという点に悩むので時間がかかります。一番面倒なのは、直接戦闘に関わらない部隊を前進させる作業でした。しかし序盤からこの作業を怠ると、中盤以降はかなり苦しくなると思われます。40ターンありますが、実質的には20ターンまでに戦闘の決着は着くと思います。後は脱出させる作業が延々と続きました。
やり終えた率直な感想は、よくこんなシナリオ作れたな!です。プレイするのも大変ですが、作るのはずっと大変だったと思います。超大マップでユニット数も砲兵も多いのに、終盤までプレイバランスが破綻しない作りは奇跡的です。最初から最後まで、充分な準備を整えていたソ連縦深陣地に突入したドイツ軍部隊(特に歩兵)の苦労がしみじみと偲ばれます。凄まじい面倒臭さを差し引いても、最高難易度5を献上できる良シナリオです。
戦車隊の活躍についてはほとんど触れていませんが、戦車がいないと絶対に勝てません。戦車同士の砲撃戦はほとんど発生しませんが、塹壕を抜く歩兵支援に戦車は不可欠です。最大の敵はZis-3ですが、ここでも役立つのはやはりティーガーで、適当な距離であれば大抵の直射砲を沈黙させることができます。といっても敵の直射砲は完璧に塹壕化しているので、遠すぎれば発見できず一方的に撃たれ、近すぎれば虎でも一撃でやられてしまいます。対ソフトスキン戦が多いのでHE弾は消耗しますが、私は戦車への補給は全く行いませんでした。
このシナリオでも勝利の方程式は実にオーソドックスで、一回に制圧する範囲を限定した上で、索敵→煙幕→砲撃→索敵→歩兵→戦車→一掃という具合です。煙幕と索敵が最も重要なのは言うまでもありません。煙幕はAUX盤外砲が充分にあるので数的には余裕がありますが、戦線を広げすぎると一回あたりの煙幕密度が薄くなってしまいます。一番の問題は索敵で、ほんと感心するほど敵は上手に隠れています。偵察兵が徒歩で調べるのが一番ですが、敵が生きているとどんどんやられていくので、中盤以降は通常歩兵が偵察任務を兼ねることになります。ハーフトラックで乗り付けて降車するだけでは、発見できない敵も多いので注意が必要です。そのまま1ターン待つか、前のターンから降ろしておいて歩いて偵察しないと安心はできません。
最後に、戦闘に勝つだけではDVは取れないかも知れません。脱出任務もあるので、AUX戦車隊と補給車を脱出させるのが肝心です。特に補給車が脱出すると5000点くらいもらえるので、これを怠るとDVが怪しくなります。時間はあるので道路上以外は全速移動は避けた方が無難です。車輌ユニット全般に言えることですが、塹壕を越える時にはかなりの確率でスタックが発生します。ただし、何ターンか経てば修理できることもあるので、毎ターン開始時にメッセージを確認して動けるようになった後方車輌を忘れずに前進させなければいけません。
などなど、作業も多いですが戦闘だけでなく作戦全般に頭を使わないと勝てないのも確かなシナリオです。もう一回やりたいとは思いませんが、SPWAW史に残る大規模シナリオとして一度は攻略しておくべきシナリオかもしれません。
?所要時間 15時間
?難易度 5/5
?設定 推奨設定(Rarity,C&C オフ)
1943年7月5日0800時 ベレソフ近郊クルスク突出部南端 有効視界27 ターン40 Assault
【アップグレード】
<変更>
1×Pzkpfw-IVe → Tiger IE(early)
1×Marder III(H) → Panther D
1×Sdkfz-7/1 → Panther D
1×Maultier PsW-42 → Wurfrahmen 40
1×StuIG 33B → Brummbaer
予算800円。まずティーガー戦車隊を完成させる。一発も撃つ機会のなかったマルダーとほとんど役にたたなかった4連対空をパンサーに。きっとクルスク戦では装甲の薄い車輌は使えないだろうと予想。せっかく変更したモウルティアをヴュルフラーメンに戻す。経験値は惜しいがやはり火炎ロケットは捨てがたい。そして足の遅い重突撃歩兵砲33Bはブルムベアに進化。
【現編成】
I 司令部および砲兵隊
1×HQ
1×Ammo Carrier
3×Sdkfz 251/2
2×PzA LrS(f)
2×Wurfrahmen 40
II 偵察隊
3×GE Mtrcy Sqd
3×GE Cavalry
III 歩兵中隊
1×SS Rifle Sqd(中隊長)
3個歩兵小隊
歩兵小隊の構成は
1×SS Rifle Sqd(小隊長)
3×SS Rifle Sqd
1×SS MG42 MMG
3×GE Spec Ops Sqd
3×GE Eng FT Sqd
IV 戦車隊
5×Tiger IE(early)
2×Panther D
1×Flammpanzer II
1×Brummbaer
そろそろキャンペーンも折り返し地点なので編成をおさらい。戦闘団の眼となる偵察隊は、序盤にオートバイと騎兵に変更したまま落ち着く。整地ではオートバイ、森林や荒地では騎兵の機動力が光る。しばらく壊滅してないので経験値はいずれも95以上。
中核となるSS歩兵中隊は、最初にATRを火炎放射工兵に変更した以外はMG34からMG42へのマイナーチェンジのみ。さすがにSS歩兵がいないとダスライヒとは言えないだろうということで、SS歩兵には手をつけていない。面白いことに、同じSS歩兵でも常に激戦地に回される第一小隊は経験値100越えが多く、予備隊扱いの多い第三小隊は80台後半をうろうろ。常に活躍の機会がある特殊部隊は3ユニットとも経験値105以上。
砲兵隊の充実はめざましい。全て自走可能で陣地転換が容易なのが最大の特徴。射程は短いが狙いは正確で保有弾数の多い自走81mm迫、150mmの割には精度が良く射程の長いロレーヌ、射程は短く6ターンに一回しか撃てないが破壊力は絶大な28cmロケット。お互いの弱点を補い合うバランスの良い砲兵隊だと自画自賛。
肝心の戦車隊は主力ティーガー小隊がやっと完成したばかり。短砲身4号では厳しい面も多かったが、これからは無敵ぶりを発揮できるはず。ただ88mm砲は周辺HEXに損害を与えるので、近接歩兵支援としては使いにくい。そこで75mmのパンサーを導入。走攻守のバランスが取れ使い勝手は良いが、何分いままで輸送車だったので経験値は最低レベルの70台。
ワンポイントリリーフ的な使い方をしてきた火炎放射戦車は順調に成長し経験値102。扱いが難しく活躍の機会は少ないが、ここぞという場面では欠かせない存在。すでに旧式化しているが火炎放射戦車の中で最も攻守のバランスがよく、変更がためらわれる。実験車輌枠として変更を繰り返してきたブルムベアは、経験値90で意外にもキルスコア48と戦闘団トップ3に入る活躍。重歩兵砲になってからの敵歩兵がぶり寄り戦術が功を奏したようだ。アップグレードの楽しみはほとんどコイツだけなので、今後もイロモノ系として変更を繰り返そう。
現時点での編成はおおむね満足。ただFOを無くしたのが微妙に失敗だったかも。C&CはオフなのでFOがいなくても砲撃自体に支障はないが、遅延時間の操作は難しい。仕方なく各砲が自ら砲撃命令を出しているが、これが結構面倒くさい。やはり優秀なFOがいた方がゲームが楽に進められるのは間違いない。もう一つ欲を言うなら、あと2〜4ユニットくらいコマがあったらよかった。イロモノ的に自走対空や対戦車砲、駆逐戦車なんかがあると面白くなると思う。ユニットが少ないと動かすのが楽というメリットは大きいけど。
【任務】
<歴史的背景>
1943年7月、チタデル作戦が発動された。ダスライヒSS師団は、LAHおよびトーテンコープフSS師団とともにクルスク突出部南翼への攻撃の先鋒を務めた。ソ連軍はこの攻勢作戦に気づいており、充分な迎撃準備を整えていた。
<情報レポート>
昨晩のうちに工兵隊は地雷原に通路を開いている。探知した地雷原および貴官が利用できる通路はマップテキストに示している。この地区には複数の塹壕線があり敵は縦深陣地を築いている。敵はパックフロント戦術に長けており、重要エリアには対戦車砲が集中配備されていると予想される。また、戦車壕で待ちかまえている戦車も存在する模様。両陣営とも充分な準備時間があったため、盤外砲の弾薬は通常よりも多く保持している。
<命令>
貴官は1個工兵大隊およびダス・ライヒ師団のティーガー中隊を含む1個装甲大隊の増強を受けたSS装甲擲弾兵連隊を指揮する。目標は次の通り。
1. 防御線を突破し道路を確保すること。この道路は我が軍の補給ルートとして必要である。
2. ベレソフ市街を奪取せよ。ベレソフはこの重要道路の要衝である。
3. 装甲大隊ユニットを作戦可能なままマップ上端から離脱させよ。これらのユニット価値は増加してある。
<ヒント>
注意深く慎重に行動せよ。貴官には60ターン分の充分な弾薬を持った砲兵が与えられる。これを利用するのだ!戦車は使用可能な状態を維持せよ。弾薬輸送トラックも重要だ。弾薬輸送トラックは貴官の持つ迫撃砲や装甲ユニットへの弾薬補給が可能だ。60ターンは非常に長い。厳しい塹壕戦を戦う間に弾薬が枯渇する恐れがあることを忘れるな。
【作戦と配置】
マップを一目見て絶句。3画面に渡る縦長マップ。南北を貫く一本道とそれを横切る何重もの塹壕と有刺鉄線。点在する地雷原と見るからに怪しい高地。40ターンに高視界。そしておよそ連隊規模もある自軍ユニット。これだけのAUX戦力をくれるということは敵はいったいどのくらいいるのだ?いや、そんなことよりもこのシナリオをやり遂げるのに何時間かかるのだ?!ゲームにかかる時間は長く人生は短い。いいのか俺?
週末を待って気持ちを落ち着けて再開。膨大な時間を費やしてRSをやり遂げたじゃないか。いいのだ、俺。突進すべし・・・。状況から見て優先すべき目標は自動的に決まる。コアの温存。これしかない。さらに言うなら落ち着いて時間をかけながら進めることだ。ここでわずかな時間を惜しむあまりいい加減にやると、コアがぼろぼろ壊滅してキャンペーン半ばでゲーム放棄の可能性もある。挙げ句にまた最初からやりなおそっ!なんて思った日にはどれだけの時間が無駄になることだか。
地雷原は三箇所で切り開かれ、AUXユニットは左右中央の三方面に整然と並んでいる。最前線には機械化偵察小隊、直後に徒歩工兵中隊と歩兵中隊、その後ろに機械化歩兵中隊だ。道路沿いの中央部にはさらに装甲大隊が構えているが、左右には装甲部隊はいない。適当に割り振れということか。
とりあえずコア砲兵陣地を最前面中央に配置。いずれ迫撃砲の射程が足りなくなることはわかっているので、できるだけ前に出しておく。AUXの補給車と盤内砲は全てここに集結させ、一大砲兵陣地を作ることにする。コア歩兵用のHTも用意してあるので、コア歩兵も適当に配置。コイツらは温存策を取るためAUXの最後尾で進撃することとする。コア戦車隊は左翼を担当。適当に配置。
じっくりと考えた結果、作戦は以下の通り。なにぶんマップが大きいので横一線で前進すると砲兵の支援が薄くなる。そこでまず左翼と中央部で敵の第一塹壕線を突破する。目途がついたら右翼が前進。その後は状況をみて考える。しかし、とりあえずは徒歩のAUX歩兵を人身御供に敵の出方を探らなければならない。
砲撃照準は10箇所。中央道路の要所を中心に、目立つ塹壕や高地付近に割り振る。事前砲撃は煙幕弾を左翼と中央の第一線塹壕手前の有刺鉄線に集中。いかに完璧に目隠しするかが重要になるだろう。
【戦闘経過】
最前線のAUX歩兵隊が慎重に前進。しかし完璧に見られている。どうやら敵は各方面に斥候を出して、こちらの動きを監視しているらしい。事前砲撃で飛ばした航空偵察は第一塹壕付近でトーチカや対戦車砲を発見したが、集中砲火を浴びて撃墜された。再び飛行経路を変えて航空偵察を試みるが、またしてもすぐに撃墜・・・。いかん。敵は予想以上に対空砲を含む直射砲を配置している。なんとしても遠距離での交戦は避けなければ。
最前線ではちらほらと敵斥候を発見。イヤらしいことに地雷原の奥に隠れていて簡単には近づけない。試しに工兵隊が地雷原に踏み込むと本当に一面地雷!それでも何とか撃退していくが、遅かったようだ。こちらの最前線にロケット砲から小口径の迫撃砲まで敵の大砲撃が延々と降り注ぐ。特に前進も攻撃も積極的にしなかった右翼の被害は甚大。一個歩兵小隊分の戦力が一挙に消えた。いか〜ん!動き回るか姿を見せないかどちらかを徹底しなければ。これは思いの外厳しい戦いになりそうだ。
左翼と中央では煙幕の目隠しが功を奏して、斥候排除後は比較的速やかに前進。塹壕線まであと一歩。もちろん塹壕の背後(北側)にも煙幕を張り巡らし、敵の援護射撃も遮断しておく。塹壕に充分に砲撃を浴びせていざ突入。順調に敵歩兵を追い出していくが、最初に突入する偵察隊の損害が痛い。もともと4人しかいないのに一人また一人と削られていく。第一線でこれだけの損害を出しては最終ラインに突入する頃には・・。
敵は各所で巧妙なキルゾーンをつくって待ち受けている。トーチカ、対戦車砲、対空砲、機関銃、歩兵、そして戦車。ありとあらゆる種類の兵科が交叉射撃や援護射撃ができる配置になっている。この罠にはまるのを防ぐには充分な煙幕が必要だ。接近するための煙幕、敵後方の視界を遮断するための煙幕、突入直前の砲撃。ある一区域を制圧するためにはこの三種類の準備砲撃が必要で、いくらAUX砲兵が豊富とはいっても、一度に突破できる範囲は限定される。
周辺の敵を一掃したつもりでも安心してはいけない。サイズの小さいATRや機関銃だけでなく、塹壕化している対空砲・対戦車砲、親衛歩兵なんかは信じられないくらい姿を見せない。*マークが付かないからといって通過すると、ピヨっていた敵が次のターンで息を吹き返し後方から射撃を浴びることになる。歩兵の横隊が何重にも視界チェックしないと安心はできないのだ。
順調に第一塹壕線を抜いても、問題はこれから先の長い道のりだ。まず直面するのは最前線にいたAUX徒歩歩兵をどう前進させるかという問題。徒歩移動は論外だ。ただでさえ足が遅いのに彼我の大砲撃で地面はぼこぼこになりほとんど進めない。後ろに控える機械化歩兵と戦車が渋滞を起こしている所に大砲撃を食らうのは避けたい。最も手っ取り早いのは戦車に乗せることだ。しかし小隊ごとに整然と、というわけにはいかない。戦車の数は全然足りないし、戦車には戦車の仕事があるのだ。しかし置いていくのも勿体ない。結局、乗せられるヤツに乗せられるだけ乗せるしかない。
塹壕とクレーターだらけの地形は貴重なハーフトラックや戦車も故障させてしまう。全速移動は厳禁だ。とは言っても、第二塹壕線を越えた頃には一部のハーフトラックはピストン輸送専門になってしまう。この頃には歩兵ユニットの戦力は激減し、1台のHTで歩兵が3ユニット積めることも珍しくない。こうなるともう小隊ごとに運ぶのは不可能だが、気がついた時はできるだけ近くの戦線に運ばないといけない。小隊長と離れすぎたユニットは抑圧回復にまず失敗する。
そしてそろそろ砲兵陣地も前進する必要がある。迫撃砲とロケット砲の射程が全然足りないのだ。砲兵陣地の転換にはコツがある。まず射程測定用の迫撃砲1輌が先行し、その後を補給車隊が道路を一気に北上していく。測定用の迫撃砲は毎ターン前進しながら射程距離を計測し、最前線の移動速度を考慮してしばらくの間砲撃できる位置を決定する。そこが次の砲兵陣地だ。補給車が前進を続ける間、後方に残した砲兵隊は可能な限り砲撃を続ける。完全に射程が足りなくなるか弾が切れると、ようやく前進開始だ。これで砲撃の切れ目を最小限にして陣地転換できる。
こうして膨大な手間をかけ、幾多の犠牲者と脱落者を出しながら第三・第四塹壕線を突破すると、ようやく市街地に突入することになる。左右両翼は再び広大な地雷原なので、横一杯に展開した部隊は一旦戦線を縮小しなければいけない。攻略開始前に大半の歩兵を集結できれば市街制圧はそんなに難しくはない。コア歩兵はここで投入すべきだろう。ただし、市街地では予想通り親衛歩兵とダグイン戦車が手ぐすね引いて待っている。もちろんトーチカと対空・対戦車砲もだ。砲撃を怠れば手痛い損害を受ける。万全の体勢で待ちかまえている親衛歩兵に燃やされて一撃死するよりは、盤外105mm砲の近接支援による誤爆の方がマシだろう。
市街地の半ばになると、左右両翼は再び横一杯に展開する。市街後方の両翼にある高地を制圧し、その後方にあるだろう砲兵陣地を蹂躙するためだ。この広大な範囲に十分な煙幕を展開するのは難しいが、高地上には予想通りの敵が待っている。この辺になると戦車に乗せた歩兵はごちゃごちゃになる。もはや所属小隊など構っていられない。手近にいる損害が少ないSS歩兵か工兵を選んで乗せていくことになる。通常、砲兵陣地の蹂躙は簡単な任務だが、このシナリオでは非常に危険な任務だ。塹壕化している76.2mm野砲は歩兵が隣接しても見えず、あらゆる戦車を簡単に粉砕する。
中央部の最前線が市街北端に辿り着けば、ゴールは目の前だ。ここからは新たな目標、戦車隊と補給車隊の離脱を目指す。もちろん、左右両翼の部隊が予定通りに側面の敵を一掃していればの話だ。脱出HEXはマップ上端に見えている、しかしここまで来ても相変わらずどこからか常に見られている。私の場合はここでサプライズがあった。ダグインしていただろう敵戦車が実に見事なタイミングで一斉に飛び出してきたのだ。突出していたハーフトラックは全滅。AUX戦車数輌がゴール目前で機関故障を起こした。
長くなったが実はここまででわずか(?)17ターン。20ターンでめぼしい敵はほぼ一掃した。脱出任務を最大限続けるため、最後のVHは取らないつもりだったが、思わず踏んでしまって激しく後悔。敵司令部を発見するが遠巻きに煙幕で囲んで温存する。その間、コア部隊はうち漏らした敵を掃討しつつ、AUX部隊は可能な限り戦線脱出。最終的には敵司令部が特攻してきたのでやむなく壊滅させたが早期終了はせず。40ターンフルに使ってほとんどのユニットを脱出させることに成功。
【結果】
スコア 211121:15892(DV)
独損害:Men565、APC16、AFV10、Air3
ポ損害:Men2795、Art130、SV4、AFV49
コア損害:1×SS Rifle Sqd
【感想】
終了スコアを見て桁が間違えているのかと驚き、コア損害を確認して歩兵1つしか壊滅していないので笑ってしまいました。コア温存という方針を採ったとはいえ、中盤以降はコアとAUXを区別する余裕は全くなくなり、ほとんどの場合そのへんにいるユニットを使うという姿勢だったので、この損害の少なさはまぐれ以外のなにものでもないです。歩兵損害の大部分は砲撃と近接戦によるものでした。特に砲撃はすさまじく、カチューシャが命中すると小隊規模で戦力が減っていきます。
しかし長かった。特に序盤は1ターンで30分〜1時間、あるいはもっとかかったターンもあったと思います。ユニットをどこにどういう順番で動かし、誰から攻撃するかという点に悩むので時間がかかります。一番面倒なのは、直接戦闘に関わらない部隊を前進させる作業でした。しかし序盤からこの作業を怠ると、中盤以降はかなり苦しくなると思われます。40ターンありますが、実質的には20ターンまでに戦闘の決着は着くと思います。後は脱出させる作業が延々と続きました。
やり終えた率直な感想は、よくこんなシナリオ作れたな!です。プレイするのも大変ですが、作るのはずっと大変だったと思います。超大マップでユニット数も砲兵も多いのに、終盤までプレイバランスが破綻しない作りは奇跡的です。最初から最後まで、充分な準備を整えていたソ連縦深陣地に突入したドイツ軍部隊(特に歩兵)の苦労がしみじみと偲ばれます。凄まじい面倒臭さを差し引いても、最高難易度5を献上できる良シナリオです。
戦車隊の活躍についてはほとんど触れていませんが、戦車がいないと絶対に勝てません。戦車同士の砲撃戦はほとんど発生しませんが、塹壕を抜く歩兵支援に戦車は不可欠です。最大の敵はZis-3ですが、ここでも役立つのはやはりティーガーで、適当な距離であれば大抵の直射砲を沈黙させることができます。といっても敵の直射砲は完璧に塹壕化しているので、遠すぎれば発見できず一方的に撃たれ、近すぎれば虎でも一撃でやられてしまいます。対ソフトスキン戦が多いのでHE弾は消耗しますが、私は戦車への補給は全く行いませんでした。
このシナリオでも勝利の方程式は実にオーソドックスで、一回に制圧する範囲を限定した上で、索敵→煙幕→砲撃→索敵→歩兵→戦車→一掃という具合です。煙幕と索敵が最も重要なのは言うまでもありません。煙幕はAUX盤外砲が充分にあるので数的には余裕がありますが、戦線を広げすぎると一回あたりの煙幕密度が薄くなってしまいます。一番の問題は索敵で、ほんと感心するほど敵は上手に隠れています。偵察兵が徒歩で調べるのが一番ですが、敵が生きているとどんどんやられていくので、中盤以降は通常歩兵が偵察任務を兼ねることになります。ハーフトラックで乗り付けて降車するだけでは、発見できない敵も多いので注意が必要です。そのまま1ターン待つか、前のターンから降ろしておいて歩いて偵察しないと安心はできません。
最後に、戦闘に勝つだけではDVは取れないかも知れません。脱出任務もあるので、AUX戦車隊と補給車を脱出させるのが肝心です。特に補給車が脱出すると5000点くらいもらえるので、これを怠るとDVが怪しくなります。時間はあるので道路上以外は全速移動は避けた方が無難です。車輌ユニット全般に言えることですが、塹壕を越える時にはかなりの確率でスタックが発生します。ただし、何ターンか経てば修理できることもあるので、毎ターン開始時にメッセージを確認して動けるようになった後方車輌を忘れずに前進させなければいけません。
などなど、作業も多いですが戦闘だけでなく作戦全般に頭を使わないと勝てないのも確かなシナリオです。もう一回やりたいとは思いませんが、SPWAW史に残る大規模シナリオとして一度は攻略しておくべきシナリオかもしれません。