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VBMフリーズ

Posted: 2005.Nov.17(Thu) 19:03
by junkers
 サトさまが説明されていますが、補足して説明します。

 まず、基本事項から。
 多くのシミュレーションゲームで共通して使われる概念にZOCというものがあります。ZOCはZone of Contorolの略で、日本語にすると支配領域とでもいうのでしょうか。普通は自軍ユニット周囲の半径1ヘクス、計6ヘクスを指し、作戦級や戦略級のゲームではここに進入してきた敵軍ユニットと戦闘するシステムが殆どです。

 SPWAWは1ヘクス50mという戦術級のゲームで、ユニットは射程を持つのでZOCは殆ど関係ないと思われてきました。

 が、退却の判定に際してはZOCが大きな影響を与えるのです。つまり
「敵のZOC内には退却できない」
というルールが存在するのです。

 Aを見てみましょう。米軍歩兵分隊がIV号戦車に攻撃されようとしています。この歩兵分隊の周囲6ヘクスは全て独オートバイのZOCになっています。ここでIV号が歩兵分隊を攻撃し、死傷者が出ても米歩兵は後退できません。たとえ独オートバイが見えてなくても、友軍歩兵分隊が隣接ヘクスにいても、敵ZOCには退却できません。

 では、Bの場合はどうでしょう。一見どこにも米歩兵に退却の場は無いように見えますが、この場合はIV号戦車のいるヘクスのみに退却できます。
「ユニットそのものはZOCとは見なされない」
という変なルールがあるわけです。

 Cの場合は、IV号戦車のいるヘクスは後方のIV号戦車のZOCですので、退却場所はありません。

 ZOCによる包囲(以後、簡単に「包囲」と呼びます)を受けた場合、被包囲下の部隊は消散するまでフリーズし続けるか、(低確率ですが)攻撃を受けた直後に降伏することになります。これを使うと、確実に全武装で敵を攻撃できるので最大火力を発揮することができます。たとえば工兵が攻撃するときに選択武器攻撃をする必要がなくなる、ということです。

 アドバンスド・スコードリーダー(AH)ではVBMフリーズと呼ばれるこの技、これを使うとオートバイや偵察車両の価値が非常に高くなることは想像に難しくありません。