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Posted: 2008.Oct.12(Sun) 15:00
by JMA
レンジャー壊滅してしまいましたか :sad:

こうなってくると僕ならイライラしてソ連式突撃で全滅するんですよね
AAR書いてたらそうもいかんだろうなぁ…

僕はいつも見てますよ〜レスは3回に1回くらいだけど

Posted: 2008.Oct.14(Tue) 17:53
by domo
〈米軍司令部 作戦室〉

「少佐、しばらく時間をください」

作戦参謀が少佐に時間の引き延ばしを要求している。
事態がこのようになったが、この先のことは何も考えてなかったのである。

「それしか方法はなかろう」

と少佐は言い部屋を出た。

その間にも戦況報告が入ってくる。

第2中隊がVHを確保に成功し、そしててリチャード大尉の増援部隊も西のはずれのVHを確保したという報告が入った。

つまり村にある15個のVHのうち、勝利条件である11個の確保に成功したのだ。
もちろんまだゲームは終わったわけではない。
ドイツ軍の反撃も予想されるだろう。
そのためVH付近で守備陣地を築き、敵の反撃に備えるように指示をだした。

しかし・・だ
問題は城のVHだ。
レンジャーの生き残り5名もいずれやられるだろう。
そしてこのままだといずれ城の6個のVH全てドイツ軍が確保するだろう。

これでは村のVHを全て確保したとしても意味がないことになる。
かといって村のVHを確保した部隊が城までたどり着くには時間的に余裕がない。

「ううむ・・・」

少佐は腕組をしながらしばらく考えた。

そして絞るような声を出した。

「作戦タイムだ、諸君」


(JMAさんお気遣いありがとう。ちょっとね、書き込み意欲が落ちてます。それどころかこのサイトを見る気力すら薄れてる。誰もいない月の砂漠を一人でとぼとぼ歩いてる感じ。別の言い方すれば、絶滅危惧されている動物が残り1匹になっているような感じ。
一体誰に書いているのか・・ああ、苦行だぁ)
(domo氏への励ましのお便りをお待ちしてまーす)

Posted: 2008.Oct.15(Wed) 15:59
by weide
落ち着くまであまり頻繁に見ることはできませんが、楽しみにしています  :smile:
どうか気を落とさず! 

Posted: 2008.Oct.16(Thu) 10:11
by domo
weideさん、ありがとう
僕頑張る

といいたいところですが、どう考えてもゲーム終了っぽいです。
この後の展開にあまり期待しないでくだせい。

Posted: 2008.Oct.18(Sat) 01:27
by domo
〈米軍司令部〉

22ターンを迎えた。
このままいけばあと残りは4ターンである。
だが作戦中止も考えられた。
勝てないと分かった以上、無益な戦いは避けるということだ。

だが勝つ見込みがゼロかといえばそうでもない。
レンジャー部隊は失ったがまだ本隊がある。
このまま村の残りのVHを確保し、そして城まで辿りつきドイツ軍に奪われた城のVHを再び奪還できれば勝利することは夢ではない。

もちろんその確率は極めて低いことぐらい分かっている。

「作戦中止か、それとも継続か」

少佐は悩んだ。

これ以上無益な犠牲は避けるべきだという参謀らの意見が多かった。
少佐もそう思った。

少佐が作戦中止を命令しようとしたそのときだった。

少佐の元へ一通の命令文書が届いた。

「誰からだろう・・」

こんなタイミングに誰がよこしたのだろう。
そう思いその文書が誰から送られたか確認した。

それは軍上層部と政府のある機関からであった。

「なんという・・・」

その内容には一方的な作戦の継続が指示されていた。

たとえ中隊が全滅したとしても、最後の一兵まで戦えということである。

「信じられんな・・・」

少佐は首を横に振った。

そして「諸君、作戦続行だ」と小さく声を出した。


そして再び戦場では前進が始まった。
4台のシャーマン戦車のうち、1台が88㎜砲でやられた。


残る3台のうち1台はHE弾を撃ちつくし残弾がAP弾のみになっている。

だが第2中隊と第1中隊は村に居残るドイツ兵を確実に追い払っていく。

もう両軍ともほとんど一撃で退却するほど消耗しているのだ。

こうして絶望の中、戦闘は再開された。

Posted: 2008.Oct.19(Sun) 22:20
by domo
「もう一度司令部に確認しろ!」

第2中隊のドッブス大尉は作戦命令の変更に理解ができなかった。
レンジャー部隊の壊滅によりこの作戦の失敗が明らかになった以上、まだ勝利にこだわる理由がどこにあるのか。

第1中隊のバルビン大尉とも話したが、バルビン大尉もやはり納得いってないようだった。

「大尉、司令部と無線がつながりません」

「くそっ!一体どうなっている」

もはや味方にも見放されたのではないかと誰もが思い始めていた。
しかしそうかといって責任を放棄するわけにはいかない。

こうなった以上、作戦を遂行するしか方法はない。

それがたとえ無理だと分かっていても
そして最後の一兵になろうとも


残り3ターンの米軍の任務を簡単に説明しておこう。
現在、城のVHは全てドイツ軍に奪われている。
そして村のVHは15個中、11個米軍が確保している。
残り4個のうち2個が第1、第2中隊が、そのほかの2個は第3中隊の方にVHはある。

第1中隊と第2中隊は引き続き前方にある2つのVHを目標とし、戦車と歩兵でドイツ兵を粉砕する。
そして第3中隊もハーフトラックの機動力の助けを借りて残り2つのVHを確保する。

これがうまくいけば村にある15個のVHを全て確保することになる。

「おいおい、じゃあ城のVHは?」

とお嘆きの貴兄がおられることであろう。

「そんなこたぁ、知ったこっちゃない」

そこまで責任持ちかねないということだ。

Don’t Worry Be Happy

ということらしい

Posted: 2008.Oct.20(Mon) 13:22
by domo
「中隊長!悩んでても始まらないぜ」

そう言ってきたのはシャーマン戦車の戦車長ギボンズ軍曹だった。
今回の戦記でも数度その名前が登場しているギボンズ軍曹は、なぜかこの戦場では大活躍を見せていた。

なんとキルスコアを12もつけているではないか!!
これには驚いた。
なんでもdomo氏が105㎜砲のシャーマン戦車ばかりひいきするとかで密かに対抗意識を持っていたらしい。

105㎜砲シャーマンのブローウィング軍曹のキルスコアが8であるが、それをかなり上回る戦果をあげていることになる。

そうなのだ

悩んでも始まらないのである
これは人生も同じだ

歩兵部隊の隊員の数が2名とか3名ばかりなので、危険すぎて歩兵を前に出すことができない。

もう戦車でいくしかない

「前方、Ⅳ突発見!」

「前方Ⅳ号発見!」

2台のドイツ戦車がいるではないか

西にいるシャーマン戦車とⅣ号戦車ががちんこ勝負にでた。

「DOGAAAN」

この勝負はシャーマンに軍配があがった。

もう一台のⅣ突はギボンズ軍曹がブローウィングにスコアを奪われてはならんと意地を張り勝負にでた。

だが両車命中弾を与えられず引き分け。
そのあとをブローウィングが引き継いだが、これも撃破することはできなかった。

ところがこのターンのあと悲劇が訪れる。
ドイツ軍の迫撃砲がなんとなんとdomoとジーンズ博士の2名を直撃したのである。

そしてこの2名は戦場から姿を消した・・・

Posted: 2008.Oct.21(Tue) 18:14
by domo
ジーンズ博士とdomo大尉(なぜか今回階級をつけてなかったので急きょ大尉で)は第2中隊の後方をついてきていたらしい。

そこへドイツ軍の迫撃砲が落ちてきたのだ。
だがこれはドイツ軍から見れば完全に誤射であった。
というのもその近辺には既に第2中隊の部隊はいなかったからだ。

しかしこの誤射に巻き込まれたのはあいにくdomo大尉たち2名だったとは不運極まりない。
これは多分domo氏の普段の行いが悪いからであろう。
それゆえの天罰と受け止めた方が物語りは面白い。

現場では大至急二人の捜索が行われた。

「どうだ!見つかったか」

捜索と言っても再び砲弾が落ちてくる可能性もあるため危険を侵すことができない。

司令部には二人は行方不明として報告されることになった。


「少佐、残念ですが」

「・・・・」

司令部ではジーンズ博士とdomo大尉を失くしたことで沈痛な趣きとなっていた。

少佐は今にも泣き出しそうな表情だ。

無理もない。
自らの判断が2人の死を招いたといっても過言ではないからだ。

やがて少佐は意を決したように顔を上げた。

「作戦中止だ」

あと2ターンを残していた。
だがもうこれ以上戦う意味がどこにあるのか。
少佐は自分の独断でそう命令した。

「少佐、しかし上層部からの命令はどうするつもりですか」

「だまれ!魔女の婆さんに呪われたか!」



次回domo戦記最終回!!

Posted: 2008.Oct.23(Thu) 15:46
by domo
作戦は中止され残りの2ターンは何もなく終わった。

不思議なものだ。
つい先ほどまで両軍があれほど激しい戦闘をしていたにもかかわらず、ひとたび銃声が鳴り止むと、ドイツ軍もそれに合わせるかのようにして攻撃を中止した。
村に再び静寂が戻った。
残ったドイツ軍はすでに撤退を始めただろう。

ドイツ軍が村から撤退を始めている頃、米軍は多大な犠牲を出したこの戦場を収集しようとしていた。
まだ死傷者があちこちに残っている。
そして行方不明者も

司令部から少佐自らが戦場にやってきた。

少佐は第2中隊のダッブス大尉と何か話をしながら、やがてdomo大尉とジーンズ博士の現場に赴いた。

少佐は葉巻をくわえながら、その現場をうろついた。

そして一言も何も言わずにそのままジープに乗り込んだ。

やはりdomo大尉とジーンズ博士の手がかりは何も発見されなかったそうだ。

道路上には残骸となったドイツ軍の戦車が放置されている。

野戦病院には大勢の兵士が手当てを受けていた。

「ひどいですね」

運転手がそうつぶやいた。

少佐はしばらく考え事をしていたが、急に運転手に指示をだした。


「城に行ってくれ」

「少佐、城にはまだドイツ兵がいるため行けません」

村は占領したが城のVHは全てドイツ軍に奪われた。
そのため村に残っていたドイツ兵は城内まで撤退したという。

少佐を乗せたジープは城に近づけるところまで行き、そこでジープを止めた。
ジープの先には城につながるたった一本の道があるだけだった。

少佐はジープを降りた。

そして難攻不落の城をいまいましく眺めた。

雨が落ちてきた。

城は煙でくすぶっているが城内は無事なのだろう。
ポケットに手を突っ込んだまま葉巻から煙をふぅーと吐き出した。

煙がむなしく雨に打たれながら空に昇っていった。


         ― 完 ―

Posted: 2008.Oct.24(Fri) 13:12
by JMA
お疲れ様でした! :salut
博士と大尉が吹っ飛ぶとは予想外のラストですね
さすがに独SSと虎達は強い…

さて・・・自分も何かシナリオやってこようかな

Posted: 2008.Oct.24(Fri) 16:26
by 正二面体
 大変お疲れ様でした。1度もコメントしていませんでしたが、最初から最後まで読んでいました。

 今回は、次から次へと(敵、味方ともに)増援が現れて、かなり大変だったと思います。

 私としては、城の中に何があったのか、オチが非常に気になるのですが、いつか明かされるのですか?もしや、あの二人が、行方不明になったことが関係しているのでは……。

 次回作も、非常に期待して待っています。

Posted: 2008.Oct.27(Mon) 03:25
by domo
― 追記 ―

「domo君、こっちだ!」

俺とジーンズ博士は狭くて暗い地下道にいた。

そうなのだ。
俺たちは生きている。

(砲撃のあったのは本当に事実でその砲撃で2人はやられてしまいました)

砲撃があった瞬間、我々は秘密の地下通路へと非難したのであった。
この地下通路を知っていたのはジーンズ博士であり、博士の話ではこの地下通路は城にまで通じているという。

とにかく命拾いをした。

だが外はどうなっているのか一切わからなかった。

果たして米軍は勝ったのか、それとも負けたのか・・・
無線機さえ持っていない我々には確認しようがなかった。


「博士、ちょっと待ってください」
「我々2人だけでどうしろというんです?」

「domo君、君は何もしらんでいい」

博士の言葉の意味が俺にはよくわからなかった。
この期に及んで知らなくていいとは一体何を言っているんだ、このくそじじいは・・

「さあ、急ごう」

博士は先を急ぎたいらしく一人で歩き始めた。
なにやら元気になった様子でもある。

だが地下通路は暗くて気味が悪かった。
こんなところに一人置いてけぼりにされるのはごめんだ。

俺は博士の後を黙って歩いた。

Posted: 2008.Oct.28(Tue) 01:55
by domo
どれくらい歩いただろうか

地下通路の入り口から城までの距離を単純に計算したら、もう着いてもおかしくはない。

だが暗闇の中を歩くのは距離感が全くつかめなかった。

「domo君、武器は持っておるか」

ジーンズ博士が急に俺にそう言った。

もちろん腰には拳銃はあるが武器らしいものはそれぐらいだ。

「ドイツ兵ですか?」

「いや、そうとも限らん」

城に近づいたのだ。

いやもう城の内部にいるのかもしれない。

俺は拳銃を手にした。

博士は手に持ったライターで通路の中の壁を手探りでさぐりながら何かを探していた。

そして扉のようなものを見つけたかと思うとそれを押した。

博士は扉を開け中に入っていった。

俺も取り残されまいと博士の後に続く。

空間が広がったような気がした。

これは部屋だと思った。

「いよいよだ」

ついに「ノル城」に我々は潜入した。

Posted: 2008.Nov.02(Sun) 02:21
by domo
「ノル城」と呼ばれる城が歴史に名を残したことはない。
フランスの片田舎にあるこの城は戦争が始まる前は当代の城主がいたそうだ。

しかし戦争が始まりドイツ軍のフランス侵攻が始まりフランスを占領すると、ヒトラーはこの城に兵を派遣した。
だが兵と共に考古学者やら、研究者、それにゲシュタポまでもがこの城に招かれた。

そしてこの城で極秘の調査と研究が行われた。
そのことが米軍の耳に入ったのは、最近この付近の村で異常現象が起こるという情報が寄せられたからであった。

どんな現象なのか、それは詳しくは分からない。
ただこの世界大戦の最中だ、ちょっとぐらい異常現象が起きたとしても誰も驚きはしないだろう。

なのにだ。
この村に近づいた米軍が目にした光景は彼らの想像をはるかに超えたものであったらしい。

そのためこの城に詳しい人物に話を聞いたところ、どうやらこの城の中には未だかつて人類が知らないある物が存在するというのだ。

もしそれがヒトラーの手に渡り、活用されたら大変なことになる。
何としてもそれだけは食い止めなければならない。

そのために本国からはるばるジーンズ博士が呼ばれたというわけだ。

その博士が急に無言になった。
「ノル城」に入ってから、博士の様子がおかしい。

「博士、大丈夫ですか」

俺の言葉が耳に入っていない感じだ。
だが俺はそんな博士の後を警戒しながらついている。

一瞬、後方で物音がした。
俺は振り返って物音の方向に銃を向けた。

だが誰もいない。

「気のせいか」

俺は再び前を向いたときあぜんとした。
博士の姿がどこにも見えなかったからである。

「しまった!!」

博士を見失った。
だがほんの一瞬でそんなに遠くまでいけるはずがない。
それにこの通路には隠れるような場所はない。
もしや壁に隠し扉があるのではないかと思い探したが無駄だった。

「どうなっちまったんだ」

博士は消えてしまった。
そして俺は一人城の中に残された。


(予想外の展開に結末が見えない!domo氏もここまでか!!)

Posted: 2008.Nov.11(Tue) 23:08
by weide
激動のクライマックスに期待!