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Posted: 2008.Jan.19(Sat) 12:43
by domo
15:40−15:50(11ターン)

先を急がなければならない。
もう俺たちには残された時間がないのだ。
こんなときこそ冷静にいられたらと思うが、指先はそんな俺の理性を無視する。
マウスを動かす右手が既に命令通りに動かないことに俺は気付いていなかったのだ。
それはこの戦場で戦う兵士の叫びなのであろうか。

P1、P2のVHを制圧したC小隊の残存部隊が戦場を駆ける。
P7、P8のある博物館に向かったのだ。
もしこの博物館にある2つのVHを確保できれば、苦戦している「くぎ工場」のソ連軍を後方から回りこんで包囲できる。
E小隊はすでにズタズタになっていた。
少しでも早く救援に駆けつけたい。
その思いがC小隊を急がせた。
建物から建物に移動する。
見えた!
博物館だ。
道路の向こう側にはP7のVHが見えている。

「間に合ったな」
幸い敵とは遭遇しなかった。
ソ連軍とてこの終盤に来ればそんなに兵力は余ってはいるまい。
とそのときだった。

「DOGAAAN」
いきなり戦車の主砲がC小隊に撃ち込まれたのだ。
ふいの一撃だった。
これによってC1分隊は1名を失い退却した。

「ど、どこからだ?」
血まみれになったC1分隊長が叫ぶ。

「あ、あそこです!」
分隊長が兵士の指差す方を見ると、なんとT34が建物の中に車体を掩蔽して砲台化しているではないか。

祝!!300投稿目!!みなさんのおかげです

Posted: 2008.Jan.20(Sun) 11:09
by domo
後退したC1分隊長が道路上にいるラボルペ3号車に駆け寄った。

「P7にT34がいる!頼んだぞ!」
「了解した」

ラボルペ3号車がP7に向けて前進したそのときだった。
右手の建物の中に隠れていた敵にふいに襲われた。
手榴弾が投げ込まれる。

「(やべえ)」
「(やられちまったかな・・)」
「(ここまでか・・・)」
「(やっと終われる)」
「(どうせ誰も読んじゃいないし)」
「(適当に書いちゃうか)」
「(寒いからぜんざいでも食おう)」

一瞬時間が止まる。
この一瞬に雑念が頭を駈け巡る。
自分でもどれが本音かわからなくなってきた。

だが今日のラボルペ3号車は運を見方にしていた。
敵の攻撃は戦車にダメージを与えることはなかったのである。
しかし今この歩兵を相手にしている暇はなかった。
道路の反対側にいるC1分隊が応戦を始めた。
その隙にラボルペ3号車は抜け出した。

P7のT34が見えた。
砲塔だけを後ろに回し車体はケツを見せている。

「砲手、丁寧にヴェルハラ送りにしてやれ」

「DOGAAAAM」

ラボルペ3号車はこの日10台目のスコアをあげた。

寒いねえ皆さん、風邪には気をつけてくださいよ

Posted: 2008.Jan.21(Mon) 20:16
by domo
「中隊長!!D小隊がP5、P6のVHを確保したしました!」
D小隊がようやく目標の2つのVHの確保に成功した。
特にP5はP9への拠点となっており、ここを制圧しなければP9やP11を確保するは難しい。


このように市街戦ではいくつかの拠点が存在する。
拠点とは多くの視界を確保できる建物や陣地のことをいうのであるが、市街地の場合は建物の高低でそのような複数の照準線を持つ拠点ができる。

プレーヤーは実践さながら、そのような拠点になる建物や場所を探し出すことに慣れなければならない。
即ち対戦などをする場合にはまず初めにすることは、「地形を読む」ということである。
だがSPWAWは上から見た平面図である。
そのため実際にどこの地形が高いかとか低いというのは相当慣れないと読むことは難しいだろう。

そんなことでお悩みのプレーヤー諸君には、是非マップを「マップ印刷ツール」(司令部のダウンロードでDLできる)で印刷し、電車に乗ったときや喫茶店などのじっくりと考えられる場所で2次元のマップを頭の中で3次元に置き換えてみたらいいだろう。

(ただSPWAWには建物の1階とか2階という概念がないのが残念であるが)

このマップ印刷は地形を読む目的以外に、部隊をどう動かすかなどの作戦を立てることにも役立つので是非やってみたらどうだろう。
実際、自分が司令部で作戦を立案するような雰囲気になることだろう。

(余談だがこのゲームは適当にやると飽きがすぐに訪れるので、いろいろ妄想しながらやるのが長く楽しめるコツだ)

さあ「地形を読む」ことに慣れてきたら、次はその地形をどう生かすかである。
これは説明するには容易なことではない。
この司令部にも地形についてはあまり深く書かれた記述は見当たらない。
これについてはまたいつかどこかで特集を組んでみたいと思っている。


皆さんもマップを作成してみたことが一度でもあるならば、お分かりになると思われるが、必ず拠点となるような地形をどこかに作るであろう。
というのも、マップの中に拠点となるような地形を作ることによってそのシナリオはグッと面白くなるのである。
ということで俺ならここで敵を迎え撃つとか、ここを取られるとやばいという要所を考えながらゲームをするとまた面白いと思う。


もし対戦されるときにあなたがこのようなことを頭に入れて置かなかったら、あなたには常に敗北の2文字がつきまとうであろう。

だがそれでもいいと思う。
なぜなら人は失敗して学び成長するのだから。

もちろん大昔、SL(スコードリーダー)をされたことのある方ならば、よくご存知であるだろう。
スコードリーダーでは照準線の引ける機関銃の視界を移動するようであれば、痛い目にあうことあうこと、その恐ろしさを身をもって体験するからである。

おっと雑談が過ぎたようだ。
戦場に戻るとしよう。


P5のVHからはP9に立て篭もるソ連兵が見えた。
敵もこのP9を奪われまいと必死なのだ。
P5のD2分隊がP9にいる敵歩兵目がけて機関銃をぶっ放す。
敵歩兵は一目散に退散した。
そのあとH小隊がP9の商店街に侵入し、P9の手前まで接近した。
H小隊はすでに2分隊が壊滅している。
いつどこで壊滅したかわからない。
もうどの分隊も敵の元気な部隊から一撃を喰らえば壊滅する恐れがあるのだ。


さあ問題は「くぎ工場」だ。
ここの赤軍はなぜか手ごわかった。
E小隊はなんとか回復に成功し反撃にでる。
もう各分隊は半分ほどしか残っていない。
分隊長が死傷している分隊すらある。
そんな中、E小隊の小隊長が先陣を切った。
建物の中で激しい撃ち合いとなる。
敵は後退し、建物の中のVH上に踏みとどまった。
小隊長はすかさず敵を追った。
この敵をやっつければVHを確保できる。
だがまたしても反撃に遭った。
赤軍歩兵の士気は高い。
後退しても追撃されると反撃にでるのだ。
この反撃でE小隊小隊長が戦死し、E0分隊は全滅した。


残り1ターンに男たちは全てをかけて戦う。

VH確保数:11(残り7)

Posted: 2008.Jan.23(Wed) 17:30
by domo
15:50−16:00(12ターン)

これが最後のターンだ。
長かった戦いもようやく最終ターンを迎えた。

小隊長不在のE小隊の再突撃が行われる。
ようやく「くぎ工場」の一つのVHを踏む。
なんと長かったことか。
しかし予想外の方向から敵は反撃に出た。
この攻撃でE2分隊は壊滅し、E3分隊はほぼ一方的に打ちのめされ退却した。

「くそう、敵の司令部がいるではないか」

そうだったのだ。
「くぎ工場」の敵が頑強だったのは、ここに司令部ユニットが存在していたためだったのだ。
ご存知のようにA0司令部ユニットは、その周りにいる見方の抑圧回復を手助けする。
そのため「くぎ工場」の敵はやられて後退しても司令部からの直接の回復作業を受けていたのであろう。
なのでこのくぎ工場は持ちこたえたのだ。
もちろん血の粛清による回復方法ではあるのだが。
とにかくそれで赤軍歩兵は熱狂したのであろう。
(もちろんSPWAWにはSLの「熱狂」ルールなんてない)
それがこの「くぎ工場」の激戦につながったことは言うまでもない。

そればかりでない。
この司令部は先ほどから果敢に攻撃も仕掛けており、いくつかのこちらの部隊がやられている。(さきほどラボルペ3号車に手榴弾で攻撃を仕掛けたのもこの司令部だろう)

それほど士気値が高いのだろうか。
あるいは経験値も高いのかもしれない。

(大体、AIは司令部を前の方に配置する傾向があり、テストプレイでも途中で討ち死にしてしまうのであるが、このように最終ターンまで生き残りしかも活躍するなんてこれはもう奇跡です)


E小隊はE2、E3分隊のみになり工場の中で疲れきってもう動けなかった。
だがまだ工場のVHは一つ残っている。

最終ターンだけでまだまだ続きますぜ!

Posted: 2008.Jan.24(Thu) 16:47
by domo
「くぎ工場」のもう一つのVHを確保せねばならない。
それにはもう工兵隊で突撃を図るしか方法がなかった。
そのため工場内へ爆薬を持った工兵隊を突入させることにした。
うまくいけばVHを確保し工場内にいる全ての敵を一掃できるかもしれない。

最後の一手に全ての想いをかける。
これがだめならもう工場のVHを確保する手段が残されていない。
彼らはきっと成し遂げてくれるだろう。
それを信じるしかない。

50m前進し、まず工場の隣の建物に侵入する。
(P4の下にある建物のこと)
そこから「くぎ工場」の中の様子を伺う。
建物はすでに半分崩壊しているが、砲煙がひどく中は何も見えない。
だがまちがいなく工場の中にはVHがある。
しかしそのVHのあるへクスには敵の気配がないどころか人影さえ見当たらない。
だが絶対に敵がいることは確かだった。

半信半疑になる。

抑圧があがっているのか。
先ほどのE小隊の攻撃でその可能性もあった。
だが敵は6名いたE2分隊を一撃で壊滅させるほどの兵力があった。
Pinned状態にはなっていないだろう。
それに工場内の敵部隊は司令部だけとは考えにくい。
他にもいくつかの分隊はいるだろう。

こちらは5名の工兵隊1分隊のみだ。
ものすごい絶望感が押し寄せる。

だがこちらにも勝算はある。


指揮官とは常に最後まで望みを捨ててはいけないのである。
諦めたら全てが終わってしまうのだ。
人生もそういうものである


もし敵を発見した場合、こちらが先制攻撃を仕掛けられればチャンスは到来するのだ。

こういう視界の利かない地形では必ずしも敵の臨機射撃が行われるとは限らない。
そのため敵の臨機射撃よりもこちらの工兵隊の仕掛ける爆薬のほうが早ければ敵に攻撃されないで撃退できるのだ。

索敵はそのときの部隊の抑圧や状態によって、たとえ隣接していても発見できない場合もある。
これはソ連軍にもドイツ軍にも言えることであるが、ソ連兵は抑圧があがると索敵能力が落ちる傾向がある。
(こういう駆け引きはこのゲームの面白いところである)

一か八かだ。

「いくぞ!突撃だ」

Posted: 2008.Jan.26(Sat) 14:12
by domo
5名の工兵隊が工場に足を踏み入れる。
視界が利かないので数メートル先しか見えない。
なるべく音を発てないように慎重に一歩ずつ進む。

一寸先が見えない世界
これは戦場という特別な舞台の出来事だけではないことに気付く
あなた自身、我々の日常もそうなのだ
だがそれが悪いと言っているのではない
絶望から目をそむけずに生きることができるかどうかだ


先頭を行く2名のあとを機関銃と爆薬を抱えた兵士がついていく。
わずか50mほどの距離がものすごく遠く感じる。
いや実際に遠いのだ。

敵はいなかった。
VHのある位置までたどり着くことができた。
これで「くぎ工場」のP3、P4のVHを確保したのだ。
一同はほっと安堵のため息をついた。
一人の兵士がたばこの火をつけようとしたそのとき、

「退避 !! 」


「DOM !!」

手榴弾が飛び込んできた。
即座に身を隠す兵士たち

「くそお!やはりいやがった!」

待ち伏せだったのかそれともこちらに気がつかなかったのか知る由もないがとにかく敵の先制攻撃を喰らってしまった。

幸い誰も死傷者はでなかったが、抑圧があがってしまった。

「爆薬は使えるか!」

工兵隊の隊長が訊いてきた。
だが爆薬が使えない。
抑圧があがってしまったのだ。

しかも攻撃をすれば再び敵の反撃を食らい後退する可能性もある。
そうなれば再び工場のVHは敵に奪われるだろう。
工兵隊は決断を迫られた。

Posted: 2008.Jan.27(Sun) 01:04
by domo
工兵隊が窮地に追い込まれた。
爆薬で敵を一掃するという唯一の望みもいまやなくなった。
まして敵がどのくらい残っているのかも分からない。

だがやらなければやられる。
工兵隊の隊長はそれでも望みを捨てなかった。
もちろん他の4名の隊員も同じ考えだった。
ソ連軍の捕虜になっても生きて返れないことは十分承知している。

隊長はタバコを吸い、そして覚悟を決めた。

「やるか」

5名の隊員が立ち上がったそのときだった。

戦車のエンジン音が耳に入った。

「?!」

と同時にその戦車に対して激しい銃撃が行われた。

「ラボルペ3号車だ!」

窮地に追い込まれた工兵隊を救うべく戦車が単独で前進をしてきたのだ。
そのラボルペ3号車を先ほどT34を撃破したP7から敵歩兵が銃撃をしている。

ラボルペ3号車を守ろうと応援に駆けつけたC4分隊が一手に敵の砲火を引き受け全滅した。
ラボルペ3号車の主砲がP7にいる赤軍歩兵に火を噴く。
2発目で敵の歩兵部隊を壊滅させる。
(ラボルペ3号車は11個目のスコアになる)

あと一発しか撃てない。
だがそれでもラボルペ3号車は「くぎ工場」に向かって前進する。
だが敵歩兵とは決して隣接はしない。
うまく2へクスの距離をとり敵歩兵の近接強襲を浴びないようにしている。
そして工場に立て篭もるソ連軍歩兵に向かって主砲をゆっくりと照準を合わせた。

Posted: 2008.Jan.28(Mon) 11:30
by domo
「前方の工場内へ FIRE!」

Ⅲ号突撃砲の75mm榴弾砲がソ連の歩兵部隊に向けて放たれた。
轟音が工場内に響き渡った。
ソ連軍の歩兵が1分隊、崩れた建物の中からたまらず外へ出てきた。

ラボルペ3号車はもう主砲を撃てなかったので、今度は機銃で外に出てきた敵を攻撃する。
道路上で逃げ惑う敵歩兵は散り散りになり向かいの建物に入っていった。

しかしラボルペ3号車はこれで手を休めない。

再び工場の中の敵に対して機銃を乱射する。

「TATATATATA」
閃光が建物に吸い込まれていく。
ありったけの銃弾を浴びせた。

このあと事態が驚くことになるとは誰が予想したことだろう。

皆さんこんにちわ、SPWAWの中谷彰宏です

Posted: 2008.Jan.29(Tue) 00:56
by domo
戦車からの機銃攻撃により敵は混乱している。
このチャンスを見逃すわけにはいかない。
5名の工兵隊は再び士気があがった。

「今だ!攻撃」

隣接する敵部隊にライフル銃、機関銃で応戦した。

もう完全に抵抗はしてこないだろうと思っていた。

だがまたしても敵は反撃してくる。

手榴弾が投げ込まれた。

「DOGAN !」

ついに工兵隊がやられた。

「大丈夫か!」

隊長が名前を呼ぶ。
だが2名が被弾し戦死した。

それでも残った3名にはまだ射撃回数が残っている。
やるっきゃない。

最後の攻撃だ。

「BANBAN」

敵は煙幕を張って退散した。

「はあはあ、やったか?!」
「まだだ!!くそっ、やつらこっちに退却してきやがった」

そうなのだ。

退却したと思っていた敵部隊が工兵隊のいるへクスに退却してきたのだ。
しかもそれは敵の司令部ではないか!!

だがもう工兵隊には射撃回数が残っていない。

どうする?!この展開!!!


次回、ついに敵司令官の正体が判明する!!!

お楽しみに!!

Posted: 2008.Jan.30(Wed) 01:48
by domo
3名の工兵隊は今起きていることを必死で飲み込もうとした。
だが頭では分かっていてもどうすることもできない。
この煙幕の中に敵の司令官がいる。
それも目と鼻の先にいるのだ。

「どうする・・」

そこにdomo中隊長が現れた。
そして向かいの建物から、工兵隊の様子を伺った。
工兵隊もdomo中隊長に気がついている。

「これしかないな」
と言い、工兵隊の隊長は合図を送った。

「こっちを射撃してくれ」と
敵味方が入り乱れているへクスに攻撃をすれば、当然見方にも被害が及ぶだろう。
それを承知で工兵隊は合図を送ったのだ。

「よし、撃て」
domo中隊長らは一斉に射撃をした。
150mほどの距離はあったが十分であった。


一方的な射撃になった。

「射撃止め!!」

辺りが一斉に静寂になる

「どうなった?」
「工兵隊は?」


心配そうに建物から工場を眺める。
domo中隊長も双眼鏡で中の様子を確かめるが、よく見えない。


しかし予想外の結果になった。
なんと敵の司令部が降伏してきたのだ。

司令官を生け捕りにしたのである。


次回ついに最終回!!

Posted: 2008.Jan.31(Thu) 15:51
by domo
残った5つのVHはどうなっただろう。

さすがに最終ターンになると敵の攻撃も単発になってきている。
H小隊は幾度の敵の反撃に遭いながらもP9を確保した。
このP9のVHは、残りのP8やP11のVHへの足がかりとなる。
本来はもう少し早く到達していたらよかったのだが。

部隊の残りの移動力を計算しながら、どの部隊から移動させるかを考える。

ギリギリでP8を確保した。

だがP7には先ほどのT34が建物を崩壊させており、侵入するのに移動力が重なるようになってしまい部隊を侵入させられなかった。

その先のP10とP11にもいけなかった。


このまま戦闘は終了した。

確保したVHは駅舎の7つとPのついたVHの8つで合計15個。

domoルール」に基づいて12ターンでは18個のVHを確保しなければならないので、
今回はドイツ軍の負けということになった。

終わってみれば、あと1ターンあればという形になった。
(負けるときはこういう形で終わるように作ってあるのじゃ)

この1ターンはどこで失われたのであろうか。
ということを考えてみる。

序盤(1−4)―中盤(5−8)―終盤(9−12)

序盤は問題なかった。

終盤は期待以上によくやったと思う。

問題は中盤だ。
ソ連軍の2度に渡る駅中央への突撃は予想外であったが、このソ連軍の攻撃に防戦一方になってしまったことが響いた。
このソ連軍の突破を許したことから終始、苦しい展開になったのだ。
結果的にこのソ連軍の突破は防ぐことできたが、それは駅舎の手前でのことである。
こうなるとずたずたになった戦線を立て直すのに時間がかかる。
全ての部隊が防御に回ってしまったツケが回ってくるのである。

だが今回のように2倍のポイント差の戦いでは、それもある程度は予想できたことである。(もちろんソ連軍の戦車がどれほどいるかは分からない)


そのため、その戦局を打開するために戦車が重要になってくるのだ。

この戦いにおける戦車1台の比重は大きい。
そのほかに戦局を打開できるような十分な砲撃要請もないからである。

(よく考えてみると戦車1台が戦局を変えるようなシナリオはあまりなかった)

それではその戦車部隊を率いたラボルペ戦車隊に目を向けてみることにしよう。

戦車の比重の重さもそうだが、テストプレイからも戦車を早い時期に失うことは勝利への道を遠ざけることになるという結論に達していた。

(極端に言えば戦車なくして勝利はありえないように作ったのである。いや多少誤解があるかもしれない。僕がやったところでは戦車なくして勝利できないのであり、上手な方ならできるかもしれない)

そのラボルペ戦車隊であるが、これについてはいろいろと周りの声もあり次回詳しく取り上げるとしよう。


ええ?最終回?そんなの関係ねー

まだまだ続きます!!

Posted: 2008.Feb.01(Fri) 14:17
by domo
ラボルペ戦車隊は、
1号車(Ⅲ突)   開始早々T-70を撃破し幸先のよいスタートとなったが、そのあとすぐに爆撃機に主砲をやられ、それでも機銃で敵のクルーを狙い戦果をあげようとするも、9ターン敵歩兵の肉弾攻撃を受け最後モロトフカクテルを車内に投げ込まれ撃破。まったく蚊帳の外であった。
生存者はなし

2号車(StuIG33B) 何度も被弾するもC小隊を援護するために奮闘。移動不能になったあともKV-2を撃破し、残弾尽きるまで敵を苦しめた。最後は乗員全て脱出。

3号車(Ⅲ突)    唯一生き残り。これまで全く無名であったが今回のキルスコア11(戦車10)で後に騎士十字章を受賞する。駅中央の防戦、孤軍奮闘のその戦いぶりは長く兵士の心に刻まれることになった。
          もしかしてdomo戦記史上最高の活躍かもしれない

4号車(StuIG33B) 4ターン駅中央での歩兵を救出するべくT34を撃破するが、そのあとT-70の攻撃を受け被弾炎上、撃破。この行動に対して生き残った2名の乗員が後に軍法会議にかけられることになる。
         


以上が4台の戦闘に関する経過である。
だがこれで終わるわけにはいかない。
なぜならば我々は負けたのである。
もちろん兵士は皆よく戦った。
それを責める指揮官などどこにもいない。
しかし軍上層部はこの負けの責任を誰かにかぶせるのだ。

その軍上層部の格好の的になったのが、ラボルペ戦車隊であった。
だがその責任をかぶるべき指揮官であるサトーニ中尉はもういない。
その代わり生き残った4号車の2名に全ての矛先が向けられたのである。

Posted: 2008.Feb.01(Fri) 23:48
by domo
そのラボルペ4号車の行動の何がいけなかったのだろうか。

すでにdomo戦記の熱心な読者の方々の中にもお気付きの方がおられるかと思う。

まだお気付きでないあまり熱心でない読者にヒントを与えよう。

それは戦闘開始前に与えられたラボルペ戦車隊への作戦行動である。
そう。もうお分かりであろう。

作戦開始前の命令は「ヒット&ラン」であったはずだ。
そのようにサトーニ中尉が各車に指示を出している。
なのに実際は戦闘が始まり敵の装甲部隊が押し寄せるやいなや、ラボルペ4号車はその命令を無視して危険な行動に出た。
その結果、敵の攻撃を受け撃破されたのである。

このラボルペ4号車を失ったあたりから、私の周辺でも雑音が聞かれるようになった。

この雑音の主こそラボルペ戦車隊のサトーニ中尉本人である。

今回、その名前をお借りして名声に恥じぬ戦いをしようとしたのだが、なんとも情けない結果に終わってしまい逆に名声に泥を塗ることになってしまったのであるが、実はサトーニ中尉(sato氏)と私は家もそんなに遠くなく、お互い地元川崎フロンターレのファンであり、毎日のように携帯でメールをやりとりする間柄であり、寒い日も暑い日も雪の降る日も金のない日もお互い励ましあい44年の東部戦線のようなspwaw戦線を何とか維持しているのである。


このサト氏から、「後退しましょう」「見方が全滅してしまう」「なにやってる」「このへたくそ」などという念がバンバン送られるようになった。(あくまでも念ですよ、念)

Posted: 2008.Feb.02(Sat) 13:38
by domo
もちろん自分の代身であるラボルペ隊がやられるのをみすみす指をくわえて見ていることは耐え難かったのであろう。
特に今回は動画にてその一挙手一投足を見ることができるようになったことでなおさらだったであろう。

だがそれもあるがそれとは別に彼はこの戦い方に大きな疑問点を抱いていたにちがいない。

サト氏といえばspwaw界ではひと呼んで「守りのサト」の異名を持つ男であることを皆さんはご存知であろうか。

あまり対戦の機会がないためご存知ない方も多いと思うが、この男に守り(ディフェンス)をやらせたら多分世界で3本の指に入るとまで言われている。
(すでに人生までも守りに入っているとの噂もあるほどだ)

そんな氏からのメッセージは軍法会議にかけられたラボルペ4号車の乗員にかけられた罪状と似ている。


「ヒット&ランの命令が出ていたのにもかかわらず、なぜ命令を無視したのか」

戦車1台の比重の重さは十分承知していたはずである。
常に後方に陣取り絶対に歩兵の肉弾攻撃にあわないように注意をし、それでも敵に撃破されたのならそれは仕方のないことであろう。
サト氏もそうしていたに違いない。

チュニジアは萌えているか!

Posted: 2008.Feb.04(Mon) 18:13
by domo
サト氏に限らず、domo戦記をお読みになっている読者の方々も心の中で、「これはちょっとやばいよ」と思ったにちがいない。

ラボルペ4号車のあのときの行動(撃破される直前の行動)は命令無視以前に通常では、あの場面では考えられないものである。

市街戦では戦車を歩兵よりも前に出すことはどう考えても理解しがたい。
それではみすみす敵にやられに行くようなものである。

なのに何故?

では説明しよう。
ラボルペ戦車隊の編成はⅢ号突撃砲2台とStuIG33B(これはⅢ突を改造し150mm歩兵砲を搭載したもの)2台であった。
これはⅢ号戦車やⅣ号戦車の装甲部隊ではなく、突撃砲兵、すなわち突撃砲大隊の所属になるのである。

実はどうしてもStuIG33Bを使いたかったが購入する際にかなり迷った。
というのもこの戦車がスターリングラードで使われたかどうかという確証がなかったのである。
だが実際に製造された24台のうち12台がスターリングラードに投入され、その12台は第199突撃砲兵大隊と第244突撃砲兵大隊に配属されたという事実を確認したために購入に至ったのだ。
(domo戦記はこういう事実関係の裏づけが結構厳しい)

それならばということでラボルペ戦車隊をスターリングラードで壊滅した第244突撃砲兵大隊の一部にして話を進めに至ったのである。

大日本絵画からでている「突撃砲兵」という上下巻の本があるので皆さんも参考にしたらいいだろう。(高いですから立ち読みにしてくださいな)