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Posted: 2008.Nov.17(Mon) 02:24
by domo
博士を探すためにはとにかく前に進むしかない。

やがて階段が見えた。
どうやら城の上部へと続いているようだ。

俺は階段を用心深く上がることにした。

「どこまで続いているんだろう」

それは城の地上が高いのか、それとも地下が深いのかわからないくらい階段は天まで続いているように思えた。

片手に拳銃を構えながら階段をあがる。
周りからは何も聞こえない

さらに上る

とそのときだった。
地震のような地響きが起こったのだ。

「!!」

だが地震ではなくそれはドイツ軍がこの城ごと吹き飛ばすために仕掛けた爆弾が爆発したのだとすぐにわかった。

「やばいぞ!」

城が崩れるのは時間の問題だ
俺は懸命に階段を駆け上った。

「くそう」

城壁が次第に崩れだしてきた。
そして階段を塞ぐようにして瓦礫が崩れ落ちる。

瓦礫を跳ね除けるようにして俺は地上を目指した。

「はぁはぁ」

「あともう少しだ」

「はぁはぁ」

そしてようやく地上にでた。
急いで城内から外に出る。

「GARAGARAGARA」

後ろを振り返るとあの壮大な城がほとんど崩壊していくのが見えた。

「博士・・・」

ドイツ軍は城を爆破し博士を連れ去ってしまったのだ。

米軍の部隊がすぐにやってきた。
誰もが俺が生きていることに驚いた。

司令部でさえも

しかし博士がどこに行ったのか、城の中に何があったのか、そしてノルの正体はなんだったのかはついに分からずじまいになってしまった。

この謎はいつか必ず明かされなければならない

俺はこの戦記を読んでくれている読者のためにもそう誓った

     ―  完  ―


(もう脱稿でいいやと思っておりましたが、なんとか最後までたどり着けたことに皆様に感謝します。最後まで読んでくださってありがとうございました)

(domo戦記公認読者の方々、励ましのお言葉ありがとうございました)

それではまたいつかお会いしましょう