in-Cover獲得実験(その2)
Posted: 2006.Jul.02(Sun) 23:51
?in-Cover獲得条件確認実験
”in-Cover獲得実験”のトピが長くなったので、新しく立てましたm(__)m。
ここまで、in-Coverの実験をNor閣下と共に行ってきましたが、概ねin-Coverの獲得条件について整理が出来たように思います。
それは、
1 防御体勢を取っていること
2 静止状態であること
3 射撃していないこと
4 抑圧値が0であること
という、4つの条件です。
しかし、私とNor閣下の各々の実験なかで経験値70という同経験値であるにもかかわらず、in-Cover獲得ターン数に2ターンほどの差異がでています。ここで、何故このような差異が生まれるのかを確認してみます。
Nor閣下の実験は、
A.小隊単位の獲得ターン数を測定
B.第一ターンに、各部隊の体制をAdvanceからDefendに変更させ、
2ターン目に条件が全てそろった状態になる。
というものです。
一方、私の実験は
A.分隊(1ユニット)単位の獲得ターン数を測定
B.第一ターンに、最初からDefendであり、1ターン目に条件を全
て満たした状態になっている。
でした。
まずA.については、この結果から出てくるターン数の違いは1ターン程度となると思います。ただし、先の4条件に修正を促すほどの意味は無いでしょう。計測値取得の考え方の違いだけです。
一方、Bについては、このために1ターンの差が生じるのは間違いありません。しかも、4条件のそろえ方の違いというかなり根本的な問題を含んでいます。
で、どちらが実戦に即したターン数かといえば、Bに関して言えば、これはNor閣下の結果がより実戦感覚に近いということが言えると思います。実際には、初期配置のままin-Coverをとりに行くこと自体がまれであり、普通は、
1.部隊を防御地点に移動させる
2.Defend体勢をとらせる(←Nor閣下の実験開始ターン)
3.in-Cover獲得まで安静(笑)(←Dugongの実験開始ターン)
となるでしょう。
2.をへて3.の開始段階ではじめてin-Cover獲得のための条件がそろうのですから、獲得ターン数ということでは3.からカウントするのが正しいといえば正しいのですが、プレイヤーの実戦感覚から言えば、2.からカウントしたほうがより近いのではないかと思います。
そこで、こういった違いが出やすい獲得条件のそろえ方を整理するために、ユニットに実戦に近い行動をさせた上で、in-Cover獲得をさせた場合、各ユニットの獲得ターン数がどのような動きになるのかを確認してみました。
************************************
【実験目的】
in-Coverを獲得するまでの部隊の動きを確認する。
【実験手法】
1.季節は夏(6月)。時刻は13:00。天候は晴れ。C&Cオン。
2.経験値70のドイツ歩兵部隊を10ユニット(A0ユニット、小隊長ユニット含まず。体勢Advance、小隊長との視認による連絡あり、
抑圧0、被視認”*”マーク常時なし)を開豁地形に配置した実験区を作成した。
3.この実験区のユニットに以下の6類型の行動をとらせ、各ユニットのin-Cover獲得ターン数を観測した。実験は、類型1を30回、そ
の他の類型を各10回行い、延べ800ユニットの観測値を得た。
類型1 1ターン目にDefendへ体勢変更のみ、2ターン目から安静
類型2 1ターン目に1Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型3 1ターン目に2Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型4 1ターン目に3Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型5 1ターン目に4Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型6 1ターン目にZ射撃しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
【実験結果】
Fig-1の通り。
類型1は3ターン目からin-Coverを獲得し始め、7ターンまでに全てのユニットがin-Coverとなった。
類型2〜6は4ターン目からin-Coverを獲得し始め、8〜9ターンまでに全てのユニットがin-Coverとなった。
【考 察】
まず類型1と類型2〜6の獲得確率分布図を見ると、in-Coverを獲得し始めるターンについて、類型1の方が1ターン早かった。そこで、類型2〜6の結果を平均し確率分布図に展開したところ、類型1に対し、1ターンずれただけの、ほぼ同形状の確率分布が得られた(Fig-2)。確認のため、実験区(10ユニット)毎のin-Cover獲得平均ターン数を類型1と類型2〜6(類型1と比較するため、獲得ターン数から1を引いた)でt検定(f検定により等分散確認⇒Studentのt検定)を行った結果、P>0.05でこれ等の類型の間には有意差は認められなかった。
以上のことから、類型2〜6は、類型1が1ターンずれただけのものであることが推定される。
では、何がこの1ターンのズレを生じせしめたのかが問題となる。
類型1と類型2〜6の違いをin-Cover獲得条件で考えると、移動・射撃の条件については、
類型1 ・・・・1ターン目に移動・射撃を行わない。
類型2〜6・・・・1ターン目に移動・射撃を行う。2ターン目は移動・射撃を行わない。
という違いがある。・・・・差異?
また、Defendの条件については、類型1と類型2〜6はいずれも1ターン目でAdvance→Defendにしているので同一であるが、上記の移動・射撃を行わないターンに着目すると。
類型1 ・・・・移動・射撃を行わないターンの最後にDefend体勢になる(1ターン目)。
類型2〜6・・・・移動・射撃を行わないターンの最初からDefend体勢である(2ターン目)。
という違いがある。・・・・差異?
これ等の「差異?」「差異?」が本実験における条件面での類型1と類型2〜6の差異である。客観的に見て、「差異?」が両類型の差を生み出すものとは考えづらい。この差異が1ターンのズレを生み出すとすると「移動・射撃を行わないターンの開始時にDefend体制にあるユニットは、in-Cover開始が1ターン遅れる」という、不合理な条件となるからである。
そこで、類型2を2ターン目の動きが類型1と同じように「移動・射撃を行わないターンの最後にDefend体勢になる」よう以下のように変形し、類型1と類型2の間の「差異?」の条件の違いを無くした実験(実験区による実験10回、100検体)を行った。
類型2改 1ターン目に1Hex移動、2ターン目にDefendへ体勢変更
結果は、in-Cover獲得は4ターン目から始まり、類型2〜6の結果と同様の結果となった。Defend体勢を取る時間的位置を変更しても獲得開始ターンの変化が見られないことから、差異?は獲得開始ターンのズレを生じさせている差異とはいえない。
∴ 類型1及び類型2〜6の1ターンのズレは、差異?「移動・射撃をしないターンが1ターン目なのか2ターン目なのか」によって生じたことになる。換言すれば、「移動・射撃をしないターンを1ターン必ず採らなければ、in-Cover獲得チェックは始まらない」といえる。先の差異?に対する確認により、この「何もしない1ターン」をまず作り出すことがまず重要であること、そして、Defend体勢は最終的に取れていれば良いという時間的位置関係がわかった。
【結論】
「移動しない」「射撃しない」という条件はかなり抽象的な言葉で、具体的なユニットの行動の中でどのようにこの条件を満たすのかは若干明確でなかったところがあった(少なくとも私は(笑))。
この事は、今回の実験で、「移動・射撃をしないターンを1ターン必ずとる」と具体的に示された。加えて「defend体勢をとる」タイミングについても時間的位置は明確になった。是に「抑圧を受けてない」という条件に対するNor閣下の実験の結果(1〜3程度の抑圧を受けたとしても、次ターン初め(当該ターンの終わり?)にAuto Rallyで抑圧0になればin-Cover獲得は可能)を加え、実戦上のユニットの動きにあわせて整理すると、in-Cover獲得までのユニットの行動は以下のように整理される。
着陣ターン ・・・・in-CoverさせたいHEXへ移動。
(ここで、Defend体勢にしていなくても、次のターンに変更すればOK。)
着陣後1ターン目・・・・★重要 移動も射撃もさせない。
このターンの終了までにユニットをDefend体勢にする。
このターンに抑圧を受けても、最終的に1〜3程度の抑圧となり、Auto Rallyにより抑圧0になれ
ば、in-Cover条件は成立する。
*******in-Cover獲得チェック開始**********
着陣後2ターン〜・・・・in-Cover獲得まで条件維持(安静)。
************************************
最初に検討したように、Nor閣下のターン数は着陣後1ターンからのカウントであり、私のカウントは着陣後2ターンからのカウントです。どちらが、より実戦感覚に近い獲得ターン数かといえば、Nor閣下のものである事は言うまでもありません(普通、in-Coverを獲得させようとある地点に移動したら、その次のターンからin-Cover獲得をはじめていると思うのが当り前ですよね(笑))。
ということで、これまでの私が提示していた獲得ターン数については、+1ターンしていただければ実戦感覚に近くなると思います。
また、これ以降の実験については、Nor閣下方式に準じ、実験はAdvanceから開始し、1ターン目でDefend体勢をとらせる方式といたします。そうすることで、算出されるターン数は寄り実戦に近いものになるのではないかと思います。
しかし、今回の実験は、実験するまでも無い、他愛も無い実験です。しかし、これは、次の実験のためのプロローグにしかすぎないのです(笑)。
”in-Cover獲得実験”のトピが長くなったので、新しく立てましたm(__)m。
ここまで、in-Coverの実験をNor閣下と共に行ってきましたが、概ねin-Coverの獲得条件について整理が出来たように思います。
それは、
1 防御体勢を取っていること
2 静止状態であること
3 射撃していないこと
4 抑圧値が0であること
という、4つの条件です。
しかし、私とNor閣下の各々の実験なかで経験値70という同経験値であるにもかかわらず、in-Cover獲得ターン数に2ターンほどの差異がでています。ここで、何故このような差異が生まれるのかを確認してみます。
Nor閣下の実験は、
A.小隊単位の獲得ターン数を測定
B.第一ターンに、各部隊の体制をAdvanceからDefendに変更させ、
2ターン目に条件が全てそろった状態になる。
というものです。
一方、私の実験は
A.分隊(1ユニット)単位の獲得ターン数を測定
B.第一ターンに、最初からDefendであり、1ターン目に条件を全
て満たした状態になっている。
でした。
まずA.については、この結果から出てくるターン数の違いは1ターン程度となると思います。ただし、先の4条件に修正を促すほどの意味は無いでしょう。計測値取得の考え方の違いだけです。
一方、Bについては、このために1ターンの差が生じるのは間違いありません。しかも、4条件のそろえ方の違いというかなり根本的な問題を含んでいます。
で、どちらが実戦に即したターン数かといえば、Bに関して言えば、これはNor閣下の結果がより実戦感覚に近いということが言えると思います。実際には、初期配置のままin-Coverをとりに行くこと自体がまれであり、普通は、
1.部隊を防御地点に移動させる
2.Defend体勢をとらせる(←Nor閣下の実験開始ターン)
3.in-Cover獲得まで安静(笑)(←Dugongの実験開始ターン)
となるでしょう。
2.をへて3.の開始段階ではじめてin-Cover獲得のための条件がそろうのですから、獲得ターン数ということでは3.からカウントするのが正しいといえば正しいのですが、プレイヤーの実戦感覚から言えば、2.からカウントしたほうがより近いのではないかと思います。
そこで、こういった違いが出やすい獲得条件のそろえ方を整理するために、ユニットに実戦に近い行動をさせた上で、in-Cover獲得をさせた場合、各ユニットの獲得ターン数がどのような動きになるのかを確認してみました。
************************************
【実験目的】
in-Coverを獲得するまでの部隊の動きを確認する。
【実験手法】
1.季節は夏(6月)。時刻は13:00。天候は晴れ。C&Cオン。
2.経験値70のドイツ歩兵部隊を10ユニット(A0ユニット、小隊長ユニット含まず。体勢Advance、小隊長との視認による連絡あり、
抑圧0、被視認”*”マーク常時なし)を開豁地形に配置した実験区を作成した。
3.この実験区のユニットに以下の6類型の行動をとらせ、各ユニットのin-Cover獲得ターン数を観測した。実験は、類型1を30回、そ
の他の類型を各10回行い、延べ800ユニットの観測値を得た。
類型1 1ターン目にDefendへ体勢変更のみ、2ターン目から安静
類型2 1ターン目に1Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型3 1ターン目に2Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型4 1ターン目に3Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型5 1ターン目に4Hex移動しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
類型6 1ターン目にZ射撃しDefendへ体勢変更、2ターン目から安静
【実験結果】
Fig-1の通り。
類型1は3ターン目からin-Coverを獲得し始め、7ターンまでに全てのユニットがin-Coverとなった。
類型2〜6は4ターン目からin-Coverを獲得し始め、8〜9ターンまでに全てのユニットがin-Coverとなった。
【考 察】
まず類型1と類型2〜6の獲得確率分布図を見ると、in-Coverを獲得し始めるターンについて、類型1の方が1ターン早かった。そこで、類型2〜6の結果を平均し確率分布図に展開したところ、類型1に対し、1ターンずれただけの、ほぼ同形状の確率分布が得られた(Fig-2)。確認のため、実験区(10ユニット)毎のin-Cover獲得平均ターン数を類型1と類型2〜6(類型1と比較するため、獲得ターン数から1を引いた)でt検定(f検定により等分散確認⇒Studentのt検定)を行った結果、P>0.05でこれ等の類型の間には有意差は認められなかった。
以上のことから、類型2〜6は、類型1が1ターンずれただけのものであることが推定される。
では、何がこの1ターンのズレを生じせしめたのかが問題となる。
類型1と類型2〜6の違いをin-Cover獲得条件で考えると、移動・射撃の条件については、
類型1 ・・・・1ターン目に移動・射撃を行わない。
類型2〜6・・・・1ターン目に移動・射撃を行う。2ターン目は移動・射撃を行わない。
という違いがある。・・・・差異?
また、Defendの条件については、類型1と類型2〜6はいずれも1ターン目でAdvance→Defendにしているので同一であるが、上記の移動・射撃を行わないターンに着目すると。
類型1 ・・・・移動・射撃を行わないターンの最後にDefend体勢になる(1ターン目)。
類型2〜6・・・・移動・射撃を行わないターンの最初からDefend体勢である(2ターン目)。
という違いがある。・・・・差異?
これ等の「差異?」「差異?」が本実験における条件面での類型1と類型2〜6の差異である。客観的に見て、「差異?」が両類型の差を生み出すものとは考えづらい。この差異が1ターンのズレを生み出すとすると「移動・射撃を行わないターンの開始時にDefend体制にあるユニットは、in-Cover開始が1ターン遅れる」という、不合理な条件となるからである。
そこで、類型2を2ターン目の動きが類型1と同じように「移動・射撃を行わないターンの最後にDefend体勢になる」よう以下のように変形し、類型1と類型2の間の「差異?」の条件の違いを無くした実験(実験区による実験10回、100検体)を行った。
類型2改 1ターン目に1Hex移動、2ターン目にDefendへ体勢変更
結果は、in-Cover獲得は4ターン目から始まり、類型2〜6の結果と同様の結果となった。Defend体勢を取る時間的位置を変更しても獲得開始ターンの変化が見られないことから、差異?は獲得開始ターンのズレを生じさせている差異とはいえない。
∴ 類型1及び類型2〜6の1ターンのズレは、差異?「移動・射撃をしないターンが1ターン目なのか2ターン目なのか」によって生じたことになる。換言すれば、「移動・射撃をしないターンを1ターン必ず採らなければ、in-Cover獲得チェックは始まらない」といえる。先の差異?に対する確認により、この「何もしない1ターン」をまず作り出すことがまず重要であること、そして、Defend体勢は最終的に取れていれば良いという時間的位置関係がわかった。
【結論】
「移動しない」「射撃しない」という条件はかなり抽象的な言葉で、具体的なユニットの行動の中でどのようにこの条件を満たすのかは若干明確でなかったところがあった(少なくとも私は(笑))。
この事は、今回の実験で、「移動・射撃をしないターンを1ターン必ずとる」と具体的に示された。加えて「defend体勢をとる」タイミングについても時間的位置は明確になった。是に「抑圧を受けてない」という条件に対するNor閣下の実験の結果(1〜3程度の抑圧を受けたとしても、次ターン初め(当該ターンの終わり?)にAuto Rallyで抑圧0になればin-Cover獲得は可能)を加え、実戦上のユニットの動きにあわせて整理すると、in-Cover獲得までのユニットの行動は以下のように整理される。
着陣ターン ・・・・in-CoverさせたいHEXへ移動。
(ここで、Defend体勢にしていなくても、次のターンに変更すればOK。)
着陣後1ターン目・・・・★重要 移動も射撃もさせない。
このターンの終了までにユニットをDefend体勢にする。
このターンに抑圧を受けても、最終的に1〜3程度の抑圧となり、Auto Rallyにより抑圧0になれ
ば、in-Cover条件は成立する。
*******in-Cover獲得チェック開始**********
着陣後2ターン〜・・・・in-Cover獲得まで条件維持(安静)。
************************************
最初に検討したように、Nor閣下のターン数は着陣後1ターンからのカウントであり、私のカウントは着陣後2ターンからのカウントです。どちらが、より実戦感覚に近い獲得ターン数かといえば、Nor閣下のものである事は言うまでもありません(普通、in-Coverを獲得させようとある地点に移動したら、その次のターンからin-Cover獲得をはじめていると思うのが当り前ですよね(笑))。
ということで、これまでの私が提示していた獲得ターン数については、+1ターンしていただければ実戦感覚に近くなると思います。
また、これ以降の実験については、Nor閣下方式に準じ、実験はAdvanceから開始し、1ターン目でDefend体勢をとらせる方式といたします。そうすることで、算出されるターン数は寄り実戦に近いものになるのではないかと思います。
しかし、今回の実験は、実験するまでも無い、他愛も無い実験です。しかし、これは、次の実験のためのプロローグにしかすぎないのです(笑)。