Malinava もの二題
Posted: 2006.Feb.07(Tue) 16:09
Dugong二等兵の第2回目のAARは、
Tigers in The Mud & The Two Tigers of Malinava
の、オットー・カリウス マリナーファものまとめて2つ。
何で急にこの2つかといいますと、振り返ってみれば陸戦に関して、これといっ
て感情移入できる小物が手元に何もなく、SPWAWをやり始めたことでもあるし、
ここは!と、近所のコンビニで齢40前にして、生まれて初めてワールドタンクミュ
ージアムと呼ばれる食玩に、恥ずかしながら娘と一緒に手を出してしまったのが
きっかけです。
元来、プラモデル好きが高じてWarGameの世界に入り込んでしまったのです
が、好きで作っていたのがウォーターラインシリーズだったもので、どうしても海
戦物へと流れてしまう傾向がありました。まぁ、作ったことのある軍艦が出てくれば
、おのずとプレイしてても気合が入るというもので、ここはやはり、SPWAWをやり
だした以上、感情移入できるアイテムを持たねば思ってしまったのです。
で、話を戻しますと、そのワールドタンクミュージアムなるものに入っていた、ア
イテムと申しますのが、砲塔に「217」とナンバリングされ、全面ツィンメリット・コー
ティングを施されたティーガー。ふむ、何々?と解説書らしきものを読むと・・「シー
クレットアイテム・カリウスの217号車」とある。なんだ?カリウスって???という
ことで読み進むと、どうもヴィットマンに並ぶティーガー・エースと呼ばれる戦車長
の一人らしい・・・。
海が主戦場であった私にとって、人物といえば海将の知識が中心。恥ずかしな
がら、エースと呼ばれるような人物に関する知識と言うものがごっそりと欠落して
おり(連合艦隊きっての操舵士ってのは、なかなかいないのです。あ、駆逐艦や
潜水艦ならいるかも・・。)、せいぜい、戦車ならヴィットマン、飛行機なら坂井三
郎、リヒトフォーフェンくらいしか知らないのです(まぁ、「大空のサムライ」は大好き
だったりするのですが・・・。)。
とはいえ、解説書を読むとなかなかにすごい人らしい。マリナーファという村で、
たった2台で17両の戦車を鴨にしたという戦功を誇っている。これはどうもすごい。
ということで、節操もなく探してみました、マリナーファもののシナリオを。結果、い
ろいろ探して引っかかったのがこの二つ。
で、やってみたのですが・・・。
とにかく、2つまとめてかきます。
-------------------------------------------------------------------
【諸元・設定】
1. V8.4
2. TIGERS IN THE MUDとTHE TWO TIGERS OF MALINAVA
3. ドイツ軍
4. どちらも30分程度
5. ☆(難しいのか?難しくないのか??)
6. Preference設定
全てon
難易度変更なし。
【作戦及び戦闘経過???そして結果】
デザイナーによって同じ戦闘を同じようなスケールで表現しても、こうもちがって
しまうのか??というのが第一印象です。
ネタバレ覚悟で書いてしまうと(とはいえ、どっちがどのシナリオのことなのかは
わからないようにします。これ以降も同様。)マップ上の地形の構成が似ても似つ
かないのはご愛嬌としても、ソ連軍の配置なんかは、一方は町の中に潜むように、
一方は町の前面に展開するように。それじゃあってんで、ドイツ軍はというと、一方
はTigerの2両とHQ以外他のユニットはほぼ出現しない(最後の2ターンくらいで援
軍2両がくるものの終了までに前線にたどり着けない)のに対し、一方は、Tiger2
両の随分先に偵察歩兵ユニットが展開している。極めつけは、一方のシナリオの
カリウス、ケルシャーの経験値が200(ベテラン⇒エリート⇒神!!)になっている。
など、これは同じ戦闘をテーマにしているものの全く別物のシナリオだ・・・。
で、作戦といっても主戦力はTiger2両だけ。あとは偵察ユニットがあるかどうか。
偵察ユニットの無い方のシナリオは、とにかく村に飛び込んだら、あとは2両で相
互支援しながら馬跳び方式で前進し、建物の背後に潜むであろう敵を駆逐しつつ
VHを順次つぶしていく。偵察部隊のあるほうは、偵察部隊を先行させた上で、敵の
配置を確認し、Tiger2両による速攻・殲滅。とするしかない・・。
ということで・・・。
いくぞ!ケルシャー曹長!!マリナーファに突撃ぃぃぃっ!!・・・・。
で、結果はというと・・・。どちらもDVで終了・・・。
何回やっても、ほんの数回を除いてほとんどDVで終了・・・。
各々20両、22両のAFV撃破で幕。
はぁ???という感じで終わった(どこがAARだ!!)。
【感想】
一方は、多分史実にかなり忠実な感じの状況をシナリオ上に再現していると思う
のだが、カリウスの戦術の最大の要素である速度感や、それに切り裂かれたソ連
軍の大混乱というものは感じられなかった(すごーく用意周到に待ち構えている感
じ)。
一方は、かなり史実とはかなり違う状況のシナリオだと思うのだが、速度感やソ
連軍の阿鼻叫喚は感じ取ることが出来た。
どちらが優れたシナリオなのか?という疑問に答えられるだけのSPWAW経験
がまだ当方にはないのでなんともよく言わないのだが、シナリオが表現したいもの
の差により、プレーヤー側の感じ方というのは随分変わってしまうものなんだなぁと
いうのが感想。
その上で、どちらが面白かったのか?といわれれば、実は何回もこれ等のシナ
リオをやったのですが(裏でもやってみました)、作戦のバリエーションを楽しめると
いう点では前者(なんと奇襲がテーマのシナリオでありながら、待ち伏せ戦法が有
効!???)というほかないのです。
しかしそれでも、どちらのシナリオもある段階では、Tigerという化け物(一方のシ
ナリオでは経験値が神!)の体力に頼んだ運任せの用兵になってしまう部分もあ
る。その結果、ケルシャーが破裂することもあれば、ないこともあれば・・・。それで
も、沼地での行動不能にさえ気をつければ、ほぼカリウスだけで寄りきれる・・・。
なんか、興ざめしてしまう。
そういう意味では、カリウスが理詰めで導いた奇襲作戦を成功させたときの快感
を追体験するということは、どちらのシナリオも実は成功していない・・・。のではな
いだろうか?
はぁ・・・、とため息をついてふと思った。
今回のシナリオを逆説的に取って考えてみると、SPWAWというゲーム自体の持
つ本質というのは、戦術級とはいえやはり、初期の戦闘目標及び戦術を設定する
理詰め感、そして不測の事態に対するバリエーション豊かな作戦・戦術を導き出す
創造性、それに兵器という具体的な象徴と戦術級のスケール感を与えることでかも
し出されるリアリティにあるのではないか(ついこのリアリティだけに注目しがちです
が・・・)?と。つまり、ちょっと(!?)駒がリアルで種類の多いチェスだ、将棋だ、軍
人将棋だっ(笑)。そう考えてみると、今回のようなシナリオというのはチュートリアル
とはまた違った詰め将棋。あながちやって無駄ということはない。このような戦闘の
技術を積み重ねることで、バリエーション豊かな作戦を導き出す創造性というものは
養われていくのだ。と、一人納得・・・。
あぁ、日々精進々々。
でも、これ、多分対人戦でやるともっと違う様相を呈するんだろうな・・・(笑)。
シナリオってのはつくづく奥が深いなぁ、と思わせてくれる戦闘でした(了)。
【追記】
こんな資料性も何もない、垂れ流しのようなAARになってしまったので、お詫び
に、両シナリオのブリーフィングの日本語訳を添付しておきますm(__)m。意訳バ
リバリなので、対訳性能については、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。
まぁ、あくまで、知的財産の提供ということではなく、労力の提供ということで・・・・(笑)。
また、カリウス・ケルシャーについてはゲーム中もブリーフィング上も「中尉」となっ
ているのですが、日本語訳中では、戦闘当時の階位である、「カリウス少尉」「ケルシ
ャー曹長」としてあります(間違っていればスイマセンm(__)m)。
にしても、下訳にバカ訳ソフトを使っているんですが、” TIGERS”の訳がどうしても
「タイガース」となってしまう(笑)。それじゃあ、第502重戦車大隊のトレードマークは、
マンモスじゃなくて「○神タイガースの虎」だろうがっ!(爆笑)。隊歌は当然、○甲お
ろしっ!!(大爆笑)。
Tigers in The Mud & The Two Tigers of Malinava
の、オットー・カリウス マリナーファものまとめて2つ。
何で急にこの2つかといいますと、振り返ってみれば陸戦に関して、これといっ
て感情移入できる小物が手元に何もなく、SPWAWをやり始めたことでもあるし、
ここは!と、近所のコンビニで齢40前にして、生まれて初めてワールドタンクミュ
ージアムと呼ばれる食玩に、恥ずかしながら娘と一緒に手を出してしまったのが
きっかけです。
元来、プラモデル好きが高じてWarGameの世界に入り込んでしまったのです
が、好きで作っていたのがウォーターラインシリーズだったもので、どうしても海
戦物へと流れてしまう傾向がありました。まぁ、作ったことのある軍艦が出てくれば
、おのずとプレイしてても気合が入るというもので、ここはやはり、SPWAWをやり
だした以上、感情移入できるアイテムを持たねば思ってしまったのです。
で、話を戻しますと、そのワールドタンクミュージアムなるものに入っていた、ア
イテムと申しますのが、砲塔に「217」とナンバリングされ、全面ツィンメリット・コー
ティングを施されたティーガー。ふむ、何々?と解説書らしきものを読むと・・「シー
クレットアイテム・カリウスの217号車」とある。なんだ?カリウスって???という
ことで読み進むと、どうもヴィットマンに並ぶティーガー・エースと呼ばれる戦車長
の一人らしい・・・。
海が主戦場であった私にとって、人物といえば海将の知識が中心。恥ずかしな
がら、エースと呼ばれるような人物に関する知識と言うものがごっそりと欠落して
おり(連合艦隊きっての操舵士ってのは、なかなかいないのです。あ、駆逐艦や
潜水艦ならいるかも・・。)、せいぜい、戦車ならヴィットマン、飛行機なら坂井三
郎、リヒトフォーフェンくらいしか知らないのです(まぁ、「大空のサムライ」は大好き
だったりするのですが・・・。)。
とはいえ、解説書を読むとなかなかにすごい人らしい。マリナーファという村で、
たった2台で17両の戦車を鴨にしたという戦功を誇っている。これはどうもすごい。
ということで、節操もなく探してみました、マリナーファもののシナリオを。結果、い
ろいろ探して引っかかったのがこの二つ。
で、やってみたのですが・・・。
とにかく、2つまとめてかきます。
-------------------------------------------------------------------
【諸元・設定】
1. V8.4
2. TIGERS IN THE MUDとTHE TWO TIGERS OF MALINAVA
3. ドイツ軍
4. どちらも30分程度
5. ☆(難しいのか?難しくないのか??)
6. Preference設定
全てon
難易度変更なし。
【作戦及び戦闘経過???そして結果】
デザイナーによって同じ戦闘を同じようなスケールで表現しても、こうもちがって
しまうのか??というのが第一印象です。
ネタバレ覚悟で書いてしまうと(とはいえ、どっちがどのシナリオのことなのかは
わからないようにします。これ以降も同様。)マップ上の地形の構成が似ても似つ
かないのはご愛嬌としても、ソ連軍の配置なんかは、一方は町の中に潜むように、
一方は町の前面に展開するように。それじゃあってんで、ドイツ軍はというと、一方
はTigerの2両とHQ以外他のユニットはほぼ出現しない(最後の2ターンくらいで援
軍2両がくるものの終了までに前線にたどり着けない)のに対し、一方は、Tiger2
両の随分先に偵察歩兵ユニットが展開している。極めつけは、一方のシナリオの
カリウス、ケルシャーの経験値が200(ベテラン⇒エリート⇒神!!)になっている。
など、これは同じ戦闘をテーマにしているものの全く別物のシナリオだ・・・。
で、作戦といっても主戦力はTiger2両だけ。あとは偵察ユニットがあるかどうか。
偵察ユニットの無い方のシナリオは、とにかく村に飛び込んだら、あとは2両で相
互支援しながら馬跳び方式で前進し、建物の背後に潜むであろう敵を駆逐しつつ
VHを順次つぶしていく。偵察部隊のあるほうは、偵察部隊を先行させた上で、敵の
配置を確認し、Tiger2両による速攻・殲滅。とするしかない・・。
ということで・・・。
いくぞ!ケルシャー曹長!!マリナーファに突撃ぃぃぃっ!!・・・・。
で、結果はというと・・・。どちらもDVで終了・・・。
何回やっても、ほんの数回を除いてほとんどDVで終了・・・。
各々20両、22両のAFV撃破で幕。
はぁ???という感じで終わった(どこがAARだ!!)。
【感想】
一方は、多分史実にかなり忠実な感じの状況をシナリオ上に再現していると思う
のだが、カリウスの戦術の最大の要素である速度感や、それに切り裂かれたソ連
軍の大混乱というものは感じられなかった(すごーく用意周到に待ち構えている感
じ)。
一方は、かなり史実とはかなり違う状況のシナリオだと思うのだが、速度感やソ
連軍の阿鼻叫喚は感じ取ることが出来た。
どちらが優れたシナリオなのか?という疑問に答えられるだけのSPWAW経験
がまだ当方にはないのでなんともよく言わないのだが、シナリオが表現したいもの
の差により、プレーヤー側の感じ方というのは随分変わってしまうものなんだなぁと
いうのが感想。
その上で、どちらが面白かったのか?といわれれば、実は何回もこれ等のシナ
リオをやったのですが(裏でもやってみました)、作戦のバリエーションを楽しめると
いう点では前者(なんと奇襲がテーマのシナリオでありながら、待ち伏せ戦法が有
効!???)というほかないのです。
しかしそれでも、どちらのシナリオもある段階では、Tigerという化け物(一方のシ
ナリオでは経験値が神!)の体力に頼んだ運任せの用兵になってしまう部分もあ
る。その結果、ケルシャーが破裂することもあれば、ないこともあれば・・・。それで
も、沼地での行動不能にさえ気をつければ、ほぼカリウスだけで寄りきれる・・・。
なんか、興ざめしてしまう。
そういう意味では、カリウスが理詰めで導いた奇襲作戦を成功させたときの快感
を追体験するということは、どちらのシナリオも実は成功していない・・・。のではな
いだろうか?
はぁ・・・、とため息をついてふと思った。
今回のシナリオを逆説的に取って考えてみると、SPWAWというゲーム自体の持
つ本質というのは、戦術級とはいえやはり、初期の戦闘目標及び戦術を設定する
理詰め感、そして不測の事態に対するバリエーション豊かな作戦・戦術を導き出す
創造性、それに兵器という具体的な象徴と戦術級のスケール感を与えることでかも
し出されるリアリティにあるのではないか(ついこのリアリティだけに注目しがちです
が・・・)?と。つまり、ちょっと(!?)駒がリアルで種類の多いチェスだ、将棋だ、軍
人将棋だっ(笑)。そう考えてみると、今回のようなシナリオというのはチュートリアル
とはまた違った詰め将棋。あながちやって無駄ということはない。このような戦闘の
技術を積み重ねることで、バリエーション豊かな作戦を導き出す創造性というものは
養われていくのだ。と、一人納得・・・。
あぁ、日々精進々々。
でも、これ、多分対人戦でやるともっと違う様相を呈するんだろうな・・・(笑)。
シナリオってのはつくづく奥が深いなぁ、と思わせてくれる戦闘でした(了)。
【追記】
こんな資料性も何もない、垂れ流しのようなAARになってしまったので、お詫び
に、両シナリオのブリーフィングの日本語訳を添付しておきますm(__)m。意訳バ
リバリなので、対訳性能については、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。
まぁ、あくまで、知的財産の提供ということではなく、労力の提供ということで・・・・(笑)。
また、カリウス・ケルシャーについてはゲーム中もブリーフィング上も「中尉」となっ
ているのですが、日本語訳中では、戦闘当時の階位である、「カリウス少尉」「ケルシ
ャー曹長」としてあります(間違っていればスイマセンm(__)m)。
にしても、下訳にバカ訳ソフトを使っているんですが、” TIGERS”の訳がどうしても
「タイガース」となってしまう(笑)。それじゃあ、第502重戦車大隊のトレードマークは、
マンモスじゃなくて「○神タイガースの虎」だろうがっ!(爆笑)。隊歌は当然、○甲お
ろしっ!!(大爆笑)。