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ちわ

Posted: 2008.Mar.26(Wed) 23:14
by domo
ソ連軍の懲罰大隊に続いて今度はSNG小隊、ライフル小隊も前進してきた。
もはや工場の北からの景色はソ連軍の歩兵で埋め尽くされた。

そして北だけでなく北西のルートからもソ連軍の歩兵部隊が続々と現れてきている。
しかし北西のルートは88㎜対戦車砲がにらみをきかしていた。

「DOGAAAAN !」
次々と88㎜砲から榴弾が敵歩兵に放たれる。

その横では移動不能になっているⅣ号戦車も待機中だ。
もちろんⅣ号戦車の75mm主砲はすでにいつでも発射できるようになっている。
だがあくまでも敵戦車が現れるのを待っているのだ。
もし敵歩兵に対して臨機射撃を撃ちつくしてしまえば、そのあとに戦車が出てきても機銃でしか応戦できなくなってしまっては戦車長として失格である。
(というのもAIは大体、戦車は歩兵の後に動かしてくることが多い。こういうAIの癖も頭に入れておかなくてはよい戦車乗りにはなれないのだ)

そして北東からもソ連軍は攻撃してきた。
砲煙で視界の利かない北東ルートは放棄された旧工場の片隅でMG42隊とⅣ号戦車が陣取っている。むろんこの旧工場の中には無数の地雷が設置されている。
この北東ルートと東、そして南東ルートのマップの右半分の敵に対しては、歩兵部隊はスナイパー隊とMG隊しかおらず、戦車2台と75mm対戦車砲、そして2門の37mm対空砲の水平射撃で対応することになっている。

「来たぞ!」
地雷が爆発した音が合図になった。
北東ルートの旧工場に敵の姿が見えた。

「FIRE !!」
パンター戦車の主砲が火を噴いた。

「DOGAAAAN !」

パンターとⅣ号、そして対空砲の臨機射撃で敵の部隊は次々と粉砕されていった。

花見だワッショイ!!

Posted: 2008.Mar.29(Sat) 16:01
by domo
ソ連軍のこの日の第1陣は北から始まり、北西、北東、南、南西にも及んだ。
工場にいる我々を取り囲み、四方から攻撃を仕掛けてきたわけだ。
これは予想していたことでもあり、我々も敵の攻撃に対してできる限りの持久戦に持ち込めるように部隊には指示をだしてある。

南のヘレンドA、B、Cへのソ連軍の攻撃が始まった。
ここに配置されている部隊の戦力ではソ連軍の攻撃を撃退するのは無理であろう。

「敵歩兵、その数200!!」
「砲撃要請!!至急砲撃求む!!」

南のヘレンドBにいるシュネイダー小隊長から連絡が入ってきた。
砲撃要請とは工場の右に配置されている迫撃砲のことである。
今回は120㎜、81㎜、50㎜の3種類があるが、50㎜は射程が11へクスと短いので遠距離では効果が薄い。そのためもう少し敵を引きつけてから撃ちたい。
だが120㎜は射程に問題はなく、また120㎜の素晴らしいところは砲撃したそのへクスのみならずその隣接している周囲の部隊にまで殺傷効果があるということだ。
もちろん建物の外にいる敵や、抑圧があがり退却している部隊にはさらに効果がでる。
しかし最も注意しなければいけないのが敵味方関係なくやられてしまうことだ。
従って120㎜などの口径はある程、度と敵味方との距離があるうちに使わなければ、後になって建物に接近したり侵入してきた敵に対しては見方の被害が出てしまう恐れがあるため使うことができない。
(そんなことお構いなしに見方がいようが平気で砲撃を要請する指揮官が存在するらしい。
ありえない。あってはいけない。そんな指揮官に砲撃を要請させてはならない。いやSPWAWをプレーさせては絶対にいけない)

(現在、ソ連軍の攻撃のため砲撃要請は次のドイツ軍のターンになる)


臨機射撃が間に合わなくなってきた。
パンツァーシュレッケ隊も敵歩兵に対して攻撃をしている。
その臨機射撃の合間をかいくぐり、敵の銃弾が飛んでくる。
敵ライフル隊の攻撃で一人、また一人と北を守る分隊の人数が減っていく。
そして前方にはT-70戦車が急速に近づいてきた。

「戦車だ!」
Ⅳ号戦車に敵戦車の情報を伝える。

「了解!」

75mm主砲が火を噴いた。

Posted: 2008.Mar.31(Mon) 20:22
by domo
関東は桜が満開となり春爛漫の季節を迎えております。

このところ外出が多く、ゲームと戦記に時間が割けない状態です。

つきましては10日間ほど戦記の方はお休みします。

domo戦記ファンにとってはすっかり恒例の休みとなっておりますが、
ご了承ください。


それでは皆様も満開の桜を心からお楽しみください。

おひさしぶりですわ

Posted: 2008.Apr.10(Thu) 00:59
by domo
長らくお待たせしました。


東京の桜がちょうど満開の頃、その桜前線を北上するかのように福島、宮城、岩手、青森と東北地方を転々としておりました。
(青森の桜は4月の20日頃だそうです)

長旅から帰ってきたはいいんですが、なんだかどこまでやっていたのかさえも覚えておらず多少戸惑っております。

これではいかん!

と思いきや、ただ今必死になって自分の書いた戦記を読み直しているところです。

そうか!!

ブダペスト包囲戦だったのか!

思い出した!

陶器工場での篭城戦だ!

そうそう、またまた思い出した。

そうだった!

日本史で篭城戦といえば小田原城でしょう。

東北に出かける前に小田原城に行ってきたのではないか!

篭城した地に赴けば何かを感じることができるかもしれないと思ったのだ
(実際は単なる花見に行ったんですけどね)

よおし!!

domo戦記の再開だぁ〜

SPWAWは楽しいなあ

Posted: 2008.Apr.12(Sat) 23:37
by domo
「敵戦車が来るぞ!」

T-70が現れたということはそのあとに主力の戦車が来るに違いない。

「前方にT34/85!!」

やはりそうだ。
歩兵では歯がたたないと分かったかのかT34/85が姿を現した。

T34/85はそれまで活躍したソ連軍のT34/76中型戦車の代わりとして登場してきた戦車だ。
装甲は前面が47㎜(砲塔90㎜)とそれほどでもないが、主砲の85㎜ ZIS-S-53砲はドイツ軍の戦車にとっても十分に脅威を与えた。

現れたのは6台。
北西に2台、東南に2台、そして西に1台、南西に1台。

もちろん臨機射撃なので考える暇などない。
(僕はいつも臨機射撃の対応時間は5秒に設定してあります)

西から現れた1台はオルツェン軍曹のパンテル2号車が撃破した。
だがその下、南西からのT34は視界に入らない。

敵戦車が近づいてくる。

へレンドAに陣取るパンツァーファースト隊がじっと獲物に狙いをつけていた。
パンツァーファースト100は射程が3へクスある。
2へクスまで来たそのとき発射。
2発目でT34/85に命中、撃破炎上した。

「よし!!」

次は北西からの2台だ。
ここを守るのはⅣ号戦車である。
88㎜砲はすでに臨機射撃を撃ちつくしていて攻撃できない状態になっていた。
そのⅣ号戦車が1台のT34に対して射撃、だが外れる。
対して今度は射撃を受けた。

「ZUDOOON」
Ⅳ号戦車の砲塔に命中した。
乗員に被害はなかったが、主砲が故障してしまったようだ。
これ以上攻撃できない。

そのT34が接近してきた。
だが戦車の隣で守る歩兵部隊がパンツァーファーストで攻撃する。

「DOGAAAN」
見事一撃でT34を仕留める。

(パンツァーファーストで戦車を仕留めるのは快感です。「よっしゃーーー」と一人で叫んでしまいます)

もう1台はパンツァーシュレッケ隊の放った弾が命中し、動かなくなった。

さあ残りは東南の2台だ。
だがここの2台はこちらの戦車の視界に入らない。
頼みの75mm対戦車砲も敵歩兵から攻撃され沈黙してしまっている。
一方的に主砲で攻撃される。

「ZUDOON」
85㎜榴弾が建物の中にいる部隊に突き刺さる。

「くそう!なんとかならんのか」

37mm対空砲が照準を水平にして8へクスほど先のT34に対して攻撃を始めた。
恐ろしいほど正確に砲弾が飛んでいく。
37㎜であろうとも戦車に乗った歩兵を降ろすのには十分だ。
そしてそれだけではない。
37㎜でも当たり所がよければ撃破まではいかなくとも敵戦車にダメージを与えることを忘れてはいけない。
予想外の攻撃を受けた2台のT34は単独で前進を始めた。
1台はそのまま北上し我々の一番手薄な砲兵陣地に接近してくる。

「PAKは!PAKはどうした!」

その75mmPAKはまだ沈黙したままだ。

だが3へクス手前まで来たときだった。
轟音を響かせT34は爆発した。

目の前でその爆発を見つめる狙撃兵たち。
T34は地雷原につかまったのだった。

(もう1台は方向を変え、ヘレンドCに向かった)

だがこれで終わりではなかった。

偵察戦車であるT-70が薄い前線の部隊を蹂躪しようとしてきたのだ。
(車体が小さいためにパンツァーファーストもシュレッケもなかなか当たらない)

南ではヘレンドBの歩兵部隊がT-70の攻撃で後退した。

そして北でも1台のT-70がついに隣接してきた。
敵歩兵部隊の前進は阻止できたが、T-70が突進して来ようとは。
はじめは少し焦ったが、やはりSS部隊である。
すぐに近接強襲でこいつを撃破した。

SPWAWはおいしいなあ

Posted: 2008.Apr.13(Sun) 01:23
by domo
長かった1ターンを終えてドイツ軍の被害状況を見てみよう。

壊滅した部隊はMG42隊の一つだけ
そのほかの歩兵部隊にはいくつかの被害がでているが壊滅はしていない。
2門の88㎜砲もまだ生きている。
先ほど攻撃を受けた75mm砲PAKは2名の死傷者を出したもののまだ戦える。

だがT34の攻撃を受けたステイネル軍曹のⅣ号戦車はそのあと敵歩兵の銃撃を数度浴びてしまい、結局乗員全て脱出してしまった。
(たとえ歩兵の銃撃であろうとも繰り返し攻撃されると、次のターンにクルーは脱出してしまうことがある。これはクルーの士気にもよるのだろうか)

このターンが始まってすでに脱出しており、そのため主砲が故障しているかどうかもまだ確認ができきていないのがいたい。

脱出したクルーの抑圧はそんなに上がっていないのでうまくいけば次のターンには再搭乗してくれるかもしれない。
だが主砲が故障していてはその甲斐もなくなる。

(戦車、砲を放棄したクルーですが、手持ちの武器もピストル程度ですので戦闘には参加
させずに後方(この場合は建物の中)に退避させます。かといって戦況が押し迫ったたらもちろん戦闘をさせますが。役立たずとか言って偵察兵にするようなマネはさせません、あしからず)


4台しかない戦車のうち早くも1台を失ってしまった・・・
(この戦闘で戦車の果たす役割は非常に大きく、4台全て失ってしまうと勝てる確率はほぼないと言っても過言ではないのです)

残り3台か・・・

顔を伏せている場合ではない

今の俺は前を向いて戦うしかないのだ。

Posted: 2008.Apr.13(Sun) 22:17
by domo
ソ連軍のこの日の第1波は我々のいる陶器工場を取り囲んだ形での攻撃であった。
その第1波の敵の戦力に関する情報が司令部に届いた。

装甲車はT34/85が6台、それにT-70が3台
歩兵部隊は懲罰大隊を始め、ライフル隊、SMG隊、親衛部隊、工兵隊と様々であるが、先ほどの攻撃では北西から1個中隊、北から2個中隊、東と北東から合わせて1個中隊、そして南からは3個中隊ほどが確認されている。

これらの情報は戦闘中のリプレイからの確認情報なのでどこまで正確なものであるかはわからない。
ただこれらの情報を分析してみると敵の戦術が見えてくるのではなかろうか。

いくら四方八方から攻撃をしたと言っても攻撃には要所というものがある。
いわゆる相手からすれば我々の一番手薄のところを探してそこを集中的に叩くことができればよい戦術と言える。

だが逆にいえば要塞化している工場にむやみに突撃を繰り返せば、屍の山を築くことになるのだ。

とすればこの第1波の攻撃は我々の反撃の様子見である可能性が非常に高いといえる。
歩兵を北と南から突撃させ、装甲部隊は歩兵の支援というよりは手薄な部分と思われるところからの侵入を試みるものであったのではないだろうか。

そして先ほどの反撃により大体の我々の戦力配置がばれてしまった可能性は高い。
もちろん敵が一番知りたい戦力とは戦車のことである。

我々の戦車、砲の位置が把握できれば、すかさず砲撃と爆撃機を要請して空からの攻撃で叩けばいいのである。

いくら四方八方から攻撃をしたと言っても攻撃には要所というものがある。
いわゆる相手からすれば我々の一番手薄のところを探してそこを集中的に叩くことができればよい戦術と言える。

だが逆にいえば要塞化している工場にむやみに突撃を繰り返せば、屍の山を築くことになるのだ。

とすればこの第1波の攻撃は我々の反撃の様子見である可能性が非常に高いといえる。
そのためにはセオリーとおりにまずは歩兵を北と南から突撃させ、装甲部隊は歩兵の支援というよりは手薄な部分からの侵入を試みるものであったのではないだろうか。

先ほどの反撃により大体の我々の戦力配置がばれてしまった可能性は高い。
もちろん敵が一番知りたい戦力とは戦車のことである。

というのは、ある程度の我々の戦車、砲の位置を把握できれば、このあとの砲撃要請または爆撃機の要請のより集中的に叩けばいいからである。

これだけはどうしようもない。

実際に1945年の東部戦線は制空権は完全にソ連軍のものになっていたし、火砲でもソ連軍は圧倒的な物量でドイツ軍を叩きのめしたのである。

ぼちぼちとやってます

Posted: 2008.Apr.15(Tue) 00:53
by domo
1ターン終了時のドイツ軍の損失

総兵士数:333名(増援部隊は含まない)
死傷者 :17名(全体の5%)

これまでに壊滅した部隊:MG42隊×1

壊滅した部隊が人員4名のMG42部隊のみであったが、この部隊は北東の工場の外で陣取る
Ⅳ号戦車とペアで守っていた唯一の部隊であった。
(詳細は画像00243-1をごらんいただきくとお分かりいただけるが、その画像のⅣ号戦車の右隣にいるのが壊滅したMG42隊)
このMG42隊が敵の懲罰大隊からの猛射撃を受けてあっという間にやられてしまった。

実はこのMG42隊のいた建物の中には地雷が敷き詰めてあり、MG42のすぐ真横から地雷が設置されていた。そのためMG42隊には多めの手榴弾まで携帯させ、この地雷原を突破し隣接してくる敵(多分工兵隊)とやりあえるように準備していたのである。

だがこのMG42部隊が壊滅したことにより、動けないⅣ号戦車は厳しい戦いを強いられることになるであろう。


先ほどの報告にもあったが2ターンはじめの現在のソ連軍戦車を見ておこう。
6台のT34/85のうち先ほどの臨機射撃で4台は撃破している。
従って残り2台であるが、1台は南のヘレンドCから見えているが射程外である。
もう1台は工場北4へクスのところにおり、ブルック曹長のパンツァーシュレッケ隊の射程に入っている。
パンツァーシュレッケの射程は7へクスもあり、HE弾、HEAT弾を装備しており、命中さえすればほとんどのソ連軍戦車を撃破できる。
(ただしあまり命中してくれないので、あっという間に弾を使い果たすとお役御免になる)

T-70は3台中、1台は撃破したが、1台はヘレンドBまですでに接近しており隣接するM42隊はT-70の攻撃を受け行動不能に陥っていた。
残るもう1台は不明である。(画面端っこに現れたため撃破したと思ったが撃破できていないと思われる)

まずは射程に入っているT34/85を何とかしなければならない。

「クローバーフィールド」見ました。今年最高かも!

Posted: 2008.Apr.16(Wed) 00:32
by domo
【2ターン】
ブルック曹長のパンツァーシュレッケ隊は200m前方に見えているT34/85を視界に入れていた。
だがその視界に入るのはT34だけではなかった。
敵歩兵部隊も3分隊とマキシム機関銃隊もいた。
これではT34を狙えない。
たとえ狙ったところで歩兵部隊から返り討ちを浴びてしまうのがおちだ。

「ブルック曹長、今敵の歩兵を蹴散らすから待機しててくれ」
その横でSS歩兵の伝令がやってきた。
MG42が歩兵に向かって火を噴く。
移動する歩兵に対して機関銃は最大の武器であった。

瞬く間に数部隊をやっつけた。
敵のSMG隊は散り散りになり、煙幕の中に姿を消した。

「SHIT !!」

ブルック曹長は思わず叫んだ。
なんと敵歩兵が後退した際に焚いた煙幕がT34の視界を遮ってしまったのだ。

とんだミスをしてしまった。

これでT34は姿を消してしまった。

これだけ敵の部隊が多いと、攻撃にものすごく慎重にならざるを得なかった。

なぜなら下手に攻撃してしまうと複数の敵から攻撃を喰らってしまうからだ。

しかし南の「ヘレンド」ではそんな余裕などなかった。

ヘレンドを守る部隊の数が少なすぎたのだ。

それに見えてないところにも敵はいる。

だがこのターンのFOによる砲撃要請の遅延が0.4のため、少しでも攻撃し敵の歩兵部隊の移動力を減らし釘付けにしておく必要があると考えた。

(0.4だと後攻のソ連軍の攻撃が終わってからの着弾になる。それにどうせなら密集しているゴキブリのど真ん中に着弾させたいの!わかるか!)

Posted: 2008.Apr.17(Thu) 00:05
by domo
ムシェール中尉のⅣ号戦車は主砲、砲塔機銃、車体機銃など全ての武器をフル回転させて周りの敵歩兵を攻撃していた。
もちろん先ほどまで隣の塹壕にいたMG42隊がやられたことは知っている。

「敵を近づけるんじゃないぞ!!」

動かない戦車の中で戦車長のムシェール中尉は狭い砲塔内のファインダーから忙しそうに敵を見渡した。
もう右にも左にも正面にも敵は近づいている。
左の敵は懲罰大隊のようだが、地雷原を超えてきた右の敵は工兵隊らしかった。

「こいつをどげんかせんといかん・・」

だがもう全ての射撃回数を撃ちつくした。
敵歩兵は戦車には隣接でもしない限り全く攻撃してこない。

そこへ後方にいるパンター戦車と37mm対空砲、それにスナイパー隊までもが援護を始めた。

Ⅳ号戦車が撃ち漏らした敵をスナイパーが確実に仕留めていく。

「BAAAAN」

まるで野生動物をハンティングしていくかのように。

たまらず後退した敵が地雷に引っ掛かる。

「DOGAAAAN」

(敵を後退させ地雷でドカン。こういうハメ技は何度やってもええで)

スナイパーと37mm対空砲に一つづつキルマークがついたが、残りの敵は片付けられなかった。


このターンのドイツ軍の攻撃は工場の北の敵を追い返すことはでいたが、南のヘレンドに接近する敵に対しては逆に反撃を喰らうことになりこれ以上攻撃することができなくなった。

最後にFOで120㎜迫撃砲の砲撃要請をする。
81㎜と50㎜はまだ今回は砲撃しない。

着弾地点は「ヘレンドA」から4へクス南にある崩壊した木造建物にした。

Posted: 2008.Apr.18(Fri) 00:16
by domo
工場の中央には我が軍の司令部がおかれている。
その司令部と同じ場所に2名の前線観測員(Forward Observer)がいる。
前線にいる部隊からの砲撃要請を受け、砲兵部隊に連絡をつなぐ役割を果たしている。

本来は番外砲など戦線の後方に配置されている砲兵隊がいたり、多数の砲撃を一度に要請する場合(C&C ON)などには、この前線観測員は戦場において重要な役割を果たす。

しかし今回のようにC&C OFFでしかも番内に砲兵部隊もいる場合、この前線観測員の役割は遅延時間の短縮ぐらいでしかない。

工場の南、ヘレンドA、B、Cを守る歩兵部隊の隊長、シュネイデル少尉から緊急の無線が入ったのがまだ数分前だ。

前線観測員のべバー少尉は連絡を受けたときはいつものように落ち着いていた。

だがソ連軍の攻撃が北、東、南と周囲を取り囲むようにして、しかもかなり大規模な戦力を投入してきてことで落ち着いてはいられなくなっていた。

「これでは包囲されてしまうのは時間の問題だ」

前線で武器を持って戦ったことがないべバー少尉は動揺したが、今は自分の任務を果たすことに集中しようと心がけた。

そして司令部とのやり取りで最初の砲撃要請は南のヘレンドA近辺にすることになった。

砲兵に砲撃地点の座標を伝える。

「くそったれ!あとはなるようになれだ」

べバー少尉はポケットをまさぐりタバコを探し、ゆっくりと火をつけた。

べバー少尉がフーと大きく煙を吐き出したとき、ソ連軍の攻撃が再度始まった。

Posted: 2008.Apr.18(Fri) 19:27
by domo
《2ターンソ連軍の攻撃》

ソ連軍の歩兵が1へクスまた1へクスと前進してくる。
先ほどのドイツ軍の攻撃のときには見えなかった部隊も姿を現した。
見えないところで対戦車ライフルの銃声がこだまする。

その銃弾は確実に我が兵士の体を貫いた。

防戦一方の戦いの中で2門の88㎜対戦車砲(Flack36/37)が奮闘している。
豪快な音が響かせて敵歩兵に目がけて榴弾が炸裂する。

この兵器は初め、88㎜Flack18として1940年にクルップ社で高射砲として開発されたが、後に北アフリカの舞台で水平射撃により対戦車砲として第2次世界大戦で名を残すことになる。


大戦では名器であってもSpwawでは対戦車砲の使い方が難しい。
88㎜対戦車砲の上手な使い方があったら是非知りたいものだ。


2門のアハトアハト(ドイツ語で88のこと)は一つが工場西に、もう一つはヘレンドBに陣取っていた。
そして仁王門の仁王像のごとく侵入者に対して睨みをきかせていた。

しかし敵の攻撃が88㎜対戦車砲に集中し、西のアハトアハトは2名がやられた。

それでも視界に入る敵歩兵に対して砲を休めることはしない。

そのときだった。
ヘレンドBのアハトアハトにT-70が突っ込んできた。
先ほどの生き残りのT-70が、MG42を壊滅させその勢いで建物の中を前進してきたのだ。

完全に不意をつかれた。
慌てて砲身を旋回させようとするが間に合わない。

「退避!急げ!!」

無防備の兵士にT-70は主砲をぶっ放してきた。

「うわー」

数名の兵士の体が吹っ飛んだ。
(結局3名の死傷者を出し砲を放棄した)


やはりソ連軍は戦車で我々の戦線をこじ開けようとしているのか。
だがまだ敵の砲撃も爆撃もないので確信を持って言い切ることはできない。

「敵戦車接近!!」
北ではT34/85とT-70が再度前進をしてきた。
ブルック曹長のパンツァーシュレッケがT34を狙う。

「なにしてる!もっとよく狙え!」

もう一発。
これも外れる。

「くそっ」

T34が50mまで迫ってきた。
これ以上外すわけにはいかない。

雨の日は暇だから2回更新

Posted: 2008.Apr.19(Sat) 00:51
by domo
2ターン終了時の損害状況

総兵士数: 333名(増援部隊は含まず)
死傷者数:  42名(全体の13%)

壊滅した部隊はMG42隊が3部隊(MG42隊は4名構成)
だがⅣ号戦車に続き、前回も書いたが88㎜Flack36が一門放棄している。

わずか1ターンで死傷者が17名から42名に、このターンの間だけで25名の死傷者を出したことになる。

だがこの犠牲と引き換えに我々は一体どれくらいの敵をやっつけたのだろうか。

少し各部隊のキルマークを確認してみよう。

壊滅したMG42隊の3部隊のものはわからないが、現在18のキルマークが確認できた。
す、すごいことになっている。
ソ連軍の損害に比べれば、我々の損害など霞んでしまうほどだ。

戦車がT34とT70合わせて5台なので残りは全て歩兵部隊ということになろう。
壊滅した部隊の人数だけでも約150名ほどなので現存部隊の死傷者を合わせると余裕で200名を越えると思われる。

恐るべし物量

いやこれは今に始まったことなどではなかった。

しかもH2Hのソ連軍の士気値は1944年から45年にかけてドイツ軍を圧倒する。

物量、士気、全てにおいてドイツ軍を凌ぐソ連軍。

凍てつくブダペストでわずかな望みをかけて戦う男たち

彼らの背後には包囲網の中に取り残された一般市民の命がかかっている。
このあと戦闘はますます激しさを増していくのであった。
そして物語は3ターンに突入するのであった。

Posted: 2008.Apr.21(Mon) 03:30
by domo
久しぶりにYOUTUBEに動画をあげました。

2ターンのドイツ軍の攻撃です。
見づらいですが大筋は戦記に書きましたので本当にそのごとく書いている証拠までにご覧ください。

なおリプレイが非常に長く、合計でも7、8分ありましたので、その中の終盤の3分だけとしました。

それと冬季迷彩なので見づらいため、部隊にフラッグをつけてやっております。


http://jp.youtube.com/watch?v=njuHKpIopug


YOUTUBE動画アップするの時間かかりすぎ

あ〜眠い

Posted: 2008.Apr.23(Wed) 00:27
by domo
【3ターンのドイツ軍】

工場北には2つのパンツァーシュレッケ隊がいた。
隊といっても隊員は2人しかいない。
それにこの2人は常に行動を共にしなければならない。
すなわち2人のうち一人でも欠けるとパンツァーシュレッケは使い物にならなくなる。
(そのため敵の攻撃を受けると全滅してしまう可能性がすごく高い)

1945年のように戦争終盤になると、部隊のどこもまともな兵器など手渡されず、こうした状況下ではパンツァーシュレッケは歩兵にとって唯一の飛び道具であった。

その2つのパンツァーシュレッケ隊はブルック曹長とファブリーズ少尉だ。
(ファブリーズ少尉の名前は便所で浮かんだ)
目の前に立ちはだかるT34/85とT-70

どうやって攻撃するのがベストなのだろうか

人はよく失敗したときのことを考えてしまう。
そう最悪のシナリオというやつを

頭の中をプラスのイメージで膨らませようとすると、マイナスのイメージがむくむくと起き上がるのはなぜだろう。

「ええい、くそったれめが!」

と、そのときだったⅣ号戦車からの主砲がT-70目がけてぶち込まれた。
突然の出来事で一瞬何事かわからなかったが、7へクスの距離でⅣ号戦車の視界に入っていたのだ。
しかもT-70の側面を狙える位置である。
その砲弾はT-70に当たったが、惜しくも致命弾にはならない。
すぐさまT-70からⅣ号戦車に主砲が発射された。
動けないⅣ号戦車は同じく側面をさらけ出していた。

「GUAM !」
鈍い音が聞こえた。
砲弾がⅣ号戦車のどこかに当たった。
T-70の45mm主砲でもⅣ号戦車の側面に命中すれば撃破されてしまう。
だがもう一発の砲弾がそのあとⅣ号戦車から放たれたのを見て、ファブリーズ少尉は少し安心した。

その砲弾はT-70に命中したがまだ動いている。

「よし!今だ!撃て!」

ファブリーズ少尉はパンツァーシュレッケをT-70に発射した。

「DOGAAAN !」

ロケット弾が命中し、T-70は炎に包まれた。

(このファブリーズ少尉はこのあと敵歩兵に対して攻撃をし、すでにキルマークを4つにしていた。まさに臭い消しの活躍だ)

一方、ブルック曹長の方はT34に対して攻撃を行ったがキャタピラに命中させ、T34を移動不能にしたにとどまった。